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シュート《Shoot》/エスカトンの逆説的原罪論  作者: りーく/Leak
プロローグ 惨劇もただ過ぎて行く
2/23

第2話 マックスの力

――ガチャッ


突然、玄関の扉が勢いよく開いた。

混乱の中、俺は慌ててそちらを見る。そこに立っていたのは、あの時すれ違ったトラックの運転手だった。


「何故、お前がここに…?」


思わず口をついて出た問いかけに、男は冷たく答えた。


「お前がこの家の人間だったとはな……」


「ならば、死ぬしかない!」


言い終わるや否や、俺の目の前に鋭いナイフが突き出された。


――次の瞬間。


俺の体から霧のように抜け出た何かが、スッと間に入りナイフを弾き飛ばした。

その“何か”は冷ややかな声音で呟く。


「全く、こんなことで怯えるとは情けない」


混乱は頂点に達していた。だが、不思議とそれが誰なのか、心当たりがあった。


――全開マックスだ。


「ふむ、察しが良いな」

その声は確かに俺の中から聞こえてくる。


「我こそがマックスだ」


俺は尋ねた。


「何故、俺を助けた?」


「助けた? 勘違いするな。お前が死ねば、俺も消える。利害が一致しただけだ」


「……は?」


「詳しい話は後でだ。今は……」


マックスは玄関にいる男に目を向ける。


「こいつを始末する方が先だな」


その瞬間、空気が凍りつくように変わった。

男の口角が不気味に歪み、背後から黒煙のような影が吹き出し、見る見るうちに異形の姿へと変貌した。


「オマエ……コロス……」


不気味な声が響き、男は襲いかかってきた。


「どうする、マックス?」


「答えは決まっている」


いつの間にか、俺とマックスの心が通じ合っていた。


「喰らえ!マックス!」


空気反発エアーズーム


マックスの腕から勢いよく空気が放たれた。拳は力強く異形の男に叩きつけられる。

だが、異形の男は吹き飛ばされるどころか、拳に吸い込まれるかのように引き寄せた。


「空気反発は周囲の空気を吸い込み、それを拳の圧力に変換する」


ドガガガガ!


猛り狂う空気の拳が異形の男を一点に押し潰した。


「グオアアアアアッ!!」


壁にめり込み、男は動かなくなった。


マックスは冷めた声で言う。


「ふん、所詮はただの醜体だ」


俺は呆然とその様子を見つめていた。現実感はない。ただ、目の前の化け物を倒したのはこいつだった。

それだけが唯一の真実だった。


「なあ……お前、一体何者なんだ?」


「もう言っただろ。俺はマックス。お前の中に宿る“力”だ」


「中に……?」


混乱は深まるばかりだが、何かが変わってしまったのは確かだった。


「それにしても……妙だな」


「何がだ?」


「こいつはただの人間じゃない。けど、“あっち”の存在とも違う。何かが、始まっている」


そう言い残し、マックスは霧のように俺の体内へと溶け込んでいった。


「……おい!」


返事はない。部屋には静寂だけが残った。


外では雲の切れ間から光が差し込んでいた。

俺の“普通の生活”は、さっき終わったばかりだ。

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