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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第一章 未狂理解不能
41/402

結局世の中は金

(夢オチは)ないです。

 この僕が、みたいな誇りとかはないけども。妹、しかも義理の妹とな。



 いやー、なるほど?



「僕が寝ている間に一体何が...」

「まあ3日ほどだけどねえ」

「ゴフッ!」

「?」



 衝撃の事実。なんと3日しか寝ていなかったらしい。



 一度ナイフとフォークを皿におき、すぐにステータスを確認する。



 ーーーーーーーーーーーー

[名前] マリア

[性別] 女性 [年齢] 5

[職業] 召喚師(サモナー)(クトゥルフ神話)


 HP 10/10 MP 20/20


 ーステータスーーーーーー


 筋力 10

 体力 10

 敏捷 15

 知性 42

 精神 245

 魔力 54


 ースキルーーーーー


 言語 Lv7

 召喚魔術 LV50 (2)

 応急処置 Lv50

 対意識 Lv50

 対痛覚 Lv50


(<魔王>の種[発芽前] Lv100 (MAX))


 ーーーーーーーーーーーー



 年齢が5になっているだと?あれ、いや確かにベットで起きた時は確かに6になっていたはず...



 あとなんか変なスキル習得しているんだけど。名前から容易に想像できるから説明見ないんだけどさ。



「どうかしたあ?」

「い、いやなんでもないです」

「そお?」



 とりあえず、この件は保留だ。何か物凄い謎が蠢いている気がするが、今は目の前のことだけで精一杯。



 だって、寝ている間になんか色々あってマナさんが義理の姉になっているんだからね。



「えっとお、どこまで話したっけえ...そおそお、妹になった所までだねえ」



 ナイフとフォークを持ち直し、食事を続ける。まるで現実逃避をするかの如く...あ、このステーキ美味しい。



 なんのお肉なんだろうか。この世界に牛とかいるのか、それとも魔獣のお肉とかなのか。



「実は妹にする理由はいくつかあってねえ。まず一つはお金なのお」

「...売り払い?」

「違うよお。あなたのお父さんって結構お金がなくてねえ、給料を使い込んでるわけじゃないんだよ?ただただ給料が少ないだけでねえ」



 やっぱり世の中金である。だが...



「父さんって守護騎士団団長でしょ?どういう仕事かわからないんだけど、給料が少ないなんて想像ができないんだけども」

「いやあ、詳しくはまた今度になっちゃうんだけどお、お金を稼ぎに行けないんだよねえ」

「?」



 どういうことかわからないが、まあ今度ということならしょうがないだろう。



 稼ぎに行く、というのがわけわからんがね。



「それで?ふたつ目もあるんでしょ?」






「うん、単刀直入にいうのであればあ、あなたが()()()なのが原因なのお」



 ........ふむ。なるほどね、そういうことか。



 にはならんでしょ。いや、確かにマナさんの一部言動がおかしかったからね。バレているかなとは思ったけどさ。



「あ、安心してねえ。私以外は知らないからあ」



 と、言われましても。



「...詳しく聞きましょうか」



 一応返答しておく。まあ多分そのまま言っていたと思うけどね。



「簡単にいうのであれば、転生者は若干強くなりやすいのお。ただ強くなりやすいだけで最終ラインは同じなんだけどねえ、即戦力は重要でしょお?」



 なるほど、つまり()()()()()()()()()()()と。



「マリアちゃんがもうすぐ行くことになる学校...<国立学園>はあ、国ごとの対抗戦だったり学校内の部活ごとの対抗戦だったりい、たくさん戦うことになるのお。他にもたくさんの対抗戦があるんだよお」

「つまり、僕の奪い合いが始まると」

「そういうことお」



 そもそも奪い合いが生まれる時点で、何か黒いものを感じる。



 ん?あれ確かマナさんって学園の...



