十八章 大陸東部旧月浜エリアへ突入
同年、六月二十七日。
私たちを乗せた飛行船団が大陸東部の神気空間の真上に到着したらしい。
もうすぐ前衛隊が突入する。
私たちも集中しないといけない。
「前衛飛行船団降下開始、速度百二十キロ」
乗組員1は情報が映るモニターを見てそう言った。
「雲海抜けます!!」
乗組員2は情報が映るモニターを見てそう言った。
「船底開け」
華は携帯端末を握ってそう言った。
「後部ハッチ点検完了」
乗組員3は華を見てそう言った。
「神気濃度が高いので、ハッチの開閉は出来て五分です」
乗組員4はカスミたちを見てそう言った。
「躊躇するなってことね」
カスミはそう言うと黒鞘に納まった刀を握った。
「船底展開完了!-域の神気壁を展開しました!」
乗組員5は情報が映るモニターを見てそう言った。
「減圧開始!」
乗組員3は計器を見ながらそう言うとボタンを押した。
「前衛飛行船団、神気壁と衝突します!」
乗組員1は情報が映るモニターを見てそう言った。
-域の神気壁を展開した前衛飛行船団は降下を続けてついに神気空間にぶつかった。
ガリガリギリギリと大きな音を立てながら神気空間の中心点を凹ませていく。
「うッるさ!!」
キャリッシュは耳を押さえながらそう言った。
「音が変わった!」
耳を押さえたソラは大声でそう言った。
前衛飛行船団が展開した-域の神気壁と神気空間が激突を続け、気気滅却現象が起き始めたんだ。
甲高い轟音と共に前衛飛行船団が潰れた。
前衛飛行船団が爆発すると共に神気空間の中心部が割れて砕けていく。
もうすぐ降下の指示が来る・・・
「ハッチ展開!降下用意!!」
華はそう言うとゆっくりと開くハッチに向かって歩き始めた。
「ウッ!!」
ソラは鼻と口を押さえた。
「どうした!?」
キャリッシュはソラを見てそう言った。
「変な臭いがする・・・」
ソラは冷や汗をかきながらそう言った。
今まで嗅いだことがない臭いがする。
天日干しした布団と生乾きの服と汚水の臭い・・・
あまりに酷い臭いだ。
「降下!!」
華がそう言うと最上大業物を抜いた七陽の勇者が次々と飛び出していった。
「ヒヒャァァァァ!!!!」
最上大業物金輪爆を握ったキャリッシュは遥か下にある地上を見て悲鳴を上げる。
「すごい・・・あれが本当の海・・・」
ソラは真っ黒な海を見て冷や汗をかきながらそう言った。
「着くぞ!構えろ!!」
カスミは地上を歩く土と岩と砂が混じってできた統制人形を見てそう言うと最上大業物落陽淵崩を構えた。
「烏輪、命療の華翼!!」
ソラは最上大業物天現烏輪を突き立てながら急降下して誰よりも早く地上についた。
「金輪!爆轟嵐刃!!」
最上大業物金輪爆を握ったキャリッシュはそう言うと地上に剣技を放って突風を起こして減速した。
「旭日、壁打ち斬り!!」
最上大業物旭日烈光を握ったヒルデガルトは空中に生み出した光の壁を蹴りながら着地した。
「落陽、日の目一突!!」
カスミは最上大業物落陽淵崩を突き立てて着地した。
凄まじい衝撃で地上が割れ、辺り一帯が激しく隆起して統制人形が隙間に落ちていった。
これが落陽の勇者の力なのか・・・凄すぎる。
東部月浜での決戦、始まる
次回
十九章 戦闘、七陽の勇者対統制人形




