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034 「外伝・2020年頃の日本の概況(1)」

 (※舞台裏・メタフィクション視点となります。)


●政治(1):


●21世紀に至るまで:


 ●大前提:


・1930年くらいから第二次世界大戦全般にかけて高度経済成長。

・日本は連合軍で勝ち組。当然、敗戦はない。

・戦前の日本がそのまま残っている。

・戦後は世界の中心国家の一つ。

・1973年のオイルショック以後10年以上経済は低迷。

・東西冷戦崩壊以後に、二度目の長期的な経済成長。


 ・メタ視点:

・主人公は経済だけでなく政治的にも裏で大きな影響力を持つので、21世紀視点での影響や変化が随所に見られる筈。

・左派、共産主義に対しては、主人公が何かしなくても日本全体、特高などが頑張りすぎてしまいがち。




 ●国内政治:


 ・国名:


・国号は「日本帝國」。

・史実では1935年(昭和10年)に、外務省が外交文書上「大日本帝國」に表記を統一することを決定しているが、この世界ではそういった行動は特にない。

・史実のような敗戦、占領軍(進駐軍)による統治がないので、「日本国」に変化する要因もない。


 (※中華世界的に「大」もしくは「帝國」は、単に「独立国」という意味合い。「王国」は「属国」もしくは「朝貢国」。「大」と「帝国」の両方付けるのは、意味合い的におかしい。)


 ・憲法:


・大日本帝國憲法は、大幅に改定をしつつも存続。

・憲法改正は日常化。

・パッチワークだらけの「不磨の大典」化。


・主権者は天皇のまま。

 実質的に在民主権だが、憲法上では在民主権にならない。

・天皇の権威君主としての向きは、徐々に史実の状況に近くなっていく。だが史実よりもゆっくりで遅い。

・1980年代に大幅な憲法改正。

 同時期、名称を「大」を抜いて「日本帝國憲法」に改定。

・「貴族院」から「参議院」への改革は、大規模な政治改革が行われた1980年代前半。

・教育勅語は現代文化される程度で変化なし。


・当然だが「憲法前文」「憲法9条」のような奇妙なものはない。

・「天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス」は改定のみ。「内閣総理大臣」が「輔弼」する形に追加して統帥権を変化。「陸海軍」の表記は、国防省になり空軍も出来るので単に「軍」になる。

・それ以外の内容の一部は、史実の「日本国憲法」に近くなる。


 ・司法:


・司法は戦前の延長。徐々に史実の21世紀の状態に似てくる。

・刑法や民法は、時代に応じて大幅に改定されていく。

・対共産主義の面から、刑法、刑事罰は史実よりやや厳しい。

・対スパイ法案も東西冷戦時代に整備。

・対共産主義の面から、対スパイ法案が治安維持法の派生で早くに誕生する。

・1965年の朝鮮独立の移民騒動から、外国人に対しても早くから厳しくなる。

・また、史実と違い少年犯罪(少年法)に関しても厳しい。

 (史実の戦後の厳しい時代から、少年犯罪を容認する向きがあった。)

・他、外国人による犯罪は、史実でのGHQの占領統治に関連した法律などがないので、「不起訴」といった事は起きにくい。

・国外追放、入国禁止も容赦ない。


※主人公が、21世期の感覚で道路交通法の整備と史実より早く厳罰化を進めさせる。

 刑法、刑事罰も、戦後の早い段階からもっと厳しい。

 女性なので特に性犯罪に対しても厳しいだろう。

 (子供に対する犯罪はさらに厳罰化するだろう。)



 ・他:


・史実のような戦後の占領軍による強引な民主化、それに伴う政治犯(左派)の解放、彼らによる様々な変化の強要と混乱もない。

・日本政府及び日本社会は、共産主義、社会主義、左翼、左派を敵視及び警戒し続ける。

・第二次世界大戦後、史実のような国内で社会主義的な政策は進まない。

・東西冷戦時代は、特に保守(右派)傾向が強い。

・日本社会全体が中道右派が中心。

・マスコミも少なくとも表向きは中道右派が中心。

・国内外の反日勢力に対しても常に強い態度で臨む。

・だが極右(国粋主義など)も嫌われる。


・ソ連崩壊後の近隣共産国家は、大陸奥地の中華人民共和国(史実の10分の1程度の国力)とベトナムくらい。

 日本国内への左派的、反日的影響は非常に少ない。

 (北朝鮮がなく韓国は統一朝鮮状態だが、日本への「事大」が続いている。)

・一方で、日本の影響下の満州、韓国との相互の影響はそれなりに大きい。




 ●日本の対共産主義政策(国内):


 ・全体:


