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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第二章 少狂学校生存
78/402

※グレネードでのダメージブーストは真似しないでください。

RTAでも走るのであれば話は別ですけどね。

 人体改造。



 この行為自体を神話生物は簡単に行う。自らの物にするために行うものもいれば、ただの好奇心でやる愉快犯もいるがまあそれはそれとして。



 まだ1分も経っていないにもかかわらずすでに右足の太ももは修復されていて、しかも現在右腕の修復中。



 薬を飲んですぐにメェーちゃんが腹部、胸、それと左手に刺さった骨を無理矢理抜いてそのまま他の犬に向かったが、全く痛くないし不快感もない。



 なんなら、その傷は今や見る影がない。あ、右手治った。



「「「ガウ、ガウウ!!!」」」



 後ろから吠えている声が聞こえる。振り向くと、そこには3体の犬。



「「「ガウガウ!!!」」」



 思いっきり吠え、飛びかかってくる。が。



 ...とても、ゆっくり。時間を遅くしたのかと思えるくらい遅い動きだ。



 ただ、あの犬が遅くなっているのではない。おそらくだが、[思考加速]の影響だろう。



 指を動かすと、その動きもゆっくりに。これが理由として提示できる。



 そして、だ。あのスキル、自分自身で任意に発動が今までできなかった。



 だが今なら...



「[思考加速:解除]」



 瞬間、とても速くなる犬。



 さっきまでゆっくりだったのが一気に速くなったせいで、まるで音速に匹敵する速度で近づいてくるように錯覚する。



 が、なぜかそれを反りかえることで避ける僕。しかもその体勢を逆立ちで立て直している。



 今までの僕はそんなことできたか、と問われると、正直わからない。まあここまでの動きで全く疲れていないのが、自らの身体能力が上がったことを意味しているだろう。



「...[思考加速]」



 もう一度発動してみる。最も発動方法がそれでいいのかわからないけど、こういうのはたいてい口に出せば発動する。さっきの解除だって口にしたんだからね。



 すると、やはり犬の動きが遅くなる。もちろん自分の指の動きも。



 飛びかかってくる犬。しかし遅すぎて簡単に避けられる、わけではなかった。



 自分も遅くなっているからね、だいぶ避けにくい。だがまあ、通常の速度よりは楽。



 早めに右に跳ぶ。対応しようとする犬が1体いるがそんなことは関係ない。



 むしろ対応しようとするのが遅すぎた。



「[思考加速:解除]」



 速くなる世界。結局犬っころの牙は僕の体には届かなかった。



 ...今なら、できるか?まあそれしか攻撃方法がないんだけども。



 そう思いながら、右手に<魔力>を溜める。握らなくても魔力が溜め込めているあたりすでに結果が見え隠れしているが、試さないといけないことに変わりはない。



「「「ガウウ!?」」」



 まさか避けられるとは思わなかったのだろう。低い体制になりながら僕のこと警戒しているイッヌ。



 右手をチラリと見て、すでに点滅が激しいことを確認し即座に突撃する。



 そして、自分の右手が犬に触れる。ぶっちゃけ数歩しか移動していないが、その速度は確実に犬の飛びかかりを超えているものだった。



「キャウウ!?」



 今更驚く犬。この状況で冷や汗が流れているのをみる限り、さっきの<魔力撃>による大惨事は見ていたのだろう。



 だがまあ、もう遅い。



「<魔力撃>」



 瞬間、右手が弾け飛ぶ。だが同時に他の3体の犬も吹っ飛ぶ。



 そして周りにいた他の犬も巻き込まれで吹っ飛ぶ。総数およそ10体以上。相当に威力が高くなっている。



 で、当たり前だがあの犬たちは肉片になりながら吹っ飛んだので、まあ生きていないだろう。そうなることは分かりきっていたし、別に驚くことではない。



 ただ、もしも驚くとしたらすでに右手が復活していることだろう。確かに右手が弾け飛んだように見えたんだが、アニメの作画ミスとかなのか。



 いや、でもしっかりと指が動く。自分の思いのままに。



 つまり、即時再生された。



 ええ...流石に一気に強くなりすぎでは、この人体改造。



 だって僕薬飲んだだけよ?それ以外なんもしてないし、それの薬を手に入れる努力なんてなかった。



 ...メェーちゃん、この場合はシュブ=ニグラスだけども、まあ人間に対して友好的かと言われるとまあYESである。



 だが、それはあくまでも周りの神話生物のほとんどが敵対的であるがゆえに(周りと比べると)友好的というだけであり、普通に人間を殺すような存在。



 で、だ。それを踏まえて僕が飲んだもの。



 まあどう考えても乳でしょう。あれって飲むと化け物になるはずなんだけど、まあそこは異世界だし。



 というか実際にバケモンに一瞬にしてなってるし。超再生能力とか超威力の<魔力撃>とか。肌とか声とかの感じられる自分の変化はないので、おそらく容姿も変わっていない。



 ...怖い。とりあえずステータス見るが、嫌な予感がする。今日だけで何回ステータス見なきゃいけないんだ...



