こまめなチェック
こまめな水分補給を求められる時期も過ぎてきましたね...
...まだまだ暑いけど
さて、新しい仲間が加わったし、アレも見せてもらわないとね。
「メェーちゃん。ティンに<メヌー・リング>の使い方を教えてあげて?」
「わかった...むにゃ...」
だいぶ眠そうだけど、まあ多分大丈夫だろう。僕の頭からティンの頭に乗り移って色々話し始めたし。
「えっとねえ...腕をふんってして、こう、ゴッてやったら、ふわって出てくるよ...」
...大丈夫かなあ。今メェーちゃんすっごいボケボケになっちゃってるんだけども。
「無理そうなら私が力を貸せば良いだけです。ただ、その前に私の<メヌー・リング>のチェックがありますよね?」
「<メヌー・リング>のチェックというか、ステータスのチェックですけどね」
まあクタニド様の言う通り、メェーちゃんが手こずったのなら僕達が教えればいいだけだ。
今はクタニド様のステータスの方が見たいしね...ぐへへ。
「キモい顔になってますよ」
「あ、ステータスの開示方法は分かりますか?」
「急に真面目な顔に戻るのですね...分かりますよ。こうでしょう?」
そう言って、クタニド様は<メヌー・リング>からいつもの半透明の板を出現させた。
うむ、さすがバースト。しっかりクタニド様もできるようになっている。
「それでは僭越ながら、拝見させていただきます」
「あまり見せる機会もないでしょうから、しっかり脳裏に焼き付けなさい」
「もちろんでございます、クタニド様」
さてさて、一体鬼が出るか蛇が出るか...
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[名前] クタニド
[性別] 女性(肉体) [年齢] ■■■■■■■■
[借体] クタ(人間)
[到達点] Lv30/■■■■■
HP ■■■■■■■■/■■■■■■■■ MP ■■■■■/■■■■■
ーステータスーーーーーー
筋力 ■■■■■■■■
体力 ■■■■■■■■
敏捷 ■■■■■■■■
知性 ■■■■■■■■
精神 ■■■■■■■■
魔力 ■■■■■■■■
ースキルーーーーー
来たもの Lv100(MAX)
構成術 Lv100(MAX)
万眼 Lv100(MAX)
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...全部、文字化けしているのですが。
見なくてもわかるよ、これ。どうせスキル説明も文字化けしてるでしょ。
「...あら?」
「うーん、でもなんでクタニド様だけ文字化けしているんだ?メェーちゃんの時は文字化けはしてないのに...あ」
そうか、[来たもの]か。メェーちゃんは[呼び出されたもの]で、それ以外となると本当に違いはないに等しい。スキル構成とかは同じことの方が珍しいし。
...もしかしてだけど、神様レベルともなると自分達の力でここに来れることを示唆する[来たもの]、まさかあまりにもその対象が強すぎると表記バグが起こったりするスキルなのか?
「おかしいですね...私がバーストに教えてもらった時は普通に読めたのですが」
「え?じゃあ[来たもの]と[呼び出されたもの]の違いじゃないのか...」
じゃあどうするかなあ。読ませてくれないってことはなんらかの意味があるのかもしれないし、ここは一旦保留にするか。むしろそれ以外ないわ。
「だが!僕は諦めませんよ。たとえ発狂することになったとしても、クタニド様のステータスを確認するのだ!」
「私としても周りは確認したのに自分だけわからないのは癪ですからね、個人的に調べてみるとしましょう」
「おお、やはりクタニド様は優しい...」
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「はてさて、こちらはどんなステータスになっているのですかねえ...えへへへ」
所変わって隠れ家。なかなか教えるのに時間がかかったようで、帰ってきた頃にようやく見れるようになった。
「て、ティンダロスの猟犬まで...」
「それではご開帳〜」
不器用に半透明の板を出すティン。細かいことは苦手なのかもしれないね。
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[名前] ティン
[性別] 不明 [年齢] ーーー・ ・・ーー
[借体] 人狼
[到達点] Lvーーー・ ・・・ー/ーーー・ ・・・ー
HP ーーーー ーーーー ・ー・ー ・・・・ ・・ーー ・ーーー/ーーーー ーーーー ・ー・ー ・・・・ ・・ーー ・ーーー
MP ーーーー ーーーー/ーーーー ーーーー
ーステータスーーーーーー
筋力 ーーーー ーーー・ ・ーーー ・ーー・ ー・ーー ー・・ー
体力 ーーーー ーーー・ ・ーーー ー・・ー ・・ーー ー・・・
敏捷 ーーーー ーーー・ ーー・・ ーーーー ・ー・・ ーーーー
知性 ーーーー ーーーー ・・ーー ・ーーー
精神 ーーーー ・・・ー ・ーーー ーーーー
魔力 ーーーー ーーーー
ースキルーーーーー
呼ばれたもの Lvー・・ー ー・ーー(MAX)
別次元生命体 Lv■■■
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「訳がわからないよ」
「って、2進数で埋め尽くされてるっすね...」
あ、これ2進数なのか。
モールス信号だと思ってた。
「それで。翻訳されているものがこちらだ」
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[名前] ティン
[性別] 不明 [年齢] 28
[借体] 人狼
[到達点] Lv30/30
HP 45000/45000
MP 0/0
ーステータスーーーーーー
筋力 100678
体力 100039
敏捷 78000
知性 200
精神 3712
魔力 0
ースキルーーーーー
呼ばれたもの Lv100(MAX)
別次元生命体 Lv■■■
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「用意周到だねえ」
まるで料理番組みたいだ。時間のかかる調理をすっ飛ばして用意されたものを使うやつ。
「若干意識したからな」
「したんかい」
...さてさて。こちらはまあ元々2進数で書かれていたとはいえ文字化けはしていないな。翻訳されたあとのものではあるんだけど。
で、さすがに脳筋ステータスだね。メェーちゃんみたいな神様を超えてはいないものの、僕なんかとは比べ物にならないほどムッキムキ。
体のあちこちに装備している武具の数々は、当たればそのままKO。文字通りの一撃必殺となりうるだろう。
「でも<魔力>0なのは以外だな。MPも0だったし」
「それに関しては[別次元生命体]を閲覧することによってわかるだろう」
「おお〜。それじゃあ拝見しましょうかね」
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別次元生命体 青
本来は見ることの叶わない、だが見ることができれば何度もみることになるであろうスキル。
文字通り、このスキルを所有している生命体は別次元からやってきた存在である。
またこの世界で生きれるようにするために、スキル所持者のもの及び所持者の触れたものが別次元の概念に染まることになる。
扱いには十分注意するように。特に地面なんかに触れてしまったら...
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なるほど。つまり切断された頭部が立方体になっていたのはこのスキルの仕業というわけだ。
ただ、その頭に触れた時と同じようなものだと考えると、別次元の概念に染まったものは、この世界の概念を持つ僕や他の人が触れたら元に戻るみたいだね。
そんで、一応ここには書かれていないけど彼らの能力...あー、あれも別次元の概念なのかもしれない。そう考えると...
...つまり、別次元の存在はいつでも角から角へ時間を超えて移動できるわけだ。とんでもない連中だな。
「それくらいやってきますから。彼らの王も、いつかここn」
「無論、呼び出しますよ。なんとかしてでもね」
そろそろこの章もエンディングです。