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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第五章 狂恋少女常守
193/402

実は花火玉

書いてて辛くなってきたので書き足しもここまでにします。



なんで長くするって言ったのに短いんですかね。

「...おい、おい!聞いているのか!」



 ああ、聞いてる。



 また変なところで帰ってきたみたいだね。僕は。



 ...はいはい、作戦会議中だったのね。



「精神のマリア!無事でしたか?」



 まあね。無理しない範囲でやらせてもらってるから、今のところは大丈夫。



 ただし、今のところは。いつ僕の体力が切れるかわからないし、早くこの状況を終わらせて欲しいのは変わらないよ。



「良かった...」

「全く...その入れ替わる現象はなんとかならないのか?」



 なんとかしたいのは山々だけど...いかんせん僕の精神状況が不安定すぎて。



「不安定で、よくわからないそうです」

「うーん。できれば早めに治せるよう私たちも尽力したいけど、全然余裕がないんだよね」



 僕がいなかったらとっくのとうに精神崩壊ENDだったろうからね。



 しかも、確かになんとか人員の半分が地獄から脱却できたけど残り半分は地獄だし。



「なんとか地獄を抜け出した者たちも、変わらずいてはいけないところにいる事実は変わらない」

「そうだな。だからこそ、生き残っている我々は反撃の狼煙を上げなければならない」



 だね。早く僕も楽になりたいし。



 リーシャを送り届けないといけないし。



「マリア...」






「さて、それでは作戦の再確認だ」

「だね」



 マップを広げ、全員が向かい合う。



 ...にしても相変わらず広いな。階層が10あって、僕たちは一番下、倒すべき>キング・ゴブリン<は一番上。



 しかも一つの階層の広さは毎日のように広がり続け、<ゴブリン>の戦力も1日に21x2ほどの勢いで増えていて、あと数日したらもう確実に勝てなくなる。



 草原で津波が起こっていたのだ。閉所では局所的な嵐、いやそれよりも酷いものだろう。



「私たちがいる(エル)区画、この場所から最も近い階段は(ヌル)区画の階段だ。作戦が開始したらすぐにこの階段に向かって駆け上がる」

「時間はあったから、そこに行くまでの最良ルートはわかってるし、巡回している<ゴブリン>がいなくなるタイミングも把握している」



 でも、こっちは人間。頭の良さでなら<ゴブリン>なんか目じゃない...はず。



 作戦を立て、その通りに行動することで勝利をもぎ取るのだ。



 まあ、僕が最もそれから逸脱した人間なんだけど。ビバ脳筋。神話生物最強。



「質問です、ネリアさん」

「何?」

「上に登ったらどうするんですか?」

「次の階段を探す」

「それはどこに?」

「マップがあれば示せるんだけど、あいにくない。だから私が導くことになる」

「逆に言えばネリアを失った瞬間負けってことね」



 この場にいる10人から僕をにいた計9人が頷く。



  ...僕が前見た時は確かもう3人ほどいたけど、多分死んだかな。



 僕はないけど、出産っていうのは相応に体力がいる。それを1日に2回、を毎日。



 流石にこの世界の強い人間だとしてもこのスパンは耐えられないし、しかも敵だからね。



 精神体力がどっちも、2つの意味で削れていく。寿命よりも、殺されるよりもはるかに早く死ぬのは分かりきったことだ。



「隊列はネリアを中心に、囲うようにして組む」



 役に立てなくても肉壁に、ってことだ。



 でも、それなら僕はどうするべきか。



「アンジェリアさん。マリアはどうするのですか?」

「今回は3x3の視覚のような形で動くことを想定している。マリアはネリアに背負ってもらうことになるな」



 それはいい。最悪背中からの攻撃から身を守れるだろう。



  ...少し、眠くなってきた。



  ...寝よ。



「ってちょっとマリア!?」

「まだ育ち盛りなんだね」

「はあ...しかし、もうすぐ次の仕事の時間だ。ここらで最後の作戦会議を終えるとしようか」



 ============================================



 スカート、かわいいなあ。僕もつけたい...

「何言ってるの?あなたは男でしょ?」




 化粧かあ。僕もしてみたい

「男は普通化粧しないだろ」




 女の子と一緒に遊ぶの、たのし

「女子と遊ぶなんて、キッショwww」




 えと...でも、僕は女

「どっからどうみても男だろ?」




「なんでこの子は自分のことを女子だと思っているのかしら」

「お前が育て方を間違えたんじゃないか?」

「あなた育児を全く手伝わなかったじゃない。そんなこと言える立場じゃないわ」

「だが逆に言えばお前しか育児をしていないんだ。育て方を間違えたのはお前だろ」




  ...ああ。




「でもどーすんだ?このままだととーちゃんにも汚名がつくぜ?」

「...打つ手はある。心理解析装置でこいつの考えを改めさせればいい」

「どうやって?」

「もしも自分のことを女だと思ったら反応するようにして、反応した場合電気が流れるようにする」

「私たちにも連絡が行くから、急に頭痛で倒れた子供を助ける親になれる。そうすれば」

「周りからもイイ感じに思われるな!」




  ...もう、嫌なのに。




 考えたくないのに。




「なかなか名案じゃない」

「異論がなさそうだから実行に移すぞ。ありがたいことに最近会社の研究部が試作品を作っているんだ」

「どうやって借りるの?」

「実証実験にいいモルモットがいるといえば貸してくれるさ。今までもそうだったからな」




 あ




 ああ




 あああ!?ああ!ああ...



 ......



 ...



 .

ね、辛いでしょ?

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