41話 魔獣の宴
早朝の時間。6時の時間帯となった。朝の光が目に当たる。その光に目が覚め、布団から起き上がる。
「ふわぁ…」
制服に着替え、旅館から出る。久々に布団の中で寝れたため、疲れが取れた。おまけに温泉の中にも入れたため、今までの疲れや目の疲労が無くなる。
「んー!!さて、朝食まで散歩してるか」
背伸びをし、朝の光が放つ国に足を運び出す。歩き出し、刀鍛冶に顔を出す。もう既に刀を作ってるとされる音が鳴る。
「………丈一郎さん?」
「おー、お前さん。お早いな」
丈一郎さんが刀を作っている時、俺の方に顔を出す。
「おはようございます。朝からですか?」
「あぁ、お前さんもお早いな」
「まぁ、目が早く覚めちゃって」
「そうか。あー、そうだ。お前さんに頼まれた刀の試作品を作ったんだ。確かめてくれないか?」
試作品の刀を見せてもらう為、刀鍛冶の中に入る。渡された刀は冷たい黒色の刀であった。
「黒椿って名前だ」
(へぇー、すげぇな)
その黒椿をマジマジと見ると、刃の部分がギラリと光、銀色に鋭く光る。他にも6本もらい、鞘を持ち丈一郎さんの作っている場面を見ていた。その間に一本をホルスターのついてる部分と、ベルトを腰につける。
「おー、様になっとるな」
絶賛され、気恥ずかしかった。が、悪い気はしない為、あまり気にしなかった。そして時間帯は7時となり、一時間が経つ。朝食の時間は8時なため、それまで街をぶらぶらしていると、目の前が何やら騒がしかった。
「………何だ?侍?」
周りには刀を持ち、丁髷頭となっている若そうな男が三人。その中心にいるのが、男の人と昨日会ったゆきさんだった。
「ゆきさん…?あの男の人誰だ?」
そうジッート堪えて見ていると、柄に手をやった。———まずい!刀に手をやり万が一にその刀で斬りつけたら……と思うと、気が気ではない。男の人はゆきさんを守るように前に立つが、険しい表情をしていた。
俺ももう少し前に行き、様子を見る。もしかしたら、勘違いだった……と言うのもある。俺の友人にも、その勘違いで恥ずかしい思いをした奴もいるからだ。
(一体、何を話してるんだ?)
建物の影に潜り込み、じっと見ていると、お互い口論しているかのようになった。一体どう言うことだ……?と不思議に思うも、その光景をじっと見る。そんな時、刀をお互いに構え、やりやっていた。ゆきさんが攫われそうになった時、流石に我慢の限界であった為、飛び出すとみんな目が天となる。
「だ、誰だこいつ」
「あんた!ゆきを頼む!」
「え、了解!」
男の人にそう言われ、俺はゆきさんを安全なところへと連れていく。その間に追っ手が四人ほど来ていた。
「ハァ…ハァ…ハァ…、一体こいつらはなんなんだ?」
「すみません、また助けてもらいまして」
「え?たまたま通りかかっただけだし」
手を引いて、壁でゆきさんを守るような体制となった。それを囲むように、追っ手が並ぶ。刀をギラリと取り出す為、やむを得なく俺も刀のつかを持ち、鞘から取り出した。
「……………ッ」
刀や剣ではまだまだ素人ぐらい。いや、それ以上かもだが、侍達に敵うはずがない。
いや……学院でちゃんと学んできた。剣術を。地面を強く蹴り、相手との距離を近くする。懐に入り、殺さない程度で相手に打撲を与える。
それを実践すると追っ手の一人が倒れた。それを見た他の三人は、顔を真っ赤にさせるほど、怒り狂っていた。
「くそっ!このガキ!!」
「根絶やしにしてやる!!」
「血祭りにしてやる!!」
(最後のやつに関しては、物騒だな)
刀と刀の金属音が交互に鳴り、それを良いことに俺は相手のお腹に蹴りを入れる。
「ぐはっ!」
お腹に思いっきり蹴りを入れた為、よろよろとなり倒れる。後二人。
打撲で済ませた為、その場に倒れ込み、泡を吹いていた。その後ろからゆきさんと一緒にいた男の人が来ており、俺はなんのことだがわからずじまいだったが、男の人からお礼のみたらし団子と三色団子、つぶあん団子を頂いた。
それから俺は旅館の方に戻り、朝食を食べる。朝食は豪華で食べ切れるか心配であった。朝食を食べ終わった後は、のんびりしていると、いつの間にか眠たくなっていた。目を瞑り、一眠りをする。
そして、また寝過ぎた為、時刻は夜の7時。結構寝ていた。そのため、首が少し痛んだが、ある程度落ち着かせれば、痛くなくなる程度であった。そんな時、俺の首につけていた炎の晶石が小さく光る。
「光ってる…。ん?光ってる?」
まだ寝ぼけていたため、手のひらに乗せ、徐々に眠気が引いていき、冷静に考えれた。急いでみんなを起こし、旅館の外に出る。
「光が、強くなっていってる……」
「また、魔獣が………」
「やっぱりそれ、魔獣を探知しているんだよ!」
イネスさんに言われ、俺の中ではほぼ確信状態であったが、実際そうなのかは、北国の方まで行かなければならない。急いで戦いの準備をし、俺は丈一郎さんに作ってもらった剣を、みんなに渡す。クロードとディランは二刀流となり、俺は杖を召喚する。万が一の時のために、銃はまだ懐に入れていた。エイダンとライアン、イネスさんにリナさんは手を前に出し、もう片手に剣を納めていた。
「徐々に光が強くなってる……。近づいているんだ」
炎の晶石を握りしめ、神州国の外に出る。そこで魔獣達を待ち伏せし、一斉にかかる。という感じだ。そんな時、後ろから侍の人たちがやってきた。
「おい、一体何があるんだ?」
「………………しまった」
炎の晶石の光は強くなり始め、あたりに光を撒き散らす。それはまるで宝石のように輝いていた。そして、神州国の真前から魔獣達の大群がやってくる。形相な顔で。目が赤く光、獰猛のように走り、猛獣の如く、走り切る。
「な、なんだあれは!?」
「みんな、やろう!」
「「「「「「あぁ!/うん!」」」」」」
最初は空に魔法陣を浮かばせ、そこから敵の体力と戦力を落とす。そこを一気にクロードとディランが飛び出し、次々と斬る。それが終わり次第、魔法を最大限、かつ魔力切れを起こさない程度にし、相手の体力及び、戦力を削ぎ落とす。それの繰り返しだ。
また、魔獣の夜がやってくる。魔獣どもの宴が。




