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44話 変な夢

神州国を出て、一時間が経つ。

そんな時、一つの疑問がふと頭をよぎる。


「それにしても、なんで南の国に行かなきゃ北国に行けないんだ?」


「あ、確かに。なんで?」


「うーん……」


ここにいる全員頭を悩ませた。

どうして南の国へ?そのまま行けないのか?

そんな言葉がずらりと並び、混乱に陥った。


だが、丈一郎さんはそうじゃないといけない。

と言っていた。

今はその言葉に従うしか道はない。


それに、行く最中で魔獣騒動を鎮めることができれば、一石二鳥と言うわけだ。

おまけに俺はまた学院に通える。と言うことだ。なら、一石三鳥……だ。


来た道を帰り、ユスフリカ王国がある場所まで、また十日間馬車を走らせる。無論、休憩しながらだ。


馬車が走っている最中、俺は地図を見ながら、唸っていた。

馬車に関してはクロードがやってくれており、その他の全員も一緒に地図を見る。


「なぁ、アルベール。食料とかどうするんだ?流石にそう言うのも用意しないとだろ」


「うん、そうだね。北国に行く道中で国によったりして、食材を買えばいいだけだしな」


「お金とかも稼がないとだよね……」


「あぁ、お金がなかったら、買うことすらできないからな」


食材も大事だったが、何より一番はお金だ。

お金がなければ、肝心な食材やもしかしたら、なる馬車と言って宿屋に泊まることもあるからだ。

そんな時には金貨や銀貨、銅貨のお金稼ぎをしなくちゃならない。


「正直、父様達にいえば、たーんまりとお金が貰えるんだろうけど………。それはなぁ………?」


「うん、流石に頼るわけには行かないよな。父様達に」


「「うんうん」」


二人の言い分に頷くユスフリカ王国の王女たち。

確かに、エイダンたちの言ってることは正しいのかもしれない。

俺が言える義理ではないが、貴族の立場だからと言って親をこきに使うような形。

俺なら気が引けるし、おそらくこの場にいる全員がそうだと感じる。


「なら、任務とか受けたり、バイトとかしたらいいんじゃねぇか?」


「あぁ、その手もあるな。とにかく、それらに関しては追々と言うことだな」


「そうだね。お金のことに関しては、今の所は平気だね。貰った団子もあるみたいだし」


馬車に詰めている荷物を見ながら、呟くディランであった。


———それからまた数時間後。来たことない場所へと辿り着いてしまった。

ここが一体どこなのか。分かることがあるのなら、ものすごく長閑な場所であること。


「一体どこだよ。ここ」


「それが分かったら苦労しねぇーよ」


「だよな…」


ただ苦笑いするしかなかったが、このひと時がものすごく長く感じる。

体で感じる体感速度が遅まった感じた。


「なぁ、なんで俺たちだけ?」


「さぁな。他のみんなはどこか行ったんじゃないか?」


「どこって………どこへ?」


俺はライアンの方を見て、首を傾げる。ここがどこで、何故こんな場所にいるのか。

川のせせらぎが聞こえ、小鳥が飛んでおり、まるで童話の世界に来たみたいだった。

そこはまるで『———』のような場所であった。

心がふわふわしており、今まで体験してきたことが全て、忘れ去られてゆく。


『———い!———おい!』


誰かの声が聞こえてくる。

一体誰だ?だけど、聞き覚えのある。低くもなく高くもない。中性的な声?とでも言うべきだろうか。俺たち“二人”は知っている。この声の持ち主を。


「呼んでるみたいだな。そろそろ行こうか」


意識を取り戻した。朦朧とした意識を。あいつにそう言われ、感覚を取り戻す。光に体全身を包み込まれ、この世界から脱出する。


次に目が覚めたのは、馬車の中だった。


「おい!大丈夫か!?お前ら!」


目に飛び込んできたのは、中性的な顔が整った俺とあいつの友人。ディランだった。珍しく声を荒げ、叫び散らす。

その声に目が覚め、体をむくっとあげる。


「一体、何がどうなってるんだぁ?」


そう頭をぽりぽりとかくとき、それに至る記憶が頭に擦り込んできた。

俺は強い眠気が襲いかかり、そのまま馬車に寝転がる。その時に変な夢?を見ていたのだろう。

俺が寝転がった後、最初は気にも留めなかったみんなであったが、俺とライアンが息をしてないことに、ビビリを散らかせ、俺たちを必死に起こす、との事だ。


「ったく、心配させんなよ」


「「ごめん………」」


みんなに謝り、また馬車が動き出す。

俺たちが寝ていたから、止めてくれていたのだろう。クロードはまたもや黒い馬の上に乗り、手綱を両手に持ち、発車させる。


あの夢はなんだったのか———?

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