表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ガンジーのハイキック

作者: なおちか

お読みいただきありがとうございます。

短い物ですがお楽しみください。

汚い街を歩く時、自分も汚くなったような気がする。


それは、田舎に行った時も同じだし、よく行く場所に行く時も同じだった。


ただ、華やかな街や賑やかな場所にいる時は、そこに馴染めていない感覚があった。


怒る事はあまりない。正確に言うと、怒りの感情を人に見せない。


だから、いつも冷静だし、動じる事が無いと周りの人たちには思われている。


そんな事は無い。怒りの感情はある。それを出すと後が面倒なだけだ。


今を我慢したり乗り切ればそれで終わるのなら怒らないのを選ぶだけ。


別に心を鍛えたりはしていないし、信仰している物もない。


坊主でなければ歯も全部あるし、山羊をつれてもいないし、糸を紡いだりもしない。


面倒が勝ってるだけだ。


何よりも、名を残せるような人ではないし、多くの人を導く事などできない。


誰かがそう呼び出しただけで、一面だけを見て面白おかしくつけただけだ。


ヘッドライトが照らしては過ぎ去る。青黒い空には星は見えない。


青くて丸いゴミ箱の上や横にゴミ袋がたくさん詰まれている。入りきらないゴミが溢れている。


歩く速度は一定で、すれ違う人は男、男、女、男…。何に向かっているのだろうか。


どこにいても時間は過ぎるし、何をしてても満足なんてしないのに。


振り返って走ってすれ違った人たちを追い抜く。振り返る。


その人たちはみんな不思議そうな顔で見てくる。


1人1人にハイキックしていく。右のハイ、左のハイ、右のハイ、左のハイ…。


首がほぼ真横になるほどに倒れ、目を開けたまま倒れていく。


8人くらい倒したら満足する。


そんな高さまで足は上がらないほどの身体の硬さで、格闘技経験の無い技術でハイキックする。


絶対に当たらないし、なんなら反撃されて逆にやられるだろう。顔面を殴られて歯を失い、病院で傷口を糸で紡がれるかもしれない。


そうすれば少しはガンジーに近付ける。傷口に塗る塩を獲りに行こう。

読んで頂きありがとうございました!

違う作品もまたよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