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036 「外伝・2020年頃の日本の概況(3)」

 (※舞台裏・メタフィクション視点となります。)



●21世紀序盤の日本:


 ●領土:


・史実の日本領は全て保持。

・樺太島全て、千島列島を領有。

・台湾、南洋諸島(西部太平洋地域)は、自治政府はあるが日本に属したまま。

・総面積は約49万平方キロメートル。(史実は約38万)

・朝鮮半島は1965年に独立。

・遼東半島の租借地は、第二次世界大戦後しばらくして満州国に返還。

・上海、天津、武漢の租界は、第二次世界大戦後に諸外国と共に中華民国に返還。

・租借地、各租界の主権を返還しただけで、利権はほぼそのまま。



 ●領土問題:


・基本的には存在しない。

・ソロシアが樺太や千島の事で因縁をつけてくる程度。

・竹島で韓国が文句言うことはまずない。

 (力関係、前提が史実と違いすぎる。)

・尖閣諸島は相手が中華民国になるので、嫌味を言ってくる程度。領有権などはあからさまには口にしない。

・台湾は中華民国は何も言わないが、中華人民共和国が時折文句を言う。

・台湾、西部太平洋地域は、アメリカが独立させろと言ってくる。

・国民投票で帰属を決めさせて、アメリカなどは黙らせる。



 ●領土(水域):


・約1200万km2。

・西部太平洋地域を領有したままなのもあり、非常に広い排他的経済水域を有している。

・史実の日本、マーシャル、パラオ、北マリアナの4国ぶんだけで900万km2を超える。さらに台湾、樺太、千島列島の海が加わるので、全てを合わせると世界一の広さとなる。


※史実での1位フランス、2位アメリカ、3位オーストラリア

 (フランスは南太平洋などに小さな島を無数に保有。1100万のうち900万は海外領土。)

※史実日本は447万km2



 ●人口:


 ・全体:

・総人口は約1億7000万人。

・本土人口は史実より約2割り増し。

・本土の帰化人口は全体の5%(850万人。史実より600万人程度多い)。

・全体のうち台湾は2000万人。樺太は100万人程度。

・北海道はさらに先に樺太があるのと、日本全体の人口拡大で700万人程度。

・総人口が多過ぎるので、首都圏(帝都圏)からの様々な分散は、政府主導により精力的に進められている。でなければ、首都圏の都市機能が維持できない。

・人口増加率、合計特殊出生率は、史実の四半世紀後ろ倒し程度。

・2020年時点で人口減少には至らず。(史実は2008年から減少)


 ・戦後の人口増加の流れ:

・戦前の人口増加率の鈍化は史実より少し早かったが、戦中戦後の戦争に関わる人口減少が無く、日本人の海外移民も少ない。

・新薬もあり、第二次世界大戦終了時点で史実より1割程度(約1000万人)人口が多い。

・戦争中の多産政策の名残、さらに史実とは違う1960年頃まで続いた戦中の人口増加政策(妊娠中絶の実質禁止)を政府が半ば放置。

・満州が勢力圏なので、食料問題を楽観している影響。

・その後、史実のような高度経済成長がないまま緩やかに先進国として歩んだので、社会の劇的な変化も緩やかになる。

・所得格差の開きも人口拡大にはむしろ貢献。

・IT時代(とスマホ普及)到来と共に急速に人口増加が鈍化する流れは世界中と同じ。


 ・移民(流出):

・史実と違い1930年代から満州などへの流れが鈍化。

・第二次世界大戦後もあまり伸びず。

・アメリカ、ブラジルなど南米への移民も伸びない。

・1970年代、80年代の前半は、日本経済の低迷もあって海外移民が増える。

・それでも主に移民が向かったのは満州。総数で200万人程度。


 ・移民(流入):

