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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第二章 少狂学校生存
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真なる過去、偽なる未来

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。



...すんません、遅れました。詳しい理由は初めて使ってみる活動報告でお伝えしますが、簡潔にいうなら


「書き溜めできる時間くらいあるでしょ............そんなふうに考えていた時期が俺にもありました」


ってところでしょうか。

「おーい、マリアちゃあん!遅刻しちゃうよお!」



 ......あと、5時間だけ、眠らせて......



「校長先生は遅刻許さないよお!」



 ...あと、10分...



「むう、かくなる上はあ...こうだあ!」



 ...フウウウウウ”ウ”ウ”!



 音。次に来る感触は、今まさにこの部屋の気温が氷点下に達することを教えてくれる。



「...へくちっ!」



 思わずくしゃみをするが、まあ女の子らしいくしゃみでよかった。



 ぶぁっくしょい!とかだったら流石にね...



「眼、覚めたあ?」

「ええもう、お陰様で」

「よかったあ、これで遅刻しないねえ」



 いや遅刻する以前の問題なんですよ。この場の気温さ、温度計とかがないから詳しい数値はわからないんだけど、少なくとも吐息が白くなるくらい寒いんですよ。



 今は初春、エンムの月(4月)なんでまだ寝る時の服は長袖。それでもまあ、段々と暖かくなってきている季節に適応するために薄めになっている。



 で、めっちゃ寒い世界にほっぽり出された人間がどうなるか。



「お姉様、知ってますよね...」

「??」



 ============================================



 ズズズー



「うう、また鼻水が...」

「ごめんねえ、ついエリカ基準で起こしちゃったんだあ」



 今は昼よりも太陽の昇っていない時間、一日25時間の間の10時間経過といったところか。



 太陽が出ているということもあり朝や夜よりも寒くない時間、のはずである。



 しかし、先ほどから体の震えが止まらない。鼻水もとまらないんで、まあ側から見ても風邪なのはわかるだろう。



 制服があるんでめっちゃ着込んでいるわけじゃないが、いかにも寒そうにしているんだから当然だ。



「というか、なんかエリカ先輩不憫だよ。毎日これ食らってそうだし」

「え?エリカはもっと強めじゃないと起きないかなあ。今日は無理だけどお、いつか早起きできるようになったら見てみるう?」

「いや、お断りします」

「ええー」



 全く、一体誰のせいでこうなったと思っているのだろうか、お姉様は。



 エリカ先輩も、流石にこれはやりすぎだと思っているはず。流石に注意を...



「おお、見えてきたよお」



 する前に、学校が見えてきたらしい。



 だが、ふむ。僕の目には特に学校らしき建物が見えていない。いや、僕の知る学校が前世のものだからわからないのかもしれないが。



 あ、でもだんだん<王都>を囲む壁に近くなっているのはわかる。なんたってものすっごくでっかいからね、壁って。



 なんでも巨大魔獣などからの攻撃に対する備えらしく、他の国にもあるらしい。マナお姉様はそういってたが、真偽は知らん。



 ただ、この話を聞いたときは他の国があるってことを知れて嬉しかった。せっかく地球ではできないことができる世界なんだし、世界中を旅するのも悪くないなあと思ったり思わなかったり。



「あの、お姉様。学校ってどこなのですか?」



 まあ、知らないなら知っている人に聞くのが一番なのは昔からよく知っている。お姉様に教えを乞うとしよう。






「あれえ??あの<学園関門>の向こう側にあるんだけどお、<学園関門>が見えていなかったりするう?」



「あそこの壁なんだけどお」と指差すお姉様。その向こうには、例の壁。



 ん?ということは、あれって<王都>を囲む壁じゃないのか。えっでもなんのために<王都>を囲む壁と同じくらいでかい壁が...?



<王都>を囲む壁、その目的である巨大魔獣からの攻撃に対する備えを学校につける意味はない。すでに王都側の壁が守ってくれているしね。となると学校に対して攻撃をする何かが存在するのか、あるいは学校側からの被害を抑えるためか、その両方か。



「ああ、あれって<学園関門>だったんですね。てっきり<王都>を囲む壁なのかと」

「流石に違うよお。だってえ、私たちは<王都>の内側に進んできたんだからねえ」

「あ、そうだったんだ」



 ヒルド家の養子になって3ヶ月、誕生日も過ぎて6歳になった僕だけども<王都>の全容はまだ理解できていない。まだ前に行ったことのあるシウズ国立図書館にすら行けない状況だし、<王都>の門をくぐって外に出るなぞもってのほかなんだからね。それだけこの<王都>はめちゃくちゃ広いのだ。



 どんどん進み、<学園関門>に近づく僕ら。よくみると門の前にはたくさんの僕らと同じ服を着た人たちがいる。初めからわかっているであろうことだが、やはりたくさんの生徒がいるらしい。



 さらに近づくにつれ、ガヤガヤとした声も聞こえてくる。えーと、なんていっているんですかねえ...



