二十二章 暗黒砕く旭日、放たれる金輪
「闇針、飛べ!!」
統制・魔鎧がそう言うと魔鎧から大量の針が発射された。
「ッ!!」
最上大業物金輪爆を握ったキャリッシュは凄まじい勢いで飛んでくる大量の針を見て冷や汗をかく。
その瞬間、美日の盾が針を受け止めてキャリッシュを守った。
「回れ!!」
統制・魔鎧がそう言うと美日の盾に突き刺さった針が激しく回転して美日の盾を突き破った。
「爆!!」
キャリッシュは最上大業物金輪爆を振って爆発を起こした。
「イッテェェェェ!!!!」
キャリッシュは叫びながら体に刺さった針を抜いていく。
「・・・頭がおかしいな・・・」
暗黒剣を握った統制・魔鎧は血肉がついた針を投げ捨てるキャリッシュを見てそう言った。
「頭がおかしくないとやっていけない仕事なんでね・・・」
キャリッシュは統制・魔鎧を見て笑みながらそう言うと最上大業物金輪爆を構えた。
この子、七陽の勇者の中で一番クレイジーだ。
烏輪の勇者はいるけど、まだまだ経験が少ない新米。
素早く治してくれるとは限らない。
ここまで他者を信じる子だとは思わなかった。
「金輪、爆鳴流れ舞!!」
最上大業物金輪爆を握ったキャリッシュは暗黒剣を握った統制・魔鎧と真正面から打ち合う。
「お前だけは殺す!!殺さなければならない!!」
暗黒剣を握った統制・魔鎧はキャリッシュを見て大声でそう言った。
「俺の全てをぶつけてやるッ!!」
統制・魔鎧は飛び退いてそう言うと暗黒剣に神気を集中させる。
「・・・」
髪とコートが靡くキャリッシュは最上大業物金輪爆を握り込んで構える。
「消し飛べ!!」
統制・魔鎧はそう言うと巨大化した暗黒剣を振り下ろした。
「ふぅ~・・・」
最上大業物金輪爆を構えたキャリッシュは静かに息を吐く。
巨大化した暗黒剣が振り下ろされたその瞬間、土煙が広範囲に広がった。
「何ッ!?」
統制・魔鎧は巨大化した暗黒剣を防ぐ旭日の盾を見て驚く。
「ハァァァァアッ!!!!」
ヒルデガルトは旭日の盾を振り回して巨大化した暗黒剣を砕いた。
「金輪・・・爆!!」
金色の火花を放つ最上大業物金輪爆を握ったキャリッシュは飛び上がってそう言うと統制・魔鎧に向かって最上大業物金輪爆を振った。
目ではっきり見えるほどの衝撃波が統制の剣を粉々に砕き、輪状に広がる金色の爆炎が統制の鎧を破壊していく。
「この威力ッ・・・耐えられないッ!!」
統制・魔鎧は爆発しながら広がり続ける金色の炎に焼かれて魔鎧が剥がれた。
「俺はまだ負けてない!俺はまだ強くなれる!!」
統制は砕けながらそう言った。
剣神、襲来
次回
二十三章 衝撃