「...まさか、その争いの前に引き抜いたということ?」

「おおー、何も言っていないのにわかるのはあ、やっぱりマリアちゃんは頭がいいねえ」



 頭が痛くなってきて、頭を抱える。色々と巻き込まれているせいで、理解が追いつかない。



「いくつか、質問いいですか」

「いいよお」



 とりあえず質問が許可されたので、わからないところを埋めていく。今の自分の置かれている立場を理解するために。



「まず、父さんが僕を売ったわけじゃないってことは、僕が義妹になるのにお金の動きはなかったということですね?」

「そうだよお。給料が少ないから、養育費も少ないんだよお。確か一人分で精一杯って言ってたかなあ」



 一人分...キラ兄さんか。そういえば父さんが引き取っていたんだっけ。



 引き取った理由はわからないけど、仲は良さそうだったからね。母さんの死が発覚したときに泣いていたのがわかりやすい。



 少なくとも、黒い理由ではなさそうだ。



 まあつまり、1人だとキラ兄さんが限界だからってことだよな。



「次に、なぜマナさんが引き取ったんですか?もし奪い合いになるとしても、僕だったら多分マナさんのところに行ってますよ」



 だって知っている人がマナさん以外いないからね。そりゃホイホイついていくでしょ。



「それは...」



 チリリリリーン



 という鈴の音。急に鳴ったけど...



「...あーきちゃったかあ。ごめんねえ、質問は帰ってきた後でねえ」



 ガチャリとドアが開く。



「あ、やっぱりここに...」



 聞き馴染みの声。この声は、エリk



「マリア!起きたんですね!」



 そしてエリカさんにぎゅっとされる僕。マナさんにもされたから慌てないけど、うん。



 頭なでなでしてくれるのは嬉しいんだけど、思いっきり当たってますからね。



「これで<ギルドズパーティ>も強くなれる!」



 あ、もう入る前提なのね。了解。



 しかし、本当に色々と勝手に決まっているとは。なんかやり返したいな...あ。



「そうですね、学校に行ったらよろしくお願いします。()()()()()

「うん、これからもよろし...うん?」



 そして、マナさんの方をみる。



()()()()()も、これからはどうぞよろしくお願いします」

「あ、あはは...お姉様はちょっと嫌かなあ」

「いいえ、お姉様はお姉様なのでちゃんとマナお姉様と呼ばせていただきます」



 今度から思いっきり敬語と様づけまたは先輩で呼んでやる。



 ============================================



「それでは、お呼びいただきましたらすぐに駆けつけますので」

「ありがとうございます、えっと、エイルさん」

「エイルで大丈夫ですよ。では、失礼いたします」



 マナお姉様が学校に登校してからすぐ、なんかすっごくすごい執事の人にこの部屋のことを教えてもらった。



 エイルっていうらしい。本当に義理の妹、難しく言うならヒルド家の人間となったのかあ。



 というか、マナさんの本名ってマナ・ヒルドなのね。つまり僕もマリア・ヒルドというわけだ。



 で、一応この部屋は僕の部屋ということで。この部屋では基本何をしてもいいらしい。



<インベントリ>を呼び出す。その中から...ん?



 ーインベントリーーーーー


 金

 (ショゴス)


 ーーーーーーーーーーーー



 あれ、メェーちゃんがいない。とりあえずショゴスだけ出しとくか...うおっ。



 頭に重さが急にくる。とりあえずすぐにショゴスを出す操作をして、頭の上のものを持ち上げる。



「わ、わ」



 少しジタバタするメェーちゃん。まあだろうなって思ったけど、ってよく考えてみたら<インベントリ>から自分で出てきたのか。



 さすがメェーちゃん、恐るべし。



「すごいねー、自分で出てきてこれるんだもんねー」ナデナデ

「エヘヘー」



 うん、このなんともいえない顔よ。と、ショゴスは...



