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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第五章 狂恋少女常守
189/402

幕間かつ本編、略して幕編 ~定期報告4~

お知らせです



諸事情により次回からの投稿を18時間早めて0:00に投稿することになりました。




まあなので今回は遅れています。

「...これより第■■■回定期報告会を始める」




「はい。それではまず現在の勢力図から。資料1をご覧ください」




「おおー。なかなか酷い有様っすね」




「何を言ってるの?あなたが一番この世界を観測し続けているのよ?」




「いやまあそうっすけど、こうやって数値で見るのと実際の目で見るのとでは訳が違うっすよ」




「でもそれは普通逆。絵でずっと見ていたやつが肉眼で見た時に言うセリフ」




「...だが、時に数値こそが現実を教える時もあるだろう」




「はい...図にもある通り、現在魔獣と人間のこの星の支配状況の比率は8:2。そのうち人間は<魔王>と<勇者>に分かれており、その比率はおよそ9:1となっています」




「<生存不可地域>はどれくらいだ?」




「現在は陸地のおよそ1割を占めるほどまでに大きくなりました。また、拡大率も上昇傾向にあります」




「考えられる理由はあるっすか?」




「まだ推測の域を出ていませんが...」




「教えてくれ」




「...おそらく、人間側の総合的な強さが上昇するたびに魔獣が強くなり、それにより魔獣の支配領域が拡大。<生存不可地域>の魔獣が人間の支配区域を落とすことで広がっているものかと」




「080-04。人間の増強はどうなっている?」




「概ね順調。ただ...」




「ただ?」




「それよりも魔獣の能力向上の方が遥かに大きいです。多分身体能力だけなら俺たちを遥かに上回ってますよ、もう」




「それには俺も同意見っす。数年前から自衛のために魔獣を倒す訓練を人間の元で行ってるっすけど、あの、基本的に訓練で死者を出すことが前提みたいになってるっすからね。しかも死んだやつに、こんな生ぬるい死に方でよかったな!とか言ってましたっすから」




「おいちょっと待て。この世界の倫理観はどうなっている?地球の倫理観を参考にしたはずではなかったか?」




「まあ我々が関わっている以上まともなものにはならないでしょう」




「それもそうか...次に行こう。例外者の状況はどうだ」




「まあ日に日に勢力がやばいことになって.........」




「...030-19?」




「......わーお、やばいっすねえ」




「どうした?」




「えー、事件っす」




「もったいぶらずに早く」

「旧神が人間に負けを認めました」




「「「!?!?」」」




「いや、そうなるっすよねえ普通は...ただまあ例外者と共に世界を見てる俺からすれば、いやそれでもやばいっすね」




「ま、負けたのはどの」




「聞いて驚きっす...かのバーストっすよ」




「なんだと!?あの酒を飲ませたくない旧神ランキング1位のあの神が!?」




「倒したのは、どの神話生物だ!?」




「それが、例外者じゃないんすよ」




「は!?」




「例外者、どうもバーストにすぐ狙われてそのままリタイアしたっすね」




「じゃ、じゃあ誰が」




「...<勇者>だな?030-19」




「あたりっす。あ、一応聞くっすけど、<勇者>の伸び率ってどうなってるっすか?」




「調べてみよう............これは、まずいな」




「何がどうまずいの?」




「俺が管轄している人間種の強化。これはバレないように数値で少しずついじっている」




「そうすると言われたしそれを認証したことも覚えている。それで?」




「簡潔に言おう。改竄された」




「形跡は?」




「くっきり。だが追いかけることができない」




「なんでっすか?」




 "それは私が言うべきだね。多分魔法で改竄されてるよ"




「おいちょっと待て。なぜ魔法がそこまで強くなっている?従来の魔法ではそんなことできるはずが」




 "そうだよ。私が生み出した全■■■■種の魔法の全てで、この世界のプログラムに干渉することはできない"




「じゃあ人間が作ったってことっすか?」




 "否。人間は魔法を作れないよ。たとえ自分で作ったと思ってても、それは私が数億年前に作った魔法と同じもの"




「ではこの現象はどういうことだ。明らかに偶然ではなく故意のものだぞ。具体的には500%増しになってる」




 "まあ、個人的にはこうかなって思うものはあるけど...断定はできない"




「何?」




 "というか、させてくれない。いや、したら殺される"




「...読めてきたぞ。これはあれだな、クライアントに相談した方がいい案件だな」




「おおう...今まで全く出てこなかったクライアントがついに登場するっすか?」




「そういえば030-19はクライアントの顔を知っているのでしたね。社長と同じく」




「初期メンの1人っすからね」




「...しかし、それはクライアントに話してどうにかなるものなのか?我々はクライアントがどういう存在なのかは知らないが...」




「一つ言うのであれば、おそらくだがまず間違いなく解決する。いや、それ以上かもしれない」




「ああー、確かにそうっすね。こっちがお金もらえるかもっすよ」




 "...なるほど。どうやら私たちはもう逃げられないほど奥深くにまでのめり込んでしまっているみたいだ"




「気づいたか、040-71。言っておくが」




 "公言すれば触首が飛ぶ、だろ?わかっているさ。他言無用、なんならいますぐ命を断ちたいところだ"




「...あ、そーゆーことっすか。ああ〜」




「どうした、030-19」




「072-19、俺たちが残してる過去のプログラムデータを見てほしいっす」




 "うわ、話に入りたくないと思ってたのに...あ゛?"




「072-19?」




 "080-04。その改竄データ、こっちに回して"




「......送った。メールを確認しろ」




 "あいあい...ああー、これは確かにああ〜ってなるね"




「何があったんですか?」




 "過去のプログラムデータにこの改竄データに似たような部分がごく少数あった"




「...」




 "つまり、昔からバレないようにこっそり改竄していた奴がいたわけだね。うーん、面白くなってきた!"




「マジかよ...」




「ただ、おかげで犯人の特定はできるっすね」




「え?」




「はっはっは。こちとら俺と社長だけで構成された部署で何年も働かされてたんすよ?犯人の特定くらい余裕っす」




「社長とか?」




「いや違うでしょ。こんな不利益しかないことをずっと続けている彼にそんな理由はないはず」




 "いやなんならそんな余裕ないって...確か030-19が来るまでは社長だけだったんだろ?この量のプログラムをたった一人で扱うのなら、まず余暇はないね。休日返上、年中無休だったと思うよ"




「ならそもそもどっちかが陰謀を持って...」




 "それもないな。何せ、クライアントがやばいから"




「俺はずっと後ろからナイフを突き立てられている感覚を持って働いている。そう思っておいてほしい」




「ちな、俺もっす」




 "私もだな"




「...では、いったい誰が?」




 "かなり昔から、それこそ初期の頃から改竄されてたんだけど?"






「...全く、あの胡散臭いおっさんはいったい何を考えているのだ」

あともう一つお知らせです。



たるんだ心に気合いを入れ直すため、2月に入るまで毎日投稿しようと思います。



よろしくお願いします。

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