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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第六章 殺人狂気神話
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<空>

う●ほじゃないですよ

「それじゃあ<一時撤退(オンリー)>作るからね」

「頼む。そしたら俺たちは出た後にすることをまとめるぞ」



 メーノが<魔法陣>を描いている間に行動の確認をしておく。



 時間は3日もあるわけだが、正直言ってそれだけじゃ足りない。最小限の周回で集めるものを集め切る必要がある。



「メーノは<一時撤退>を維持するためにここに残ることになる。それの護衛で俺もここに残る。カミラとマイゲス、シートは外に行ってクエストを掛け持ちしながら金を稼ぎアイテムを購入してきてくれ」

「維持はどれくらいすれば安定すんだっけか?」

「最速で2日間寝ずの番をすれば固定化されていつでも通れるようになる。最も今回は出口が狭いのですこしは短くなるかも」

「だ、そうだ。それで集めてきてほしい金額だが...カミラ、どうした?」

「あ、い、いえ、問題ありません。続けてください」



 ============================================



 まじかよ。え、<銃>?



 しかもヌトス様が作ったやつて。まじかよ。



「マリア、どうしました?」

「ああいや...ちょっと、他のイゴーロナクから連絡があって」

「へぇー」



 正直これのヤバさを理解しているのは僕だけか、いやイゴーロナクネットワークを通じて知識をもらっているキーゴイもわかっているか。



 現に冷や汗をダラダラとかきまくっている。あいつら、戦争でも始めようと...



 ...いや、そういえば<魔王>と<勇者>のいざこざが発展して戦争になるんだった。となると的である<勇者>側は銃で武装してるのか。



 ということはこっちも銃を作って対抗するしかないと。これは本格的に近代的な戦争に近づいてきたな。



「...マリア、さっきから考えことをしているようですが、何かあったんですか?」

「文字通り考えることがたくさんあってね。心配させるようなことではないから安心していいよ」



 リーシャは...流石に巻き込めないよなあ。どうも<魔王>ってのは<勇者>に負ける運命にあるらしいし、僕に関わっていたらいつか本当に死んでしまうだろう。



 某死神も関心するくらい、自分に関わっている人は死んでいる。本当は突き放すのがいいんだけど...



「...そろそろ見えてきたぞ!」



 と、そろそろ前...いや下を向かなくては。



 現在自由落下中、それが大体5時間くらいずっと続いている。途中にある岩とかに当たらないよう体を動かしつつ、バランスを崩さないようにリーシャと一緒に落ちている。



 ちなみに僕と僕と一緒に落ちているリーシャ以外は全員1人で落ちている。全く障害物にあたっていないのがすごいところだ。もしかすると僕がすごくないだけなのかもしれないが。



 しかし下を見ればもう後数秒で着地という状況だ。もちろん5時間も自由落下を続けた速度で地面に着地、いや激突したら人は死ぬ。流石のみんなとはいえども肉片になるだろう。



 ではどうやって着地するかというと。



「!」



 まず全員が手を繋ぐ。これで1秒。



「おおおっ!!」



 いつも通りアンジェリアさんが槍を壁に突き立て減速。2秒経過。



「<落下制御(ドロッパー)>」



 マナお姉ちゃんが魔法を使用してさらに減速。3秒、もう地面は目の前。



「「<巨撃(ボエー)>」」「よっ」



 それぞれエリカとリーシャが<魔技>を使用、メェーちゃんがデコピンで地面を叩き、その衝撃で一気に速度が0になる。



 あとは普通に着地することで、ダメージは0である。うーんやっぱみんなバケモン。



「よし、着地できたな。全員怪我はないか?」

「いやあるわけ」

「当たり前だろう」

「じゃあなぜ聞いたの?」

「念の為え、ってやつだよお」



 ほとんどあり得ない念の為は初めて聞いたよ。こういう時の念の為って、ちゃんと成功するとわかって聞くもんだけど、この場合絶対に間違いはあり得ないからね。もう雲泥の差がありますよほんと。



「途中で<更新>が入ったがさしてなんの問題もなく最下層に辿り着いたな」

「そうなると問題になるのはあの<ドラゴン>、いえ<ロン>に会えるかどうかですね」



 <ロン>。おそらく名前の本は龍から来ているのだろうが、そんなたいそうな名前を持っているわけではなく、厳密には<ドラゴン>という魔獣の中でも知能がしっかりとある<ドラゴン>に対して区別と畏怖と崇拝の意味を込めてそう呼ばれるらしい。




 <ドラゴン>がこの世の全てであると謳う<崇高龍(スコール)>という宗教があるくらいには、どうも<ドラゴン>というのはとんでもない存在とのことだ。自分からしてみれば周りにいる奴らの方がよっぽどとんでもないけど。



「それで、一体どこに進めばいいの?」

「ああ、それはな...」



 質問に対し返答と同時に指をさすアンジェリアさん。



 指さす先には...大きな扉。



 今までこの大きさの扉を見たのは、単位を取るための前提試験での<ダンジョン>くらいだろうか。



 つまり。



「この先にいる...はずだ」

「<ダンジョンボス>、え、はず?」

神隠し的な何かで?



次回は15時間後くらいでしょうかね

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