読書をする。
ちょっと短めです
この文字が読めているということはあなたは日本から来たのであろう。俺はこの世界の始まりの人間であり、最初の異世界人である。俺はこの世界にやってきた日本人にこの言葉を送ろう。『この世界を知れ!』ここに一つの特殊能力を授けよう。
と2ページ目に書いてあった。他のページの文は文字は読めない。しかし内容がわかる、これは多分、言語翻訳のおかげであろうと考える。
でもこの2ページに書いてあった文は日本語だった。特殊能力については何もわからない。
次のページには簡単な地図と説明が書いてあった。
この世界は大きな大陸が3つあり、正三角形で結ぶことができる。それぞれの大陸には異なった種族が生存しているようだ。
西側に獣人族が住むヒュッテット大陸
東側に人間族が住むトガック大陸
北側に魔人族が住むソルラルタ大陸
がこの世界に存在するらしい。というよりも獣人族や魔人族もいるんだな。恐るべし異世界。
次のページから魔法についての説明が書いてある。目を血眼にして見る、一刻も早く魔法が使って見たいんだ。
魔法の素質があればより強力な魔法を使うことができる。その魔法に対する素質がF以下だと使用が不可になる。
魔法の適性によって髪色が変化する。魔力の高い魔法使いは髪色を変えることができる。
体内にあるMPを使って使用する。足りない場合はHPを大幅に使う
MPと魔力は魔法を使うことによって上昇して行く。大きい魔法ほど増える量は大きい
最初のうちは詠唱をする必要があるが使って行くうちに詠唱省略や無詠唱ができるようになる。
自分の魔力が大きいほど強い魔法が使えるようになる、強い魔法ほど魔力を大きく使う。
以上が魔法の基礎である。そしてそれぞれに属性の神様がいる。
火の精霊:スヴァローグ
水の精霊:ポセイドン
氷の精霊:ヘル
風の精霊:ラウファカナア
光の精霊:ルー
闇の精霊:オシリス
雷の精霊:トール
土の精霊:ダグダ
回復の精霊:ディアンケヒト
補助の精霊:ディアンケヒト
妨害の精霊:コヨーテ
「…………。」
これらの精霊は今までに生まれ育った世界の神話に出てくる神々だ。この世界の創設者が日本人だったからありえそうだ。それにしても日本の神がいないということは海外の神話が好きだったということも頷ける。
次のページからは魔法の詳しい説明が書いてある。
炎魔法
・炎を操り攻撃をする。この魔法は一般的にほとんどの人が適性を持っている。この適性が高い人ほど髪色が赤くなる。使用場所に注意しなければ火事で大変なことになる。
・水の中では発動できない。水魔法を相殺する
水魔法
・水を操り攻撃をする。この魔法は一般的に人間族が適性を持っている。この適性が高い人ほど髪色が水色になる。この魔法で作り出された水は飲めるのでとても便利だが、あまりに強力な水魔法は辺り一面を水浸しにしてしまうので注意が必要。
・火魔法を相殺する
氷魔法
・氷を操り攻撃をする。この魔法は主に魔人族が適性を持っている。この適性が高い人ほど髪色が青色になる。氷を作り出せるので暑い場所でも快適に生活できる、威力も申し分ない。
・暑い所だと威力が減少する
風魔法
・風を操り攻撃をする。この魔法は主に獣人族が適性を持っている。この適性が高い人ほど髪色が緑色になる。生活面では氷魔法との相性が抜群である、しかし両方の魔法に適性を持つことがほぼ無いのでクーラーなぞ夢のまた夢である。
闇魔法
・闇を操り攻撃をする。この魔法は主に限られた魔人族が適性を持っている。この適性が高い人ほど髪色が紫色になる。限られた魔人族しか使えないので詳しいことはわかっていない。
・光魔法と相殺する
光魔法
・光を操り攻撃をする。この魔法は主に限られた人間族が適性を持っている。この適性が高い人ほど髪色が金色になる。目くらましなどの攻撃もできるが、この魔法自体あまり威力には期待できない。
・闇魔法と相殺する
雷魔法
・雷を操り攻撃をする。この魔法は主に限られた人間族が適性を持っている。この適性が高い人ほど髪色が黄色になる。この魔法を使えるものは本当に少ないがいないわけではない。だが雷魔法の適性が高い人は最も少ないらしい。
土魔法
・土を操り攻撃をする。この魔法は主に獣人族が適性を持っている。この適性が高い人ほど髪色が茶色になる。この魔法を使った場合は元に戻さないと危険なので余分にMPを使ってしまう点では不利になるが威力が高い
回復魔法
・神秘の力を使う。主に人間族と魔人族が適性を持つ。逆に獣人族は適性を持つことができないので、獣人族は薬草の技術が発展している。
補助魔法
・神秘の力を使う。主に人間族と魔人族が適性を持つ。この魔法も獣人族は扱えないので回復できる物でカバーするしかないのである。
妨害魔法
・神秘の力を使う。主に獣人族が適性を持つ。逆に人間族と魔人族は適正に優れている人がいない。なので獣人族は相手を弱らせて攻撃するのがルールであるようだ
俺の適性魔法は雷と炎だからな
雷魔法の素質がSとか結構チートじゃねえかと思っていた。ペラペラとページをめくると絵付きでそれぞれの魔法の細かな設定が書いてあったが流し読みをする。
一応、あの厨二チックな詠唱は覚えた。隠れて詠唱を短縮したい。
次のページには特殊能力について書いてある。自分の特殊能力は言
語翻訳とダブルマジックだったな。本の最後のページにある、索引から検索して調べる。
言語翻訳
・いろんな言葉がわかるようになる。
ダブルマジック
・二つの魔法を同時に使うことができるようになる。
地味にダブルマジックがチートな能力なのを見て、ニヤニヤした。
本を読み疲れた俺は、フラフラとベッドに入ると泥のように眠った。
★★★
次に起きたのは正後をすぎていた。建物の影が朝とは反対になっていたので気づくことができた。時計が無いのがとても不便だ。
とても腹が減っていた。昨日は何も食べていない、良く今までそれに気づかなかったのだろうか。
「起きましたね、リュウセイさん、お食事の料理ができているので簡素なものですが食べますか?」
カータレットは起きたのに気づいたのか俺に声をかける
「お願いします」
俺は正直言ってワクワクしていた。異世界に来てから始めてのメシにだ。心臓の鼓動が早くなる、ベッドに横になってしばらく待つとカータレットがお盆を持ってきた。ベッドからでは確認できないが湯気が立っていたのであったかい食べ物でもあるのだろうか、
結果としては美味しくなかった。不味くは無いが美味しくもないという微妙な結果であった。食べたものはパンとスープである。パンは黒っぽくパサついていて、スープは何かの野菜を塩で味付けしてあったようだ、妙にしょっぱかった。
ちょっと残念な食べ物を食べ終わった後にもう一度ギルドへと向かった。もちろんオースティンに用事が
があってだ。
まだ、右も左もわからないのいで、頼りになる人は頼った方が良いと思うからである。思えば、この時は、まだ人を心か信用できていたのかもしれない。