内容が半分くらいな幕間
遅れたし短いです。すみませんでした。
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「報告です!第一から第三までの三班、共に異常なしとのこと!」
「あいわかった、中の様子は?」
「中はもぬけの殻で、およそ地上5階から地下3階まで何もなし!宝や盗賊、果てには魔獣すらもいなかったとの報告があります!」
「よし、そこまでわかれば僥倖だ。あとの階は調べなくていいから、撤退命令を出せ」
「はっ!しかしながら団長、未だ捕虜の姿が見つかっておりませんが、いかが致しましょうか!」
「...奴らは場所を変えながら10年も生き残った大盗賊ギルド。もしかすると、隠し部屋などがあるかもしれんな」
「<ダンジョン>の中に、ですか?しかし、それでは奴らは総勢61名でそこに隠れたということになるのでは?」
「...はあ、そこが最も不可解な点だ。確かあのダンジョンのマップはあったよな」
「はい、<無貌の主が城>のマップはこちらに」
「ふむ......ここには作れそうじゃないか?」
「なるほど、1階の入り口広場の奥ですか。しかし、それらしいドアは...あ!」
「どうした?」
「ありました!団長の予想通り、1階の広場奥に隠されたドアがあったとのこと!」
「中には!」
「...捕虜、女性が計6名!」
「何?盗賊どもは」
「...確認できないとのこと!」
「......うむ、わかった。」
「一体、どこへ行ってしまったんでしょうか?」
「ううむ、わからん。確かにマリアたちが逃げてきた方角はここで正しいし、ほんのちょっと前までここで生活していた痕跡も残っている」
「まあ<ダンジョン>で生活していただなんて、<ギルド連盟>の連中が絶対に信じないでしょうけどね」
「だろうなっ...ふう」
「団長もお疲れ様でした。俺たちが不甲斐ないばかりに...」
「いや、お前たちもよく働いてくれた。本来ならあのような大規模戦闘、終わったら休暇一週間が基本だからな」
「あれもこれもそれも、全部<ギルド連盟>が悪いんですよ!こっちのことなんて考えもしないんだから!」
「違いない。だが、その考えをあまり周りに言うなよ?」
「わかってます、奴らの黒い噂は絶えませんからね。<盗賊ギルド>だって、こうやって被害が明確にならない限り放置ですからね。しかも動くのは俺たちだし、他の大手ギルドは全く動かないんですよ」
「それが俺たちの仕事......と、言いたいところだが、今回ばかりは違うだろう」
「と、おっしゃられますと?」
「...」
「......」
「.........」
「............なるほど」
「理解してくれたか」
「ええ、急に筆談になったものでどうされたのかとは思いましたが。確かにドアの前にいましたね」
「気付かれていることを理解して逃げたのだろうな」
「それ以外に理由はありませんねえ」
「...はあ、全く。いつからきな臭い平和な世界になってしまったのだろうな」
「戦争が少なくなってきたあたりからじゃないですか?確か南東の<領土戦争>ももうすぐ終わりますよね」
「いや、国ができてからではないか?国の所有する土地...領土の問題はずっとあったからな」
「...まあ、話てもしょうがないですね」
「そうだな。俺たちは目の前の平和しか維持できないのだからな、副団長」
「ですね、<シウズ守護騎士団>団長殿」




