第十一話 王都到着
どもです。
ええ、ステータスに関してですが、実は自分がですねステータスとか見るのが好きで、つい入れてしまうんですよね。
ですが、あまり頻繁に入れるのも良くないというご意見をいただいたり、文字数を稼ぐことになっているため、ステータスに関してはどうするかちょっと考えてみます。
ちなみに、自分の書く一話はだいたい3500字目安です。(ステは含まず)
「あなた、勇者なのですか?」
司、恐る恐るといった感じで七条兼重と名乗った青年に声をかけた。司にはどう見ても目の前にいる少年が勇者と言うよりも魔王に見えてしょうがなかったのだ。
「そうですよ? 国王にも認定されている、正真正銘の勇者です」
そう言って兼重は腰に下げていた剣を抜き、この場にいる全員に見えるようにすると、その剣を見て何人かが声をか上げた。
「本物…」
「でも…」
「いや、あれは…」
何人かは兼重が持っている剣が、勇者と認められた者のみに国王が与える《ドラゴンスレイヤー》だと気が付き、さらに驚きを深めている。
ドラゴンスレイヤーは、龍の骨を加工して創られた剣であり、その切れ味は龍であっても簡単に切り裂くことができるほどのものだった。
しかし、その製法は王家秘伝となっており、一番の特徴は真っ赤な刀身に浮かび上がる黒色の龍だろう。
ユグド王国では、今現在5人の人物が国王より所持を認められている。
「今回のことは私の転移の失敗なので不問にしますが、次からはよく相手を見て攻撃をすることですね」
関しげはそう言って剣を鞘に収め、王都に向かって歩き出した。その場に残された一同は、悲しげがある程度離れたのを確認して、戦闘態勢を解除しそれぞれに挨拶をして自分達の馬車に帰っていった。
「何だったんだあの野郎は? 勇者と言うよりも上位魔将って言われたほうが納得するぞ?」
司の知識では、上位魔将とはかなり強い力をもった悪魔族というものだったので、あながち間違いではないように感じられたが、それはあまりにも失礼な気がして特に返事はしなかった。
「一体どうすりゃあんな濃い魔力を人間が纏えるんだ?」
「凄い魔力でしたね。そういえば、彼の名前はこの国ではよくあるんですか?」
「いや、シチジョウカネシゲだったか? このへんではあんまり聞かない名前だな。それに、黒髪黒目なんてのも珍しいな」
ジェットの話を聞いて、司は兼重が何らかの理由でこの世界にやってきた日本人ではないか、と言う考えがあながち間違いではないのではないかと思う。
ちなみに司の見た目は金色の髪をウルフカットのような髪型にし、瞳は青で美男子というほどではないが人好きのするような穏やかな人相だ。
ちなみにハーフエルフなのだが、耳は長くなく人間と同じくらいの大きさで少し尖っている程度だった。
「ま、何事も無くてよかったぜ。また縁があったら会おうぜツカサ」
「はい。またどこかで」
司はジェットの後ろ姿を見送り、自分もリッド達の待っている馬車へと戻っていく。その途中、先ほどの青年、兼重のことを精霊に聞いてみる。
「あの人はなんであんな禍々しい魔力纏ってたのかな?」
【あの人は上級悪魔を生贄にしたって言ってたのよ! 多分そのせいだと思うのよー!】
そんなことを話しながら、司達は馬車へと戻るのだった。
第十一話
王都到着
「このバカモンが!」
ペトロはそう叫ぶと一切の手加減なしに兼重の頭に拳を落とす。そう、所謂拳骨だ。
「まぁ、いいじゃないですか。被害も出ていませんし」
だが、兼重は身体能力に物を言わせそれを回避する。
「被害が出ている出ていないじゃない! お前の! したことに! 問題が! あると! 言って! いるのだ!」
「ちゃんと、騎士団が、揃って、いるときに、したじゃ、ないですか」
一撃目をかわされたペトロは、自身のわざと身体能力のすべてを使って、兼重に拳骨を食らわせようとするが、兼重もペトロの拳骨の威力を身を持って知っているため、なにげに必死になって回避している。
「落ち着けペトロ」
「ですが陛下」
「よい、結果として被害はでず、最近気が緩みがちであった騎士たちにも緊張感が戻った」
ペトロに話しかけたのは、ユグド王国の国王である《ジューサス・ユグド・クリスト》だった。ジューサスは次に兼重に視線を移し話しかける。
「兼重よ、次からは誰でもよいから相談しろ。お主の考えていることはある程度わかっているつもりだ」
「申し訳ありません」
「よい、後のことはペトロと相談し事に当たれ。間違っても市民には被害を出させるな」
「御意」
「仰せのとおりに」
二人の返事を聞いたジューサスは謁見の間を去り、その場に残った二人は暫しの間頭を下げたままだった。
