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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第五章 狂恋少女常守
202/402

お賽銭で出す五円玉

短め



18時をお楽しみに

「<制限>は知っているか?」



 思考して前を見ていなかったが、いつの間にか階段が見えてきた頃。



 急に。いやそもそも僕がステータスを見ても気づかなかったのが原因なんだけどね。



「えっと、個々の<ダンジョン>に設定されている特定のルールのことですよね」



 そしてこの話はおそらく答え合わせだろう。しっかりとそこに思考を割かなければ。



  <制限>。これを味わったことは、2度。



 まず<コボルド>の時。真後ろに常時<結界>が張られ、逃げることができなくなるというもの。



 うん、苦労はしなかった。結局あいつら全部ショゴスの口の中だしね。



 それで、もう一つは<地殻融解>における酷暑と極寒。多分あれも<制限>だよね。



 あれは酷かった。特に酷暑は無理やり突破してなかったら死んでたと思う。



 極寒もそう。<勇者>との協力があったから超えられたけど、<神話生物>にあれを乗り越えられるやつはほぼいなかった。



 うん、本当に殺す気満々の<ダンジョン>だった。多分最初の方の何もない迷宮は周回している人向けに作られたダミーで、あっちがあの<ダンジョン>の本性だったのだろう。



 まあそんなことは置いておくとして。つまるところ<制限>というのは<ダンジョン>が仕掛けてくるとんでもない異常現象のことだ。と思っているのだが、あっているだろうか。



「そんなことがあったんですね...はい、その認識で正しいと思います。さすがにそこまで強い<制限>は知りませんが」

「どっち?」

「後者ですね。普通ならありえないほど強力な環境変化でしょうし」



 だね。ありえないというか、さすがに自然環境でこんなことならんでしょってくらいやばかった。



 絶対零度超えてたんじゃないかなあれ。さすがにないか?



「何をいってるのかはさっぱりはわからないが...まあ、つまり」

「この<ダンジョン>にも<制限>がある、ってことですか?」

「そうだ」



 階段は2つ目であり、見ただけでも長いことは容易に想像できた。



 ...また登るのかあ。



「だが、さすがにそのうちの一つはわかってるだろう」

「え?<制限>がいくつかある時が?」

「ああー、まあ知らない子がいてもおかしくはないか。<制限>って難易度が高い<ダンジョン>によくあるんだけど、どんどん難しくなっていくと同時に複数の<制限>が課される時があるんだよね」



 はえーそうなのか。



 それはなかなか厳しいね。<神話生物>が超えられないレベルのものを次々に出されたら<神話生物>がいる意味がなくなっちゃう。



「さすがにそこまで強いものはあまり出てこないわよ...」

「話を戻すぞ。そういうわけで複数個の<制限>がこの<ダンジョン>にもあるが、そのうちの1つはわかるか?」

「まあ流石に。<<インベントリ>使用不可区域>ですよね」



  <神話生物>を出せなくする忌まわしき呪い。まじふざけるな。ちくしょう。



「そう。<インベントリ>を使用できないこの区域は、本来一部の<トラップルーム>に用意されているものだ」

「<トラップルーム>?」

「<ダンジョン>にたまに設置されている宝箱。それらは基本的に小部屋の中央に置かれていることが多いが、稀にその部屋に意図的に似せて作られた罠がある」



 罠。なるほど確かに周回している人は宝箱は取るだろうしそれに引っかかりやすそうだ。初見の場合も然り。



 ...殺意高いね。一体誰が作ったんだか。



「大概は引っ掛かったら死にかける。あるいは死ぬ。それが<トラップルーム>だ」

「なるほど」



 また一つ知識が増えたな。これがいつかの<ダンジョン>探索に役立つといいのだけど。



「さて。そうなるともう1つの<制限>はなんなのか、という話になるわけだが...」



 階段の終点が見えてくる。意外と早かったな。






「もう1つの<制限>は再生が効かなくなる、というもの。回復は効くが再生はHPMPどちらもしなくなる。ちなみに睡眠でも回復しなくなるから注意が必要だな」

<制限>はこれからもいっぱい登場します



じゃないと<神話生物>が暴れて終わりです。<フィンナの森>みたいになります

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