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体験談系エッセイ

うちのお猫が

作者: 七宝

 うちには猫が5人いるのだが、先日そのうちの1人が原因不明の体調不良を起こした。プライバシー保護の観点から、その子の名前を永極(えいきょく)(仮名)とする。


 その前の日まで元気に走り回っていた永極だが、突然ヨボヨボのおじいさんみたいな動きをし始めたのだ。よちよち歩きしか出来なくなり、ずっと低い声で唸っている。私や他の猫が少しでも触ると般若のような顔をして「ヴゥゥヌワアア」と怒るのだ。


 私はやばいと思い、すぐに動物病院に連れて行った。その日は触診だけして、特に異常はなさそうな感じですけどね、もう少し様子を見てくださいとだけ言われて、栄養剤みたいなものを貰った。2万円払った。


 異常がないわけないだろ。こんなに唸ってるのに、どこか痛いんじゃなかろうか、可哀想に⋯⋯


 ただ、先生が体中を触っている時はあまり大きな声は出していなかった。その代わり体がとても震えていた。うちのお猫たちは病院に連れていくといつも震えるのだ。やはり怖いのだろう。


 栄養剤を注射器みたいなもので押し出しながらあげるのだが、そのために抱っこしようとすると「ウウウ」と怒る。顎を撫でようとすると、自分から差し出してきた。良かった、嫌われてた訳ではなかったようだ。


 栄養剤は真っ白な見た目をした液体でお世辞にも美味しそうには見えないが、永極は美味しそうにペロペロ舐めていた。


 それからも毎日数回ずつあげたのだが、一向に良くなる気配がない。むしろ悪化しているような気さえする。病院の中だけで起きていた体の震えも常に起こるようになり、1日のほとんどを寝て過ごすことが多くなった。たまに猫が見せる平べったいツチノコのような体勢で寝ている。


 病院に連れていくと、今度はレントゲンを撮ると言われた。結果、異常はなし。なんなんだろう。本当になんなんだ。心配で心配でしょうがない。


 それから栄養剤をあげなから何日か過ぎた頃、永極が久しぶりに跳んだ。そして、カリカリを食べるようになった! 復活か!


 ということでもないようで、ちょい復活みたいな感じだった。それからもどんどん回復していき、震えもあと少しで収まりそうなところまで来た。しかし、ここで事件が起きる。


 永極が棚の上で寝ているのだが、やたら長いのだ。猫が長いのは猫好きなら当然知っていることだと思うが、それの1.3倍くらいある。こんなに長くていいのか? 大丈夫なのか? と思うほどの長さだ。永極は1本グソのようなフォルムになってしまった。


 長いのは病気なのではないかと思い、いろいろネットで調べたが面白記事しか出てこなかった。なので、病院に電話で相談することにした。


「あの、永極が長いんですけど」


「え?」


「いや、体がめっちゃ長いんですよ」


「猫は長いですよ」


「いつもより長いんです!」


「リラックスしてるんだと思いますよ! 異常ではないのでお気になさらず!」


「そうなんですか! ありがとうございました!」


 長いのは良いことだそうだ。これを読んでる諸君は今私のことをバカだと思っただろう。思っただけでなく口に出した者もいることだろう。でも想像してみてほしい、いつもより1.3倍くらい長い飼い猫を。家族でもいい。家族の身長がいきなり1.3倍になってたらどういう反応をする? おったまげるよね? そういうことよ!


 ということで2ヶ月くらい経ってめっちゃ元気になりました。あざした。


 この症状が何だったのか分かる方が居たら教えていただけると嬉しいです。病院もお手上げなんで私にはもうさっぱりでやんす。言葉が通じない分、動物のことは分からないことが多いのでしょうね⋯⋯

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