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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第五章 狂恋少女常守
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エピソードログ3 とある人(?)の幕間

「もしもし、終わったよ。彼女らは奴を打破した」




「奴だって?」




「>キング・ゴブリン<だよ。何度か見たことあるだろ?」




「...ああ、あいつか。かなり時間かかったんだな」




「それに関しては私も予想外だったよ。神話生物を...いや、<神話生物>か。まあそれが倒すと思っていたんだけど」




「そう言っていたな。使わなかったのか?」




「使うなんていうな。呪われるぞ...厳密には、最後の最後でイゴー、ゴホン、まあともかく<神話生物>はほとんど干渉しなかったんだ」




「何故だ?普通なら暴れまわって...<制限>か?」




「<ダンジョン>だからね。おそらくそれが原因だろう」




「あの<ダンジョン>の<制限>は」




「調べてある。<<インベントリ>使用不可区域>と<再生不可>だ」




「すぐに<聖神信仰教会>に伝えよう。奴の、[召喚(クトゥルフ神話)]の力は侮ってはならないんだろう?」




「私はそれをよぉ〜く知っているよ。今まで何度も殺されかけたからね」




「一体お前がいた世界というのは何だったんだ?あんな化け物と毎日のように戦う魔境とは聞いているが...」




「はは。いつかその話をする時が来るかもしれないけど、まあそれはともかくだ」




「そうだな。そっちは順調か?」




「それはもちろん。じゃないと1週間もかかるここにきていないだろう?ルルーエ都の制圧はほぼ終わってる。あとはメインディッシュだけかな」




「ならいいか。人員が足りないならこちらから兵隊を送ろうと思っていたが」




「ははは、何寝ぼけたことを言ってるんだ。もしかして、酒回ってるのか?」




「...<通話>越しなんだが、わかるか?」




「ただの勘だよ。でもその様子だと当たりみたいだな」




「久しぶりに息子に会うんだ。スッキリとした気分で会話したいだろう?」




「だからって、<伝説の20人>が3人もいる状況を戦力過多だと考えられないほど飲むべきではないと思うけどね、私は」




「まあまあ。今度会ったらまた飲むか、ラーハマ。うまい酒はわんさかあるぞ」




「おいおい、それは勘弁してくれメルト。知っているだろ?私は酒に弱いんだよ」




「はっはっは。ただのジョークだよ、気にするな。もとより酒癖の悪いお前に飲ませたくはないさ」




「はいはい...それで、そっちはどうなの?」




「しっかりと<勇者>は働いているさ。息子も<勇者>としての意気込みを理解している」




「でもニャージーランドでは...」




「それもあって今回呼んでいるんだ...んくっ、罰を与える訳ではないが、説教は必要だからな」




「うわっ、怖いねえ。あんたからのお叱りなんて、死んでもごめんなのに実の息子にか」




「ただの説教だぞ?」




「いやあんたの説教は...ってそんなこと言っても埒あかないな。とにかく、そっちも順調そうで何よりだ」




「掌握後はどうするつもりでいる?」




「とりあえず適当にどこかの国で暮らそうかなとは思っているけど、そんなことよりもやることは山積みだ。前の世界でもそうだったが、神様はどうも私に休憩を取らせたくないらしい」




「難儀な人生を送っているんだな」




「それは<パーティ>時代もそうだっただろ。まあ私として戦えるから文句はないが」




「本当に、なんでお前はそんなに戦闘が大好きなんだ?それさえなければ、ただの美人なんだぞ?」




「うっさい。これが私の取り柄で、生まれた時から持っている性格なんだ」




「おうそうかよ。あと何か報告しておきたいことはあるか?」




「そうだな、あとは...っと、どうかしたか?......」




「どうした?」




「ああ、いや......<魔王>たちが出てきたと報告があってね。少し移動しながらの<通話>になる」




「問題ない。こうして<通話>を切っていないのは酒のつまみにするためでもあるからな」




「お前も、酒さえ絡まなければ良い剣士なんだがな」




「ほっといてくれ。50年前から、俺は酒を飲み続けているんだからな。それも95%のやつをな」




「はいはい、その自慢は何度も聞いた。何で肝臓を壊していないのか不思議で...と、着いた着いた」




「見えるか?」




「見える...って、よく見たら久しぶりの顔を見えるぞ」




「久しぶりの顔?」




「アンジェリア、ってまずっ!?」




「どうした!?」




「...」




「ラーハマ?」




「...」




「ついにくたばったか?」




「...」




「よし、あとで特注の墓石を」




「...いらないって。私は生きてる、さっきまでは全く生きた心地がしなかったが」




「ふ、やつもセンスは健在、ということだな」




「町壊滅してどこに行ったのかと思っていたけど、まさかあの<ダンジョン>にいた...ん?」




「どうした?」




「...いや...どこかに向かっているのか気になって先の方を見てみたら、<龍穴/黒>があった」




「おお、あったなそんな<ダンジョン>。懐かしいなあ、俺も昔は行ったし、ソルスにも行かせたよ」




「[成長の前借り(グロッサム)]は強力だからな。私は行っても何もなかったが、確かにあの<魔王>ならいけるだろう」




「阻止できるか?」




「今の私に?無理だよ。一体私が何日この<生存不可区域>に居座っていると思っているんだ?」




「流石にか」




「流石にだ。あんたが私と同じ状態なら同じことを言っているだろう?」




「そうだな...というか、そろそろ限界だな?」




「YES。もう食料付きて、魔獣の肉と植物に類似した魔獣の葉と魔獣から搾り取った水分で生きているよ」




「よかったじゃないか。[サバイバル]、もうMAXなんじゃないか?」




「数日前にカンストしたよ。そりゃこの極限状態で生き残ったら、とと...」




「何かあったのか?」




「そういう訳ではないんだけどね...ちょっとお話もらったし、ここらで私は撤収するよ」




「わかった。気をつけて帰れよ」




「もちろん。あんたも酒はほどほどにね」




「あたりまえだ。じゃあまた」




「じゃあね.........さて、帰るか」

というわけで、今章は終了です。いやあ、長かった。



何度か執筆が遅れ、今や3時台が当たり前になってますがそれはそれとして。



次章はちょっと時間が戻っています。というか、一部幕間はメインストーリーよりも時間が前のお話でした。



ま、なので次の主人公の半分は彼です。乞うご期待!

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