・20世紀の初期から、近隣(主に満州、朝鮮、中華民国)からの移民、流民が継続する。

・近隣からの移民、帰化が史実より多い。21世紀時点で総人口の5%程度(850万人)を占める。

・台湾を含めると総人口の1割以上が日本民族以外の由来となる。

・1965年の朝鮮半島独立の前後に短期間で約300万人の半島系日本人が流入。大問題となる。

・ただし「在日」のような中途半端な状態は認められない。

・史実での1980年代からの海外移民の増加は、史実より少ない。

・20世紀内の日本への移民者は、大半が完全に日本人化(帰化)している。


・ニューカマーとしての海外移民の増加は、日本の経済発展が再加速した21世紀に入ってから。

・日本政府は、国内人口が多すぎると考えているので移民には非常に消極的。

・移民に対しては、他国と比べると非常に高いハードルを設けている。

・しかし労働力の確保の点から、移民ではなく一時的な移住労働者の受け入れを徐々に行うようになっている。



 ●経済力・財政力:


 ・所得:

・2020年頃の名目GDPは約8兆ドル。(約9兆6000億円。1ドル=1円20銭)

・史実の145%程度(台湾込み)。

 (※史実2021年でアメリカは約21・3兆ドル、中国は17・7兆ドル、日本5兆ドル、ドイツ4・26兆ドル)


・一人当たり所得は、21世紀初頭で約4万ドル(史実と同程度)。

・2020年頃は4万7000ドル程度。

 (史実世界だと、ドイツが同程度、アメリカは6万5000ドル、英仏は4万2000ドル、日本は4万500ドル程度。)


・史実と比べると、1970年代から90年代の成長と蓄積、外貨獲得、海外資産がかなり弱い。

・逆に、1930年代から50年代と90年代から2010年代の成長と蓄積、外貨獲得、海外資産は大きい。


 ・税収・予算配分:

・一般会計の総額は9000億ドル。(史実換算で約110兆円)

・公債金(借金=国債)は全体の2割程度。

・歳入(税収など)は7300億ドル程度。

 (消費税5%基準。消費税10%だともう1000億ドル程度増える)

 (史実日本の21世紀の歳入(税収など)は40兆円台から60兆円台。)


・社会保障制度が史実より弱い。

・高齢者比率も史実より低いので予算傾注も少なくなる。

・人口停滞が四半世紀遅れているので労働人口は多い。

・連動して高齢者の医療費も少ない。

・少子高齢化は、まだマイルド。史実ほど厳しくない。

・国債返済費用もかなり少ない。

・社会保障と国債返済は合わせて全体の2割程度。(史実は6割近い。)

・国防費は1600億ドル程度。予算の17%台。(史実は5%台)

・歳出の内実がかなり違う。

・国民健康保険などの支出も史実よりかなり低い。

・国民負担率は、まだ史実よりかなりマイルド。



 ●戦後の経済成長の流れ:


・全体としては、30年間の成長、15年間の停滞、20年間の高い成長、その後の安定成長という流れになる。

・経済成長は、史実とほぼ逆の時期に好景気もしくは不景気になる。

・史実から見た場合の体感的には1973年秋までは史実より豊かで、2000年代からは史実と同程度か少し豊かな印象。

・心理面での史実との対比だと、二度のオイルショックがバブル崩壊くらいの印象になる。


・オイルショックまでは相応に成長を続ける。

・1960年代半ば(東京オリンピックの頃)に、一人当たり所得は史実に追い抜かれる。

・1968年に、国民所得(国民総生産)がドイツ(統一ドイツ状態)に追い抜かれる。

・ただし、第二次世界大戦の戦災がないので、それまでの資本蓄積が違う為、体感的に感じる豊かさが違っている。

・資本蓄積の差を考慮すると、体感的には1970年代は史実と雰囲気は似ている。

・ただし貧富の差、都市とそれ以外の地域での差がある。解消されるのは21世紀に入ってから。


・1970年代、80年代の多くの時期で経済成長は大きく停滞。

・特に1973年秋から1985年秋までが史実より厳しい。

・再び大きく成長をするのは1990年代から。

・リーマン・ショック(2008年)まで高い成長率を維持。

・その後は緩やかな成長に変化。

・21世紀初頭に、一人当たり所得が史実に並ぶ。

・2010年代に、一人当たり所得が史実を少し超える。

・2020年頃は、一人当たり所得は史実より高い。



(※軍備は別項で後述)



