世にも奇妙であるように見えて全く奇妙じゃない、いや全くは流石に言い過ぎな物語
次回から本気です。
「...」
「おーい、マナ?」
「...あっ、エリカあ」
「あっ、じゃないよ。もう...最近ぼーっとしてること、多くない?」
「まあ...そうだねえ...」
「...マリアのこと、気にしているんでしょ」
「...うん」
「まさか、急に何かに連れ去られるなんてね。しかも」
「しかも、俺の管轄内で堂々とだ。無論それに反応はしたはいいものの捉えることができなかったがな」
「校長う〜」
「うわあいつの間に。いつから聞いていたんです?」
「ついさっきだ。たまたまテラスでくつろいでいるのを見かけたからな」
「急に女子会に入ってくるなんてえ。男としてどうなんですかあ?」
「むしろお前たちを管理しなければならない身である以上お前たちが密談していることは全て聞かせてもらうぞ」
「「えー」」
「えー、ではない。基本まずいことしかやらかさないお前たちを抑えるためだ。我慢しろ」
「...待って。密談全部って部屋の中での話も...?」
「無論だ」
「じゃあ...あんなことやあ、こんなこともお?」
「<録音>データは一部を除いて全て公開しているぞ。書物室の<録音>データをのぞいてみるといい」
「な!?ちょ、ちょっと待って!?」
「どうしたエリカ。何かまずいことでもあったか?」
「大有りだよ!?特に、その、えと、あの....」
「一緒に遊んだりとかあ」
「そうそう一緒に遊んだりとか」
「お風呂に入ったりとかあ」
「お風呂に入ったりだとか」
「玄関先でくんずほぐれつしたりい」
「大喧嘩とか。そう、そう言うのが」
「あとベッドd」
「マナ!?それ以上は規制に」
「安心しろ、それらは書物室の<録音>データにない」
「あ、それなら...」
「禁書庫の<録音>データに入っている」
「おい!」
「...さて、そんなことはさておきだ」
「全くさておけないけど!?」
「まあまあエリカあ。バレても私はだいじょおぶだよお?」
「私は全然ダメだよ!?」
「では全く大丈夫になる話を2つしてやろう。まず、マリアが見つかった」
「どこで!」
「田舎も田舎、神聖皇国の支配下の土地にあるメッキョという町だ」
「ど、どうやって見つけたの!?」
「古い友人がな。自らの命を代価に探し出した」
「な......」
「しかも2人もだ。流石の俺でも涙は流さんがな」
「いや流さない...いや、そっか。流石にこの世界じゃ...」
「彼女らは古い友人の中でも比較的戦闘能力は低、いや失敬、比較的高いが」
「高いんだあ」
「だが、それでもなおこの世界では死んでもおかしくはない。俺でさえも時々魔獣に殺されかけるからな」
「油断大敵どころか、そもそも油断しないことが当たり前だからね」
「ああ。前は赤ほどの魔獣の群れ遭遇し四肢を失うところだった」
「それでえ?何が言いたいのお?」
「まあ特に何も言うことはないのだが...」
「いやないんだ」
「強いていえば、その古き友人こそマリアの本当の母親だったということくらいか」
「いやめちゃくちゃ重要じゃん!!」
「...うわあ」
「え?...あ」
「やはりそういう反応になるか。さすが俺とてお前たちと同様の反応を返したぞ」
「結構う、酷いことするねえ。2度も殺されるのは流石に前代未聞だよお?」
「...でも、それを私たちが同情してもね。乗り越えられなくて死んだら、それはマリアの自業自得だから」
「そうだねえ」
「さて、一区切りついたところでもう一つの話に入ろう」
「...ん?」
「マナ?」
「......さすがあ、校長先生だねえ」
「なんのことだ?」
「...はは、っていう乾いた笑い声しか出ないね」
「どうした?」
「包囲、したでしょ」
「...なんのことだかさっぱりだが、話を続けるぞ」
「はーい」
「近々<国際競技大会>があるのは覚えているな?」
「もちろん。それとあと<ザ・コロシアム>をクリアすれば晴れて卒業ができるから、こっちも万全の準備を」
「それが中止になる」
「...へ?」
「卒業があ、お預けえ、っていうことお?」
「いや、今回は特例で<国際競技大会>に関する卒業条件を全員が満たすことになる」
「はえ?何があったの?」
「学校もたるんだあ?」
「そんなわけないだろう...実は、近々戦争が起こる可能性があってな」
「な!?え!?戦争!?」
「うおー」
「実はな...」
え?




