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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第七章 狂季愁豪理不
367/402

探索とは

そろそろ3日に戻したい



次回は21日です

 スタッ



 綺麗に着地。さすがに1階分くらいの高さなら問題はないだろう。



「よっ、と。大丈夫かハルト」

「うん」

「そりゃ良かった」



 ここは...通路か?スタート位置としては珍しいな。



 上にはゲート、いやその残骸。おそらくここから戻ることはできないのだろう。



 床は自然な岩でできている。掘削跡などはなく、自然の洞窟であると見て取れる。



 また通路は前後に伸びている。暗いのはなんとかなるけど、光が全くなく岩の色も黒に近いため視界は悪いといっていいだろう。



「どっちから進みましょうか」

「なら俺、いい決め方知ってるぜ」



 <インベントリ>からクトゥグアが何かを取り出す...木の棒?



「こいつを立てて、倒れた方向に進む。わかりやすいだろ?」



 確かに。ただ前後に倒れなかった時はどうするんだろう。



「ハルト、やってみてくれ」

「わかった...こう?」

「そうそう」



 ハルトくんが木の棒を立てて、すぐに棒から離れる。



 木の棒の断面は平らではないし、地面はゴツゴツしている。



 重心などの影響で倒れるのは時間の問題であり、それはすぐに訪れる。



 ...カラン



 軽い音ともに倒れた方向。それは右。



 前でも、後ろでもない。ほーら、いった通りだ。



「ど、どうしよう」

「右に進むんじゃないのか?」

「ええ?でも右には壁が」

「んなもんこわしゃいいんだ、よっ!」



 ドゴーーン



 いや、そんな軽いノリで壊さないでくださいよ。



 さっきも似たようなことしてましたよね。



「うるせえ。ゴリ押すって言ったのはあんただろ」



 そうなんです。だからこれ以上言えないんです...ん?






 あれ、壁壊れてなくない?



「うおっ、まじか」

「珍しいこともあるものですね。手を抜きましたか」

「んなわけねえだろ。純粋にこいつが壊れないようになってんだろ」



 コツコツ、とクトゥグアが叩くと出てくるその音は岩の音でない。カッカッという変な音だ。



「当たり前だろう。最終と言っている<ダンジョン>を破壊されては困るからな」



 あ、ヴルトゥームの声がする。



 その口ぶりだと<ダンジョン>作ったのもヴルトゥームっぽい。



「そうだ。<制限>に<環境破壊不可>という設定があるからな。活用させてもらった」



 間違いない。一生懸命作ったギミックをpowerで破壊されるのは悲しいしね。



「本当にな...ところで貴様、なぜ敬語でない?我はヴルトゥームぞ」



 いやまあそうでしょうけど...さすがに旧神の前で敵に対して敬語は使えないよ。



 僕死んじゃう。



「ふん、何を今更。貴様はただ奴らの陰に隠れのうのうと生きているにすぎない」



 そうですけど、何か?



「反論をしろ」



 そんなこと言われましても。ほら、僕弱いし。



 簡単にイゴーロナクに肉体を明け渡すくらい、体も心も弱いんですよ?



「神話生物の姿を何度も目撃してなお精神が弱いと?」



 質問を質問で、と言いたいけどまあ間違ってない。



 でもそれは、あくまで構えてからみているから。想像の範疇だから。



 もしその範疇から逸脱した存在が出てきたら、さすがに発狂しますよ。



「では我は逸脱していないと」



 声を聞いている限りは。いったい僕がどんだけ神話を読み漁ったことやら。



 詳細は省きますけど、睡眠と食事より読書閲覧翻訳購入の時間の方が長かったですからね。



 ああ、そういう意味で言うのなら、すでに狂ってるか、僕。



「...まあいい。ならば常々、油断を怠らないようにな」



 あら僕の心配を?優しいのですね。



「そうではない。貴様が驚く姿が待ち遠しいだけだ」



 ああそう。まあ神話関連でもし僕が驚くことがあったら、それはもう...



「おい、なんかいるぞ」



 ん?どうしたのクトゥグア。



 目の前を見ると、そこには花。



 植木鉢とともに歩いてくる。デフォルメされた姿で意外とかわい



「...きますよ」



 くは、ない。うん。



 可愛いとか口が裂けても言えない。それはその花が<変異>したからだ。



 見ていた感じ全く害のなさそうなただの花のような魔獣は、その体を裂くと同時に内側から本性をあらわにした。



 大量の触手、それに伴い歩き方もぴょんぴょんから8足歩行へ。



 花弁は子供1人と同等になり、それが4枚。中央には大きな口があり、粘液を垂れ流している。



 そして何より。



「くっさ!」



 強烈な臭い。おそらくはヴルトゥーム仕込みのやつ。



 故に嗅ぎ続ければ洗脳される可能性、大。



「おらあっ!!」



 極太の光線であると錯覚するほどの勢いを持つ火炎放射。



 花は見事、灰と化した。



「うし、この調子で進もうぜ...んで、どっちに進むんだ?」

「この際どっちでもいいでしょう。なんとかの法則では左ですが」

「んじゃ左いこうぜ」



 今の僕たちの目線で左、最初の位置からだと後ろに進む。



 まあ魔獣が出てもこの調子なら問題ない。が。



 あの花の魔獣、ヴルトゥームが創ったとなれば、おそらく僕を殺すのにかなり本気らしい。



 もちろんあの程度で倒せるとは思っていないだろう。だが魔獣は人海戦術が可能。



 やろうと思えば僕たちもできるけど。



「つかれたー」

「おやすみー」

「...」

「そ、そんな俺を見るな!俺は悪くないぞ!」



 まあそういうことなので、あとはその人海戦術を捌ける神話生物の殲滅力に期待するほかない。



 ただ本気であればそれだけでないだろう。おそらく相当数のトラップだってあるはず。



 最悪の場合...あれだってあるかも。



 ...本格的に、対策を講じなければ。10分かそこらでできるものじゃないけど、考えないよりマシだ。

次回、探索中

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