「まだ開かないの?」

「おーい、もうすぐ遅刻しちまうよ!」

「なんでも、今日入学式なんだって」

「うわあ、新入生は大変だね」

「おい、エル()の門が開いたってよ!行こうぜ!」



 ドドドドドド



 そして走り去っていく生徒たちは、おそらく僕の先輩方なのだろう。エリカ先輩と同じ感じの。



「お姉様、<学園関門>が開いていないみたいなんですけども」

「あー、いや大丈夫だよお。今日は私休みの日なんだよねえ、マリアちゃんの付き添いのために今ここにいるから、私たちは入れるよお」

「?」



 なるほど、休暇をとってくれたのか。まるで小学生の授業参観のために仕事を休んだ保護者のような口ぶりだったが、別に学校は仕事じゃないでしょうに。



 いや、でももしかしたら仕事の可能性が?わかんないが、可能性はあるね。



 そんなこんなしているうちに、ついには門の前へ。他の生徒も何人かいるようで、すぐ隣でも門をくぐっている生徒がいる。



 ...やっぱ開いているよな、これ。



「もしかして、入学式に出席する生徒のみ、ここから入れるとか?」

「ご名答〜。ここ正門は、今日に限り今期入学生とその付き添い又は保護者のみ入れるんだあ」



 はえー、なんかあるんですかねえ。



「ささあ、とりあえずくぐってみようかあ。だいじょおぶ、何も怖いことはない、はずだよお」

「は、はい」



 はずってなにさ、はずって。まあいいけどさ。



 足を動かす、向かう先は門の向こう。



 緊張はしない、どちらかというと前世からの軽い不安。記憶の片隅にあった塵が正しければ、僕はいじめられていたようなないような。



 まあそれだけなんで、あまり気にしなくていいだろう。学校に向かうためにもね。



 数歩の距離が長く感じるこの門は、意外とあっけなく通り抜けて...






 見える景色は、綺麗な校舎。



 と同時にものすごい重さが、体全体にのしかかる。しかも、体の細胞一つ一つに対してかかっているような感覚がある。



 一体なにが起こっているのか見当もつかない。眼球すらも重くなり、動かすことがままならない。



 パキッ



 やばい、すぐに体を前に倒す。



 刹那、すごい勢いで地面と衝突する。顔が痛いが、骨折よりはマシだろう。



 ...いや待て、地面で口が塞がれて呼吸ができない。耳は...ちょっとだけ聞こえるな。



「<......リ>を......はや......」



 なんていっているのかはわからんが、なんとなく<インベントリ>について言っているような気がする。



 ...ポキッ



 っとまずいな、さっきは足からの音に反応してぶっ倒れたが、今度は肋骨からとは。



<インベントリ>...どうやれば出せるかな。今僕は地面にめり込んでいて、両腕は左右に広げてちゃったから僕から操作ができない。



 あ、でも確か<インベントリ>にはメェーちゃんとショゴスがいたはず。メェーちゃんならなんとかできるかな。



 メェーちゃん、ショゴス、聞こえているならインベントリから出てきてくださいな。ただしショゴスは本形態でね、ここいろんな人がいるから。



 ...ピキピキ



 できれば早く出てくれ!このままだと死ぬ!



 と思った瞬間、体が一気に軽くなる。



 実際にはまだ立ち上がれないくらいに思いが、さっきより圧倒的にマシなようなレベル。



 ペチペチ、と誰かが頭を叩く。できればそのまま体を持ち上げてくれ、メェーちゃん。このままだと呼吸ができん。



 そしてガシッと掴まれる感触と、急に顔が持ち上がる不思議。



「ぷはっ、はあ、はあ...し、死ぬかと思ったよ...」

「大丈夫!?」



 そして目の前で僕の顔を掴んでいるのは、だいぶ慌てた様子のメェーちゃん。



「はあ、はあ、とりあえずはね。ただこのままだとちょっと首がきついから、できれば体を横に転がしてくれ」

「う、うん...!」



 そして顔を掴んでいた手を離すメェーちゃん。別に勢いよく叩きつけたわけではないが、頭の重さで地面に思いっきり叩きつけられる。


 痛い、が全身骨折や全身大火傷よりマシ。大人しくメェーちゃんを待つことにしよう。



 両横腹に小さな手の感触、そして



「よっ」



 という声と共に僕の体が浮き上がる......ん?



 あれ、今僕持ち上げられているの?



「はっ、ふうぅ、すごいなメェーちゃん。重い体を持ち上げることができるんだね」



『え?全然重くないよ?』



 ...え?でも確かに骨にヒビが入る音とかがしたはずだけども。



「あー、とりあえず治療するから待っててねえ。メェーちゃんはそのまま持ち上げててねえ」

「めー」



 マナお姉様が足に手を当てる。すると、足に魔法陣が浮かぶ。何をされているのかわからないが、おそらくヒビが修復されているのだろう。



「うわあ、結構ヒビが深いねえ。そんな重いものを持っていたの?」

「え?」

「大事なことだから、わざといっていなかったんだけどねえ...<学園関門>の内側では、常にインベントリの中の物の重さが全身にかかるんだあ。普通なら<学園生活のすゝめ>と筆記用具とか幾らかのお金とかくらいしか持っていないと思ってたんだけどお、まさかこんなになるくらい重い物を持っていたとはねえ」

「...あ、あはは...」



 つまり、<インベントリ>は全身丸ごとのポケットになったと。なるほどね。



 まあ、本来のサイズの約10%の(ショゴス)と本来のサイズの1%以下の人形(メェーちゃん)入れてたからね。自業自得かな。



「......私の、せい...?」



 あいや違うんですよメェーちゃんあなたは悪くないですよええもちろん。

さあ、18日の2話書くかあ

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