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四章 打ち破られることがない思いと意思

「フィナーレだ」

砲神眼に浮かぶ照準器が光るテルメスは七陽の勇者を見て笑みながらそう言った。

「スターマイン!!」

テルメスは七陽の勇者を見て笑みながらそう言った。

テルメスから神気が溢れ出し、光となって降り注いだ。

あまりに美しい不可避の弾幕の一粒一粒が神刀華炎を打ち砕くほどに力強かった。

「ここで散ろうとも、儂は最後まで諦めはせぬ!!」

折れた最上大業物日炎を握り込んだ血塗れの三郎は笑みながらそう言った。

「見えた・・・"時"が!!」

全身から血を流す三郎は笑みながらそう言うと折れた最上大業物日炎を下段で構えた。

「私に続け!!」

欠けた最上大業物落陽淵崩を握った血塗れの華砂羅は三郎とテルメスを見ながら叫んだ。

「俺が動けさえすれば・・・」

両足が撃ち抜かれて両腕を失った血塗れの白丸はそう言うと最上大業物天現烏輪を口に銜えた。

「・・・青ちゃん・・・こっちに来てくれ・・・!」

最上大業物天現烏輪を口から離した白丸は黒鞘を簡易の義足にして立ち上がった華原 青を見てそう言った。

「ッ・・・!」

最上大業物旭日烈光を握った青は白丸に駆け寄った。

「三郎のことは助けられない・・・君に託すぞ・・・」

血塗れの白丸はそう言うと最後の力を振り絞って最上大業物天現烏輪を銜えた。

「天道!!隼炎獄道ッ!!」

折れた最上大業物日炎を握り込んだ三郎はそう言うと金色の炎の隼になってテルメスに向かった。

「七陽の勇者がここまで強いとは思わなかった!」

テルメスは隼炎獄道を見て笑みながらそう言うと隼炎獄道に呑み込まれた。

「素晴らしい剣技だった!華松ッ!!」

欠けた最上大業物落陽淵崩を握った血塗れの華砂羅は目を見開いて笑いながらそう言った。

「師匠、見えました・・・奴を煉獄へ落とすための道筋が!」

神刀華炎を握った梨々香はテルメスを見てそう言った。

「旭日、美日の盾」

美日の盾を纏ってテルメスに突撃した青が界から突き出る砲塔を受けてのけ反るように吹き飛ぶと共に梨々香と華砂羅が姿を見せた。

「剣技、天陽回転斬り!!」

「落陽、刹那一光(せつないっこう)ッ!!」

「・・・」

剣技を受けたテルメスは十字の切り傷から蒼色の液状神気を噴き出して落ちていった。

倒れていた七陽の勇者がこの機を逃すまいと全力で起き上がり、テルメスに接近していった。

絶対に斬るという執念、必ず勝つという思いが痛いほど伝わってきた。

「落陽、淵崩」

「朝陽、無量の輝霧ッ!」

「旭日、壁打ち斬り!!」

「剣技!華炎龍!!」

私たちは一斉に剣技を放った。

私たちの剣技がテルメスを捉えようとしたその時、暗黒の霧がテルメスを包んで私たちを吹き飛ばした。

「この駒を今ここで失うわけにはいかない・・・勝負はここまでだ・・・」

瞼を閉じたテルメスはそう言うと瞼を開けて金色に輝く瞳を見せた。

「逃げるな・・・逃げるな卑怯者!!」

そう言う梨々香は立ち上がろうとするも上手く立ち上がれない。

「私はお前たちのことを必ず倒す!!何百年、何千年、何億年かかろうともお前たちを煉獄に墜とす!!」

梨々香は大界門を出現させるテルメスを見て怒鳴った。

「・・・望むところだ。華千﨑 梨々香・・・」

怒筋を浮かべたテルメスが梨々香を見てそう言うと大界門の中に消えた。

「・・・梨々香・・・」

華砂羅は静かに涙を流す梨々香を見てそう言うと倒れた。

あそこまで泣いたのは生まれてから三度目だった。

テルメスとの戦いで生き残ったのは三人だった。

-回想終了-


酔った華は私の膝の上で眠ってしまった。

きっと、疲れてしまったのだろう。

最近は仕事を多く振り当ててしまっているからね。

北燦雪地方ハーチマークス区にあるスレハム教会で華と話をすることになったアイリアは違和感を感じ取る

次回

五章 違和感・・・

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