・共産主義に対しては、ロシア革命の頃から常に強く対立。

・国内の共産党は戦前からずっと非合法のまま。結党は禁止。

・国内の摘発された共産主義者は常に塀(刑務所)の中。

・もしくは国外逃亡。

・史実の戦前に逮捕、投獄された者は、殆ど出てこれない。

・逮捕されなくとも、広義の公職、教職には就けない。

・その他、左派勢力も活動は制限される。

・社会主義、社会党も、共産主義に準じる扱いとされる。

・戦後も流れは変わらない。

・東西冷戦構造の影響でより強くなる。


 ・治安維持法:


・治安維持法は、第二次世界大戦序盤頃の日本に対する共産主義勢力による諜報活動から、防諜法として改定。その後も改定されつつ存続。

・戦後は、東西冷戦構造の中で、スパイ防止法としての側面も強まる。

・治安維持法自体は、冷戦崩壊後の90年代に「破壊活動防止法」に名称を変更。内容も対テロ、対スパイ法にさらに特化。


 ・特高:


・特別高等警察(特高)は、基本的に戦前そのまま。公安調査庁などに変化、改変はない。

・「公安警察」「広域警察」などへの名称変更はあるかもしれない。

・史実同様に、徐々に対スパイ組織としての側面が強まる。

 (共産主義陣営への対抗の為)


・暇な時は新興宗教を叩くのは戦前と同じ。

・治安維持法と併せて、新興宗教の大規模化、政治的台頭は難しい。


 ・憲兵:


・テロリスト(共産テロ)の軍に対する攻撃への対応から、徐々に対テロ組織としての側面も持つようになる。

・一部の要人警護、重要施設警備にも憲兵が用いられるようになる。

・憲兵の方が警察よりも重装備。(軽装甲車、機関銃などを装備)

・憲兵に関しては、「二・二六事件」の教訓も強く影響。



 ・東西(米ソ)冷戦終了後:


・共産主義、極左の政治活動以外は、東西冷戦終結のちの90年代半ばに禁止をほぼ解除。合法化される。

・一方で国の共産主義に対する基本姿勢は変わらず。

・共産主義を制限する法制度が改めて整備される。

・共産党の政治参加は依然として認められず。

・この法制度は、当初は共産主義に対する政策だったが、グローバリゼーションの進展、移民、海外一時労働者の増加などへの対応にシフト。

・ポリティカル・コレクトネス、LGBTも左派が関わっていると考える向きが強く、1990年代から官民あげて様々な対策が行われる。

・とにかく、左派には厳しい。

・一方で、極右も叩かれる。


 ・就職、移民、入国:


・公職の多く、議員、官僚(公務員)、軍人、軍属、教職(公立)、その他政府機関では、思想審査、文書(誓約書や契約書)への署名と宣誓が義務。違反した際の罰則も厳しい。

・左派の浸透阻止が主な目的。

・大企業、学校(特に公立)の多くも準じる。

・社会的影響力のある法曹界、主要マスメディアなども同様。

・米ソによる東西冷戦時代に一般化。

・行き過ぎた面もあり、一部は国家による統制として問題化。


・移民、永住者、帰化に対しても、思想審査、国への忠誠の宣誓が義務。

・一定の語学力などのハードルも史実より高い。

・宗教の自由はあるが、宗教より国の法が優先するなども誓わせる。

・帰化一世は、被選挙権がないなど政治活動に制限。

・不法移民、偽装難民に対しても厳しい。

・労働移民は、一時労働者として以外は厳しい。

・違反した場合は帰化の剥奪、国外退去、入国禁止など罰則も厳しい。


・移民対策に関しては、1960年代までの満州、朝鮮、中華地域からの移民、流民への対応に苦慮した経験から来ている。

・一方で、満州、韓国からの移民があり、冷戦時代も他からの移民、低賃金労働者の必要性を認めず。

・その後、ハードルは高いままとされる。

・21世紀に入り欧米諸国から非難されるが、ほぼ無視。

・逆に欧米の保守勢力と結びつき、啓蒙活動などにも積極的。

・この点で特に欧米諸国(の左派)と対立している。

・アメリカの民主党とは常に関係が悪い。

・難民、流民を出す国に支援するのみ。

・人口過剰なグローバルサウス(第三世界)の国々からも受けは悪い。


 ・左派リベラル:


