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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第五章 狂恋少女常守
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<キング・ゴブリン>戦② 威力はストレート

いきましょう

「おおお!」

「グオオ!」



 シンプルな攻撃と攻撃の応酬。ここまで互いに一歩も引かない、いや厳密にはこちらが不利な状況か?



 斬って、叩きつけられ、貫かれた筋肉の塊は、しかし未だに動いている。それも平然と。



 対してこちらはすでに4人がすり身になった。潰されていない僕たちはというと、これもかなり火傷を負っていた。



 さすがは<ダンジョンボス>。一筋縄ではいかないらしい。



「このままだとこちらが削り負けるな...」

「だが通用していないわけではありません」

「ああ。だが奴にも他の<ダンジョンボス>の例に習って第二形態があるはずだ。できるだけこちらの消耗は避けたい」



 ふむ、他の例に習ってか。



 確かに今まで戦った奴らも第二形態と呼べる何かはあった...のかな?ドラゴンと森海王はなんか怪しいけど。



 ...いやそうなるとまずいな。



「僕たち、すでに半分くらい削られているよ?対してあちらのHPは半分もいっていないみたいだけど」

「そうなんだよな...もうすでに言い争っている時間は、っ!!」



 棍棒の一撃をしっかりと避け、そのまま攻撃。



 もっとも僕はしていないが。すでに<魔力撃>の溜めが悪くなっていて、おそらくMPがもうほとんどない。



 だったら回避に専念したほうがいいだろう。肉盾になる、という考えはおそらくこいつはそれを含めて叩き潰してくるという考えから破棄された。



 まあ今の僕のできることといったら思考くらいだ。攻撃自体が遅い故に離れていれば回避は容易だからだ。



 ...もうこのままいくしかないか?実際僕たちにできる選択肢には限りがあるし、その中のうちの一つであるMP消費というのは第2形態で使いたいいやそんなこと考えている余裕はないか。



「アンジェリアさん!」

「アンジェリアで結構だ!」

「もうMP消費は避けられません!こちらの消耗が激しくなる前に...」

「やるしかない、か!!」

「グオオオオオ!!!!」



 ダッシュの勢いも追加で乗った叩き潰し。狙いはアンジェリア。



 ドガァン!!!



 もうひび割れまくった地面を横目に回避するアンジェリア。



「はあっ!!」

「グウウ!!」



 と、横からリーシャが棍棒を思い切り蹴り飛ばした。



 右手で棍棒を掴んでいたため吹っ飛ぶことはなかったものの、棍棒は右腕ごと大きく後ろに持ってかれた。



「今です!」



 リーシャが言う前にアンジェリアは、そして他の動ける人間は動いた。



 もはや声を出すこともままならず、各々が攻撃をする。



 つるはしが頭を砕き、

 槍が足を貫き、

 剣が腕を裂き、

 拳が腹を抉る。



 そしてその全ては光り輝いていて、<魔力>のこもった攻撃、即ち<魔技>であることが伺える。



 ...名前言わなくても使えたんだね、<魔技>って。



「グ、ウウウ...」



 足から崩れ落ちる<キング・ゴブリン>。ただまだ息があるようで、棍棒を支えに立ちあがろうとしている。



 これは、流石に勝ったな?



「これで...終わりです!」



 リーシャがその拳で体内から心臓を取り出し、思い切り砕く。



 砕く、うん砕く。潰すというよりはどちらかと言うよりは砕く。



 まるで岩のように硬いのだろう、その実を潰すのに腕に相当力を込めていた。あの様子を潰すと言うのは流石に語弊が






「うるさいな、いつもより」

そして...

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