「それで、それなりの戦果は上げてきたのじゃろうな?」
「あたりまえじゃないですか。上級悪魔30,中級は100以上消滅させてきました」
ペトロの問いかけに兼重はなんでもないように答えるが、兼重の報告が本当ならばかなりの戦果だといえるだろう。
上級悪魔は一体倒すのにも通常の騎士やハンターであれば十人単位で必要になり、一人で倒そうとすればそれこそ一流のハンターでもなければまず出来はしない。
そして、一流ハンターであっても、一人で数十体の上級悪魔を倒すなんてことは無理なのだ。
「まぁ、よい。お主には色々と働いてもらわねばならぬ。いくぞ」
「人使いの荒いことで…。悲しきは宮仕えですね」
二人はそう言って謁見の前を後にし、騎士団の詰所へと行くのだった。
王城でペトロたちがそんなことを話している頃、司は王都のハンターギルドにやってきていた。リッドとディーは宿屋で待っている。
「すいません、アンデレの街からきた司と言います」
「ようこそハンターギルド本部へ。ツカサ様ですね、アンデレのマスターから連絡が来ております。依頼の品を渡していただいて宜しいでしょうか?」
司は一度頷くと、懐から小箱を取り出して受付に渡す。司から小箱を受け取った女性は、その小箱に向かって何やら呪文のようなものを唱えている。
「…確認いたしました。道中、この箱を開けたことはないようですね」
「はい」
「それでは、私についてきていただけますか?」
司は受付の女性に言われるままにその後ろへとついていき、連れて来られたのはあまり多くない一室だった。
そして、そこには一人のエルフの女性が椅子に座っている。
「よくこられましたね。どうぞお座りください」
女性は小さく微笑みを浮かべたまま、司に椅子に座るように促してきた。司は女性に指示のまま椅子に座り、司が座ったのを確認して受付の女性は小箱をエルフの女性に渡して部屋から出て行くのだった。
「小箱を届けていただきありがとうございます」
「いえ、依頼ですから」
「ふふっ、そうですね。ツカサ様はハウロの手紙通りの方ですね」
「ハウロさんの?」
ハウロとはアンデレの街のハンターギルドのマスターのことである。
「はい。実はこの依頼には荷物を届ける以外にも意味があったんです。この小箱には蓋が乗せられているだけで封がされていないように見えます。ですが、この小箱には魔法で仕掛けが施されてありまして、それをせず開けた場合には、中の物は消えるようになっているのです」
そう言って女性が小箱から取り出したのは小さな種だった。
「これは世界樹の種です。この種から大きくなる樹にできる果実は、最高級の回復薬を作るのに必要になる大変貴重なものなのです」
「そのような大切なものを、自分みたいな低ランクのハンターに運ばせたんですか?」
「はい。この依頼は貴方が誠実に依頼をこなすかどうか試していた一面もあり、アンデレのギルドとしてはこれから先貴方を信じたいために、指名依頼として貴方にお願いしたのです」
女性の説明はこうだった。この依頼は、優秀な人物やギルドに貢献してくれたものに依頼するもので、誠実に依頼をこなすかどうかという確認と、これから先大事な依頼を任せれるかどうかを判断するためのものだということだった。
「そうだったんですか」
「はい。貴方は見事依頼をこなし、自身の誠実さとアンデレのギルドの信頼を得たことになります」
「期待に応えれてよかったです」
「…あなたは、知らずに試されていたことを怒られないのですか?」
「ないですね」
司は短くそれだけを答えた。司にしては依頼を問題なく達成できたことが嬉しく、さらにはアンデレのギルドの人達が自分を選んでくれたことが嬉しかった。
なので、目の前の女性が言うような怒るという感情は全くないのだった。
「そうですか。今日はご苦労様でした。受付で報酬を受け取ってください」
「はい。失礼します」
司は女性に小さく頭を下げてから部屋を後にした。
「ふふ、面白そうな方ですね」
受付で報酬を受け取った司はリッド達の待っている宿屋へ戻った。部屋にはいるとディーは寝ており、リッドは椅子に座っていた。
「ツカサさんおかえりなさい」
「帰りました」
「今お茶淹れますね」
「ありがとうございます」
司は椅子に座りお茶を淹れるリッドの後ろ姿を何の気なしに見る。その後姿はなんとなく嬉しそうに司には見えた。
「こういう日が続けばいいなぁ」
こうして、司の王都での一日目は終わっていくのだった。
いかがでしたでしょうか?
色々と至らぬ小説ですが、よろしくお願いします。 m(_ _)m
ま、いまさらですかね? (´・ω・`)ショボーン
ではまた。




