表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/99

35話 手がかりゼロ

「ねぇ、アルベール。炎の晶石を作った文明の場所に行きたいんだよね?」


イネスさんにそう言われ、「うん」と頷き倒すが、目的と言っては、それ以外にもある。魔獣騒動を鎮静化させる事。その二つが旅に出かけた目的である。


「まぁ、そもそも炎の晶石これがどこで作られたのかが、分かってない。何か、わかるものがあれば良いんだが………」


炎の晶石を手のひらに置き、それを見つめながら、そう答えた。どこでこれが作られたのか、それを解明する他、進展はしない。


「なるほど。分かるものがあれば………あ、そうだ!」


パンっ!と手を叩き何か思い当たることがあるらしい。


「何かあるの!?」


「うん。書店にあってね。私が見たのは二年前だけど、こう書いてあった気がする……」


イネスさんが言ったのは、こうだった。


“北側に位置する国、遥か高い文明が栄えており、そこでは様々な魔道具や色んなものが作られていた”


だった。


北側に位置する国、俺の記憶にはそんなのはなかった。あったとしても、“建っていた”というだけで、今もあるかは定かではない。

 

「北側に位置する………か」


「うーん、確かそこは……」


「え、知ってるの?」


「うん。地図で上の方にあったんだ。でも、国が書かれていたなんて………」


イネスさんが地図を開き、俺に見せる。指を指すとこには、たしかに国があるだなんて書いてなかった。


「北国だったら、結構寒くない?」


「まぁ、そうだね。そこに仮に国があるんだとしたら、防寒装備をしなきゃだからな」


「うん。そうだね。ともかく、その北国があるかどうかを調べた方がいいんじゃない?」


場所を移した。王国内にいる彩緑の人たちに、話を聞いてみるが、北側に国があるのは、見たことがない。と言っていた。


つまりは、ほとんどの人が知らない未知の領域。と言う訳だった。


そんな手がかりゼロである北国への、行き方。それは大変長い道のりで、その間に色んな国の魔獣騒動を抑えながら進む、というのは些か難しい。という状況だ。


何日かかるか、何週間か、何ヶ月か。はたまた何年か。それぐらい何も分かってない状況である。


そんな時、イネスさん専用の護衛騎士の人がやってきた。


ものすごくダンディーと言う言葉がよく似合う、男性が走ってやってくる。


「どうしたの?」


「先程、王女様に言われた事を調べて参りました」


膝をつき、跪く格好となった。


「それで、どうだったの?」


「これといったものは、情報は特に……」


「そう……。リナの方はどうだったの?」


「はい。リナ様に付いておられる護衛騎士の話によると、進展はなし……との事でした」


どうやら、北側に位置する国を調べてくれているようだった。今のところ、騎士の人たちが探していたとしても、情報はこれぽっちといってなく、その日は過ぎた。


そして、王国に来て一週間が経過する。それまで、色んな人に協力をしてもらいながらも、情報は不自然と言うほど、なかった。誰も見ていない。商人でさえ、旅人でさえ。それが不思議でたまらなかった。


「何もないってどう言う事だ……?」


もちろん、混乱してしまうほどおかしい。何故こんなに情報が何もないのか。それだけでも一日は過ぎてしまう。


そんなある日、炎の晶石がまた光を放つ。正直嫌な予感しかしなかった。胸騒ぎがする。思いがけない事が起こるとは、おそらくこう言う事だ。


そう。最初の国での魔獣騒動が行われる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