・リベラルとは、本来は自由主義者。保守コンサバに対する主義。

・左派が、表向き偽るために使用するようになる。

・日本国内の左翼及び左派リベラル勢力は、欧米諸国と比べるとかなり弱い。戦前から続く一貫した強い反共政策の影響。

・逆に、戦前、東西冷戦時代から続く右派、保守の勢力が強く、本来のリベラルとも対立するなど問題も少なくない。


・この世界の日本では東西冷戦終了後に、今までの反動もあって一時的にリベラルという形で左派リベラルが拡大・流行。

・東西冷戦時代の左派は、多くが水面下に潜っていた。もしくはインテリ層のかなりが潜在的な左派シンパだった。

・冷戦時代も、一部が国家社会主義的もしくは国家資本主義的な事を進めようとしてきた。


・21世紀に入る頃から、国内外のリベラルの皮を被った左派による、日本の様々なものに対する反発が強まる。

・本来のリベラルからも敵視される。

・日本政財界、民意共に左派リベラルを殆ど受け入れず。

・リベラルと言いつつ他者への攻撃姿勢が強く、権威主義的なのも原因。根本で、極右との違いがないと見られる。

・選挙結果でも、民意を反映しない少数のリベラル(左派)勢力は一時期を除いて伸びていない。



 ●日本の対共産主義政策(国外):


 ・冷戦崩壊まで:


・ソ連との対立関係は、第二次世界大戦中を除きソ連崩壊まで変わらず。

・大陸奥地にある中華人民共和国(共産中華)を長らく承認せず。

 (友好国の中華民国が承認を否定し続けている事も強く影響。)

・戦後から東西冷戦構造の崩壊まで一貫して、西側陣営として極東防衛を担う。


 ・冷戦時代の軍事事情:


・史実の在日米軍がいないので、極東の軍事負担は日本が担う。

・満州国に大軍を駐留させる。

・日本海、オホーツク海、間宮海峡でソ連と激しい睨み合い。

・樺太は対ソ連の最前線。地形の問題から防衛には苦労が伴われた。

・中華民国の防衛のみアメリカの負担。

・在華米軍が多数存在。

・日本軍は反共目的で各地に軍を派遣。


 ・冷戦崩壊後:


・ソ連崩壊後は、大陸内陸部の共産中華だけが明確な仮想敵となる。

 (他に近在だとベトナムも含む。)

・共産中華は、核兵器と中距離弾頭弾を1990年代末より保有する為、日本の脅威となっている。

・対抗した軍事力(迎撃ミサイルなど)、中華民国、満州国への支援などを強化して対抗。

・一方でロシアに対する軍備は、満州駐留軍の解体と帰国が中心で日本国内ではそれほど削減せず。

・2010年代くらいから、ロシアとの対立は再び強まりつつある。

・樺太島、占守島、オホーツク海北部が最前線。

 (東シナ海、南シナ海は平穏)



 ・メタ視点:


・北朝鮮が存在しない。

・中華人民共和国が史実と比べると非常に弱い。

・朝鮮半島は西側というか日本への事大が強い韓国のみで、左派は非常に弱い。

・中華地域は東西分裂しているが、資本主義側が圧倒。

・共産中華(中華人民共和国)があるので、左への反発が地域的に強い。


.。゜+..。゜+.玲子の部屋.。゜+..。゜+


お嬢様(もう、目を向けたくないような内容ばっかりだなあ)

お芳ちゃん「そんな嫌そうな顔しなくても」

みっちゃん「共産主義対策は大変でしたね」

輝男「油断するとどこかで復活し、手を焼きました」

お嬢様「そうよね、みんなも頑張ってくれたわ。それより私としては政治の方が大変だったわね」

みっちゃん「政治はよく分かりませんが、お気持ちは少し分かります」

輝男「私どもが至らぬばかりに。申し訳ありません」

お嬢様「みんなは気にしないで。ただ、嫌とは言わないけど、共産主義と政治はしんどい思い出が多いのよね」

お芳ちゃん「私は半ばまでしか付き合えなかったから、そう言われてしまうと謝るしかないよ」

お嬢様「そんなつもりないけど、オイルショック後のドタバタの頃はマジでいて欲しかった」

お芳ちゃん「だからごめんって。でもさ、二人もそうだし、幸子様や姫乃さんが頑張ってくれたんでしょ」

輝男「私も最後まではお供できませんでした」

みっちゃん「私もです」

お嬢様「私が長く生き過ぎたものね。けど二人とも、長い間付き合ってくれたじゃない。それにみんなの子供や子孫も」

輝男「あの者達は、今もよく尽くしているのでしょうか」

みっちゃん「もう気にしても仕方ないですけどね」

お嬢様「みんな頑張っていたわよ。おっと、まだ続きがあるみたいだから、話はそのあとね」

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― 新着の感想 ―
>>道交法 そんなに厳罰化したら70年代後半~80年代前半のハードアクション刑事ドラマブームがなくなっちゃう…
極右が嫌われてるはずなのにやってる政策がことごとく極右なの作者の思想が現れてて好き。
ぶっちゃけ転生者は女性だからこの世界の女性の体操服はブルマではなく最初から短パンになっているだろうな
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