●外地(日本本国以外)の概要(2020年時点):


 ●台湾(日本所属)


・総人口は約2000万人。

・日本の自治州。主権は日本。

・人口の約9割は現地系。日本民族系は1割程度。

・独立は住民から拒否。(中華民国への返還は議論にすらならない。)


・第二次世界大戦後、戦争への貢献を理由に内地と同列に格上げ。

・日本語は主要公用語(自治州法で国語とはされていない)。

・史実のような中華系(本省人)の流入がない上に、戦前からの日本統治の流れが続くので多くが日本化される。

・言葉以外も、多くの面で日本化。

・それでも、それなりに台湾や中華系の文化、習慣は残る。


・1960年に独立の是非を問う国民投票を実施するも、圧倒的多数が日本残留を選択。

・一方で、大陸との窓口になる事は少なくない。

・21世紀に入ると、台湾から日本本土への人口流入が増える。

・21世紀に入ると、台湾経由での日本への中華民国からの移民が徐々に増加。


※史実と違い、国共内戦末期の大陸からの外省人の大量流入がないので、人口が大きく違う。(史実は約2350万人)



 ●南洋諸島(日本所属)


・総人口は数十万人。

・国連委任統治領ながら日本の自治州。主権は日本。

・比較的先住文化が残されている。

・公用語は日本語。現地語も残っている。

・日本からの移民は、一部の島にとどまる。

・1960年に独立の是非を問う国民投票を実施するも、圧倒的多数が日本残留を選択。

・アメリカなどの圧力、革新政権の人気取りで1990年代に再度国民投票を実施するも、結果は変わらず。

・主な産業は漁業と観光。

・南洋諸島の観光業の影響で、沖縄の観光地としての地位は低下。

 


.。゜+..。゜+.玲子の部屋.。゜+..。゜+


沙羅「こんにちわー」

舞「覗きに来たわよ」

お嬢様「いらっしゃい。お二人ですか?」

晴虎「もう一人いるよ」

お嬢様「ハルトもいらっしゃい。……他のご家族は?」

沙羅「ジェニーが、大勢でおしかけ過ぎたら邪魔だろうって」

舞「だから代表して私たちだけね」

晴虎「とはいえ、僕は平成に入る辺りまでしか付き合えなかったから、この時代は知らないんだけどね」

舞「沙羅が一番長生きだったのよね」

沙羅「ううん。ギリで玲子ちゃんに負けたのよねー」

お嬢様「いやいや、サラさん私より6つ年上ですよね。年齢だと完敗ですって」

沙羅「そうだけど、やっぱり同世代としては、最後じゃないと負けた気がするのよねー」

晴虎「僕達から見れば、玲子は姪なんだけどね」

舞「その姪と結ばれた叔父さんが、今更何を」

沙羅「ねー。でもさ、よく考えたら玲子ちゃんって幼妻よね」

晴虎「玲子の方が内面は大人びていたけどね」

舞「それ、分かる。特に肝の座り方が違うのよね」

沙羅「確かに。それよりさ、こんな無駄話してていいの?」

お嬢様「もうすぐ終わりだし構いませんよ。けどまあ一応一言ずつ」

沙羅「玲子ちゃんの夢と違って、日本に大きな事件が少なくて良かったわよね」

舞「ホント。それに昭和の終わり頃はどうなるかと思ったけど、何とか出来てホッとしたわ」

晴虎「僕は次の発展は殆ど見られなかったから、この姿を見られてホッとしているよ」

お嬢様「私も、良い形を見てから旅立ててホッとしました」

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