 ーーーーーーーーーーーー

[名前] マリア

[性別] 女性 [年齢] 6

[種族] ■■■■■

[職業] 召喚師(サモナー)(クトゥルフ神話)

[パーティ] <ギルドズパーティ>

<クエスト>:殺人鬼の捕獲 受注中

[ギルド] <未来団>

[到達点] Lv11


 HP 200/200 MP 0/240


 ーステータスーーーーーー


 筋力 102

 体力 102

 敏捷 94

 知性 63

 精神 631

 魔力 268


 ースキルーーーーー


 言語 Lv37

 召喚魔術 LV50 (2)

 応急処置 Lv62

 再生 Lv30

 耐性 Lv100 (MAX)(ON/OFF可能)

 結界術 Lv10



(魔王の種[発芽前] Lv100 (MAX))


 ーーーーーーーーーーーー



 言葉にならない。なんかステータスが爆増しているのですが。



 で、しかも追加で種族が文字化けしているのと[再生]の習得。



 一応[再生]の内容を確認しておくか...



 ーーーーーーーーーーーー


 再生 青


 自身の肉体を再生する力。その速度。

 このスキルが高くなれば高くなるほど傷が一瞬で癒える。

 はっきり言って持っていないと魔獣に対抗できないほど強力な必須スキル。

 このスキルの他に[耐性]と[心身強化]を持ってようやくスタートラインと言えるだろう。


 ーーーーーーーーーーーー



 ...?



 え、スタートライン?じゃあ僕はそもそもスタートラインにすらいなかったと?



 ちょっと待て、じゃあ[耐性]って...



 ーーーーーーーーーーーー


 耐性 青


 肉体的ダメージや精神的ダメージによって発生する被害に対する耐性。必須スキル。

 ただ、実際のダメージが減ることはない。

 このスキルを持っていないと戦場で無駄死にするのでさっさと取得するべき。

 このスキルの他に[再生]と[心身強化]を持ってようやくスタートラインと言えるだろう。


 ーーーーーーーーーーーー



 顎が真下に落下する。必須て、マジかよ。



 いやいや、でも、ええ......



 考えることが多すぎる。メェーちゃんのことにスキルのこと、あと現在進行中の犬殲滅。






 ドシィィ...



 ...かすかに聞こえる轟音。足音だ、と言うことはつまり。



 前を向く。足音が聞こえるほどに近づいてきた、そいつら。



 一応裸の上に布が一枚。肩からかかっているので見えてはいけないものは見えていない。



 姿は老若男女、武器はそれぞれ違って、そしてその数12体。そんなのが全方位から。



 で、しかもまだかすかにしか足音が聞こえないにもかかわらず姿がくっきり見える。とんでもなくサイズがでかいということでもあるし、それほど脅威ということだろう。



 そしてふと周りを見る。なんと犬がいなくなっていた。いや、厳密には逃げ出している。



 ドシン!ドシン!



 ...巨人の方を見る。すでに音はかなり大きく、もはや見上げるしかない状況。



 すると、不意にステータス画面が出てくる。これは...森海王の時と同じやつか。



 ーーーーーーーーーーーー


 >タイタンズ・オブ・ヴェンジェンス<


 NO.1 100000/100000

 NO.2 100000/100000

 NO.3 100000/100000

 ~~~~~~~~~

 NO.12 100000/100000


 ーーーーーーーーーーーー



 復讐の巨人達。あれか、自然を傷つけたことに対するってか。



 それを確認し、とりあえずバーストのところに向かう。



<結界>の中、まあ少なくとも外よりは安全な場所。すでにみんなそこにいた。



「...どうする、あれ」



 開口一番、真っ先にそれをいう僕。実際その話し合いをしなくては何も起こらない。



「どうしようも何も、というか何をしても絶望的なのでは?」



 バーストの言葉。それは実際そうだろう。



 逃げることはすでに不可能、攻めるにしても合計体力1500000。



 まあそもそも自然を傷つけたらダメっていう場所で傷つけたからね、こうなってもおかしくないのかもしれん。



「私が<魔力解放>?」

「本当ならそれをしたいところなんだけどね...MPが底を尽きている」



<魔力撃>の使い方が悪いのだろう。MPはすでにゼロだった。



 しかも今アキ先輩は意識を失っている。この状態でどうやって生き残れば...



「ふん、貴様はまだこの程度のものに手間取るか。しかし、それもまた仕方のないことではあるだろう」

「へ?」



 声。それが真後ろから。振り向くと、そこには校長。



「だが、まあいい。今回は俺がいるからな。お前はこの中で俺の姿をよく見ておくといい。それと、俺のステータスをな」



 と言って何かを渡してくる。



 水晶、3歳の時に触ったものと同じ形だ。色は(ジン)、結構前にマナお姉様から聞いたやつが正しければ中位くらいの性能、ってことかな?



「それで俺を覗くといい、ステータスの数値が見えるからな」



 そういうと、校長は飛び出していった。巨人の方へ。



 その踏切の直前、ぎりぎり覗き込むのに成功した。



 というか、移動が早すぎて以降全く覗き込めなかった。メェーちゃんとバーストはできたんだけどね。



 ーーーーーーーーーーーー

[名前] バルバトス・ストーリク

[性別] 男性 [年齢] 142

[職業] 校長

[到達点] Lv19071


 ーステータスーーーーーー


 筋力 950324

 体力 1003201

 敏捷 924121

 知性 1043

 精神 983173

 魔力 1000000


 ーーーーーーーーーーーー



 ...バケモンというか、ねえ。



 余裕でメェーちゃん超えてるのなんで?

ちなみに校長のステータスのやつがゴロゴロいる訳ではありません。なんなら校長は世界でも5本指に入るくらい超強いです。



ただまあ...それだけインフレするってことですね。

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