慢心なし
眠い状態で執筆したところでろくな文章にはならないしそもそも投稿できません。
皆様も気をつけましょう(n敗)
「そら、まだまたいきますよ!」
生成し、投げる。その間わずか0.01秒。生成は、どちらかというと抽出といった方がいいのだろうけど、とにかくそれを行なってキャッチしてすぐに投げている。
そして投げられた金属、おそらく火打石の代わりとなるものを近くの<ゴブリン>の血に濡らしたものは、宙に浮く金属の立方体の真横を通り過ぎる。
その時、表面を少しだけ削りながら向かっていくため濡れた血に火花が引火、燃える金属塊として投げられる。
でそれが毎秒100投。もはや何か拷問のようなものになってしまっているのだけど。
「はあ、はあ、<流転傷>!」
治す、がそんなことしても関係ないほどずっと飛んでくる金属塊によってまた大量やけどと大量打撲をくらい続ける。
「<流転傷>!<流転傷>!」
結果、<流転傷>を多用することになる。それ以外に対抗策がないので、それで耐えようとしているのだろう。
だけど、それは悪手だろう。
「大丈夫か?そんなに乱用したら<魔力>が枯渇すると思うが」
と言いつつも全く投げる手を止めるつもりはない。こいつは全くもって傷つけても問題ない存在だからだ。
「るて、うがっ!?」
「枯渇、早かったな。先のインファイトで多用したのもあるな」
「く、くそっ...」
投擲をやめ、近づいていく僕。
それに反応した醜悪王は立ち上がり、殴りかかってくる。
その体に傷は付いていない、ってマジか。MP残ってたのね。
「はあっ!!」
「ほう」
全力の拳が腹に打たれる。その重さで
ドシン!!
という音が響くほどに。
が。
「...な......」
折れていた。まさしく、手の骨が粉砕骨折状態となって、ぐにゃぐにゃとしている醜悪王の拳。
「...ふむ、これはまさか、そもそも<装甲>すら要らなかったようですね?」
「がっ!!...ぐ、ぐう...」
右手で首を掴み上げる。
その体は意外にも軽く、余裕で持ち上げられてしまった。多分僕の素の力でも抱っこできるんじゃないかな。
そして、右手口で思い切り喉を噛み砕く。
「■■■■■!?!?」
「喋れないでしょう。声帯を破壊しましたから、もはや<詠唱>及び<魔術>は使用できないのでは?」
<魔術>も使用できないの?
「基本的に<魔術>は発声がトリガーになるんだ。まあそうではない<魔術>もたくさんあるんだけど、そういう魔法って大体時間がかかるものだったり大掛かりなものだったりするんだよね」
あ、それでそんなことできるタイミングじゃないから、っていうことなのか。理解。
「うんうん。理解が早くて嬉しいよ、私は」
「!?!?」
さて...しかし、それ以外のところは全くもって無傷だ。右手を除いて。
普通ならこのまま殺せよ、と言いたいところだけどそうはいかない。今は喉に穴を開けているため喋れていないけど、もしそうでないなら<流転傷>を使用しているはず。
やつにはMPが十二分にあるからね。
「そう。だから、あれを待つことが必要だった」
「...来t」
瞬間、音もなくそれはやってき
ブン!!!!!
いや一緒にソニックブームを引き連れてそれはやってきた。
見た目は石器時代とかに存在したであろう石槍みたいな形状で、でも金属は使用されていて。
それも全部。そして同時に強そうなオーラと、
"はあ...呼ぶのが遅いわよ。化粧直しに1分21秒03もかかったじゃない"
「お前は化粧とかしないだろうに」
"あら、レディに対して失礼よ?"
オカマっぽい声。
「お前はレディではないだろうに...まあいい。これだけ速くきてくれたんだ、それだけで十分だ」
"これだけって、まさかもっと速く来れると思ってたわけ?"
「?[投槍]を使用したのではないのか?」
"したわよ、した方が早いし。でもね、そもそも私自身が瓦礫で押さえつけられてたのよ!!何で!!しかも久しぶりに起きたと思ったらそばにあんたいないし!!どうなってるわけ!!"
「どうどう落ち着け落ち着け」
どうやら仲は相当な様子。結構離れてるけど、聞こえるくらい大声で話している。
「!!」
「さてと。ここまでくれば私もお前と相対する理由はないな」
「!?!?」
醜悪王を蹴り飛ばしすぐにこの場を離れる。あっちはあっちで大量に群がってくる交雑種に苦戦している。
さっさと倒さないと。
"全く...ああもう、ムカムカしてきた。八つ当たりさせなさいよ!!"
「あいわかった。私も、久々にもつお前でウォーミングアップをした方ところだ」
アンジェリアが<聖域>の外に出る。そして槍を片手で一薙。
ドオォォォン!!
砂埃や瓦礫が宙に舞い、視界が悪くなる。それを払ってみれば、目の前の光景がよく見えるようになるだろう。
大量の、<ゴブリン>と深きものの交雑種の死体を。