 本のままかい。



「おーい、ショゴス?」



 返事がない...そういえば本の状態の時は魔力を流して起こして、って......いや、あの夢の世界(?)では普通にこの状態でも意思疎通ができたはず。



 とりあえず手を本に当てて魔力を流し込む。程なくして、本に目玉が出てきた。



「オはようございます、マスター」

「うん、おはよう。本状態だとやっぱり何も聞こえない?」

「?...ああ、そういえば確かにソうですね」



 たったこれだけの言葉の交わしで言いたいことを理解するショゴスまじ有能。



 あ、いや別にメェーちゃんが有能じゃないってわけじゃない。メェーちゃんにはメェーちゃんの有能な部分があるんだからね。だからそんな泣きそうな顔しないでくれ。



「......本当?」

「もちろん」

「...しカし、マスター。私たちを呼ンだのはどのような理由が?」



 む、そういえば特に何も考えていなかったな。



 ...うーん、何かあるかなあ。



「ねえねえ」



 と腕を引っ張ってくるのはメェーちゃん。



「どうした、メェーちゃん」

「えっとね、右腕に出てくる黒いのってなに?」

「確かニ。一体なんなのデしょうか」



 おお、みんなにも見えるのか。



「これは<メヌー・リング>といって、<インベントリ>とか自分の<ステータス表示>とかができるすぐれものだよ。他にも機能があるらしけど、今のところ僕に...」

「わあ、出てきたよ!」

「おお、すゴいですねメェーちゃん。一体どのヨうな方法で?」



 てなんか色々やってるし、というかメェーちゃんも出せるのね。



「えっとね、頭の中で出てこーいでてこーいって考えたら出てきたよ」

「なルほど...お、触手にも出てきましたネ」



 うわあ、ショゴスまで。すごいなあ、まさか出せるとは...待てよ。



「ショゴス、メェーちゃん。<ステータス表示>ってできる?」

「えっと...あ、なんか出てきた!」



 ブォンという音と共に出てきた透き通った板は、メェーちゃんの腕の上で浮かんでいる



「きたあ!メェーちゃん、ちょっと見せて!」

「う、うん」



 すごいぞ。神話生物のステータスを確認できるなんて!



 さあさあ、一体どんなことが書いてあるんだい?



 ーーーーーーーーーーーー

[名前] メェーちゃん

[性別] 女性 [年齢] ■■■■■■

[借体] 人形


 HP 666666/666666 MP 666666/666666


 ーステータスーーーーーー


 筋力 666666

 体力 666666

 敏捷 666666

 知性 666666

 精神 666666

 魔力 666666


 ースキルーーーーー


 呼び出されたもの Lv100(MAX)


 ーーーーーーーーーーーー



 ツッコミどころしかない。が、逆に拍子抜けでもある。



 まず6が多い。ゲシュタルト崩壊起こしそうなんだけども、だからこそ少なすぎる。



 66万。多いのか少ないのかはともかくとして、神話生物ならもっとあってもいいだろう。



 つまり、何か他にこのステータスである理由があるはずだ。



 それと、この[呼び出されたもの]はみたことがないな。



 説明は...お、見れた。



 ーーーーーーーーーーーー


 呼び出されたもの 金


 あまりにも素の性能が高すぎて、この世界に適応しない召喚獣に付くスキル。

 悪いことは言わない。今すぐにその召喚獣との縁を切った方がいい。

 ちなみにこのスキルが付いた召喚獣は、最大Lvが召喚者と同じになる。


 ーーーーーーーーーーーー



 いやいや、切るわけないんだよなあ。



 なんでメェーちゃんと縁を切らなきゃいけないのさ。



 で、この最大Lvというのは何?



 何かレベル制のものがあるのか。スキル以外にはなさそうだけど、まだまだ知らないことはたくさんあるからな。



 これからもっと色々なことを知れるといいな。

そりゃまあ、クトゥルフ神話生物の中でもトップクラスにやばいやつですからね、メェーちゃんって。



軽い気持ちで召喚すれば、即BADENDです。

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