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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第六章 殺人狂気神話
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カルテとその裏

体が闘争を求めすぎで筆が進まない...

「こうして街を歩くのも、1週間?ぶりだな」

「そうですね...屋敷の爆発が本当にあったのか、今でも信じられませんが...」



 城から出てセル()に少し歩く。目的地は国立図書館、国、というか<聖神信仰教会>が集めた本を誰でも読めるようにするために開いている場所だ。



「あったから俺たちは怪我したんだし、あったから俺たちは今図書館に向かってんだろ」

「そう、マイゲスの言う通りだ。俺たちはあの事件が二度と起こらないよう、そして<神話生物>に対抗するための力を得るために、今行動しているんだ」



 俺たちが<神話生物>と戦った回数はたったの1回だ。だがそれだけでも十分過ぎるほど脅威に思えたし、奴らが魔獣と比べても圧倒的に特異なのは奴らの戦闘を見ていてもわかる。



 力をつけることは前提だ。俺たちが求めるのは倒すための補助、すなわち弱点などの要素だ。



 強力な魔獣であるほど弱点というものが設定されていることが多い。例えば<ドラゴン>は首の下の他と違う鱗が弱点でダメージが通りやすいというものがある。こういうのを探したいのだ。



 ただ<ドラゴン>の場合その弱点に触れただけでも怒り狂うため明確な弱点かと言われるとそうではないが。鱗をなんとかして貫通できれば何の問題もないんだがな。



「そういえば、結局巫女長には会えなかったわね」

「まあしょうがないだろう。もうすぐ忙しくなって、と言っていたがすでに忙しくなっているはずだしな」



 ()()が始まるまでもう1週間も無い。今頃は、それこそ()()を司祭様と一緒につきっきりで制作していることだろう。



「だな、っとそろそろ着くな。カミラ、アイテムの数はどうだ?」

「うーん...め、メーノさん、残っている薬はこれだけですか?」

「すまないけど、これ以上は作る材料がないわ。最近物価高になってて、採集で手に入れるのが一番いいのだけど...」

「ちょうどいけなかった時間が多かったから、ざ、材料がないってことなんですね」

「暇な時とか、あとは<ダンジョン>で探索しているときに時折採集していたんだけどね。材料もそうだけど、作ってあった<ポーション>もダメになっちゃったものが多くなってるわ」



 薬はすなわち食物だ。体の中に入れるものである以上、作りたてとは言わずとも日の経ったものは使えない。



 暑い時期なんかは特にそうだ。細菌が湧いている、というか下手したら魔獣が住み着いているらしく、その話を聞いてからはどんな時でも、3日?以内に作られたものしか飲まないようになった。



 大事な時に全く回復しないなんてことは起こしたくはないからな。



「...計10本か。俺とマイゲス優先にはなるから...」

「私とカミラ、シートで2本。そっち2人は4本ずつ持っていきなさい。それで文句ないでしょ?」

「それだと流石に少な過ぎるだろ。そっち4本で俺らは3本ずつ。これくらいがちょうどいいだろ」



 全員<インベントリ>を開けて持ち物の整理をする。



 セオリー通り、俺たち前衛は回復薬や支援薬を多めに持ち込み緊急時の対応をできるようにし、シートとメーノはその他のものを多めに持ってもらう。カミラは鑑定役であるために<インベントリ>を開けておく。



「身体強化薬も再生薬もかなり少ないな。強敵と戦う時に、どっちかが使うことになるか」

「出し惜しみは厳禁だぜ?」

「わかっている。薬や金、情報よりも何より命が優先だ」



 いらないものは近くの質屋で売っておくのが定石だが、今回の<ダンジョン>探索がどれだけ長いものになるか想像がつかない上に周りに質屋がないためそれは断念。



「カミラ、持てそうか?」

「こ、これくらいなら...」



 基本的に荷物を持つのは後衛だ。普通は荷物持ちを雇うケースが大半だが、俺たちはそうではないためしょうがない。カミラは<インベントリ>を開けておかなくては鑑定ができないため例外だが...今回は荷物の用意と整理で1日使うところを歩きながらで済ませるためその例外すらある程度は取っ払うことになる。



「メーノさん、矢は足りていますか?」

「今は53本ですね。欲を言えばあと30本は欲しいですが、そんなことを言える状況ではないですからね」

「いや、メーノは俺たちのメインアタッカーだ。矢の工面はなんとかしたいな」

「近くには...あ、<ナイル&ホテップ商店>があった」

「あそこ、物々交換対応してたっけか」

「なんとかならないなら諦めるしかないが、なんとかなるかもしれないんだ。行くぞ」



 ============================================




「テオ様。言われたことをそのまま言ってきました」




「そうかそうか。<勇者>はどのように言っていた?」




「それが、少し挨拶したあとそのまま図書館の方へ...」




「うむ、さすが行動力の化身だな。よし、ミアは戻って良いぞ」




「はいっ」




 キィ...




 ...キィ




「今日は客人が多いな」




「発表の準備で忙しくしていますからね。一般人と世界中の要人を合計した人数だとこの城に収まらないほどいますから」




「それは客人が多い理由ではなく、司祭が忙しい理由だろう?」




「同時に多い理由でもあります。あなたに伝えなければいけない内容と、あなたが判断を下さなければいけない内容がたくさんありますから」




「まあ一応は私と司祭、それと...ヌトだっけ?での共同だからな。<銃>の方はどうなんだ?」




「不満はまだありますが、物作りで完璧はありません。及第点レベルの代物には仕上がってますから、発表はできるでしょうね」




「これで、<反聖教>の奴らは私たちに逆らわなくなって欲しいもんだが」




「あなたが一番わかっているでしょう?<魔王>と<反聖教>の連中はこの程度では怖気付きませんよ。それどころか奴らも銃を扱ってくるやもしれない」




「そうならないように祈るとしよう...<神話生物>に効くかはともかくな」




「今のところは<勇者>しか相対していないですが、聞いている限り嘘ではなく、また異次元の強さを持っているのも事実なようですね」




「だからそれに対抗するために<銃>を作っている。そうだろう?」

今回の話は覚えておくとちょっと楽しいかもしれません

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