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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第三章 勇魔大会狂殺
131/402

幕を下ろした後、という意味の幕間

短めですが、同時にもう一話あります。

 ...バタン!!




「報告します!先ほど<勇者>がガウス王宮魔法使い殿の死体を発見されたとのことです!」




「...なんだって?3年前に行方不明になったのではないのか?」




「私もそのように聞き及んでおりますが、しかし<勇者>側からの報告によると、これは事実のことです!」




「国王にはもう伝わっているか?」




「伝わっております!王宮側から入ってきた情報ですので!」




「...わかった。それで、<勇者>は死体を回収したのか?」




「いえ、どうやら回収できなかった模様です!なんでも、触れたら即座に灰になったと」




「ただの死体が、か」




「そしてもう一つ。我々にとってはこちらの方が重要なのですが...どうやら、その死体には首がなく、心臓のある部分に穴があったとのことです」




「なんだと!それについて詳しく教えてくれ!」




「で、でもこれ以上の情報はこちらにも渡っておらず...」




「......そうか、報告ご苦労。少し一人でやりたいことがある、外に出たのち人払いを頼む」




「わ、分かりました」




 ...カチャ




 .........ピッ




「こちらからの連絡は初めてだな、マリアよ」




 "まあ、そうだね。久しぶり、父さん"




「要件はわかっているな」




 "まあどうせガウスとかいう殺人鬼についてでしょ。<勇者>も発見したらしいね"




「待て、なぜガウス殿が殺人鬼になる?死体の様子を見る限りはれっきとした被害者だろう。」




 "ノンノンノン、あいつこそが殺人鬼だよ。本当は捕まえる予定だったんだけど、強過ぎて捕獲できなさそうだから僕が殺したんだ"




「な...こ、殺した!?<時属性>を操る我が国最強の魔法使いを!?」




 "ええ...あんな奴が最強なの?むしろ殺して正解だったやつじゃん"




「(絶句)」




 "あ、そうだ一つ言わなきゃいけないことがあった。母さん、生きてたよ"




「!?、なんだっt」




 "でも、殺された。あの殺人鬼に、僕を庇ってね"




「ぇ......」




 "その報復も兼ねて、奴は殺した。最も、僕自身ではなくしn...<召喚獣>が殺したけどね"




「......そう、か...」




 "報告は以上、報酬はお姉様に渡して。僕はまだまだ帰って来れなさそうだからさ"




「...なぜ...お前はそう...冷静でいられる...?」




 "冷静?僕が?ありえないよ。さっき宿泊している宿のトイレで小一時間泣いていたんだから"




「...」




 "...そろそろ、通話も終わるよ。僕も校長から宿題が出ているからね"




「...マリア」




 "何?父さん"




「戦争について、知っているか?」




 "急だね...うん、知ってる"




「そう、か...わかった。すまないな、時間をとらせて」




 "大丈夫大丈夫。僕も父さんと話せてよかったよ"




「...死ぬなよ」




 ピッ




「......いかに彼女が強く、その<召喚獣>が強くとも、か」




「誰の言葉です?それ」




「俺の即興の言葉だ、とは言えん。厳密には、父が残したとある<勇者>に対する言葉だ」




「ほうほう」




「曰く、その<勇者>は強かった。あらゆる敵を倒せたらしい」




「魔獣とかですねえ」




「そうだ。その強さは圧倒的、他の<魔王>も全て彼1人が倒したとのこと」




「そんなに強かったのですね。となると...現在はどこに?」




「...強過ぎた彼は<魔王>を全て倒した後、人類に見限られ、殺された」




「殺された」




「弱点はなかったが、他の<勇者>の助力も相まって殺せた、らしい」




「仲間には手を出せない系主人公という奴ですか」




「その最期の時に奴が言った言葉。それが、いかに俺が強く、その仲間たちが強くとも。結局その他大勢が最も強く、それは俺ほど強くても勝てない。という言葉だ」




スパイス(悲しみ)がいい感じにマッチしてますね。私、その言葉大好きです」




「だろうな」




「それで?なぜあなたはその言葉に当て字をしたのですか?」




「...マリアは強い。そして<時属性>は時を操るという関係上、相手にしたら基本勝てない魔法。そんなものに勝ってしまった彼女は、いつか父の時代にいた<勇者>と同じ運命を辿るのではないか、とな」




「予言しましょう。彼女は辿りません」




「...ほう」






「なぜならば...彼女はすでに決まったゴールへと向かっているから。それから外れるようなことは、例え彼女が死ぬことになったとしてもありえないでしょう」

そろそろ不穏になってきましたね...

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