表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第一章 未狂理解不能
7/402

たった1年、されど一年

1年飛びます

(やばい、今更になって聞きたいことできた)


 そんなことを考えたのは僕が母さんから生まれてだいたい一年位経ってからだった。


 ============================================


 あの神をいわゆるゲームマスターなのだとしたら、聞かなきゃいけないことを全然聞いていなかった。まじでどうしよう。


(まあ、もう遅いか)


 やめだ、やめ。こんなこと考えるのなら他のことを考えよう。


 そうだな、今までのことをわかる範囲で思い出してみようか。


 んーと、だいたい一年位……いや、一年も経ってないな。この世界の一年は1日25時間で30日たつと1ヶ月となりそれが12回繰り返されると一年という認識であってるはず。ある意味で地球と近いのだ。


 で………年月は数字ではなく文字で言ってて……おお、そうだ。確か「フェブルの月」だ。


 そのフェブルの月の14……いわゆる2/14に僕は生まれたんだよな。はっきりいって最悪だが。


 まあ超わかりやすい名前で良かった。なにせ、今も親が何を話しているのかある程度しか理解できていない。親がフェブルフェブルずっと言ってるから覚えてしまったとも言うが、まあいいか。


 生まれでたときの感覚は………今はまだ覚えているね。真っ暗な中、急に明るくなったかと思ったら持ち上げられて。怖くって泣いたんだよな、たしか。


 でもそれからはずっと泣いていない。泣いていると心配になるのは人間のサガなのだ。特に赤ちゃんが泣いているときは誰でも心配する。


 なぜわかるのかは単純で、僕には兄がいるからだ。最も、1ヶ月と13日差だけど。


 ただ、まさか1月1日に生まれる赤ちゃんがいるとは。まあ世界は広いし、どこかにはいるはずだけどね。


 その兄の名は………だめだ、全然わからん。


 まあ今は無視してもいいだろう。特になにかあるわけでもないしね。


 兄は結構泣き虫で、なにかあるとすぐに泣く。目の前から母さんがいなくなると泣くし、僕の方に母さんが来ても泣く。漏らすと泣くしお腹が減ると泣くし起きると寂しくて泣く。


 はっきりいってうるさい。もうちょっとなんとかならんのか、その泣き癖。


 そして、兄が泣くたびにオロオロした様子でこっちに来るのが母さん。


 まだ名前は知らないし言葉もうまく言えないため、母さんの名前を知ることが当面の目標だったりする。


 母さんは、まあお世辞にも赤ちゃん(僕達)のあやしがうまいとは言えないが、それでも一緒にいると安心するのは、やはり母さんの子供なのだと言う証なのかもしれない。


 母さんの姿は、まあ普通の人間の姿をしている。決して化け物とかではないし、何だったら女性の僕から見てかわいいと思っちゃうので、多分普通の人よりもかわいい。うん。


 年齢もだいたい20代くらいなので、ロリでもなくババでもない。


 父親は………わからない。というか何処なのだろうか、少なくとも生まれてから一回も見てない。


 父親なら生まれたあと2年間くらいは一緒にいてやってもいいと思うけどなあ。


 まあ、先月の兄の誕生日にすらこないから、なにかあると見ていいはずだけど。


 しかし、もうすぐで自分の誕生日と考えるとなにか感慨深いものがあるなあ。


 もうすぐ僕、死んでから1年なのか………

もう1年か………


ここからは3日ごとになります

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