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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第一章 未狂理解不能
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成長の奇跡④ ~理解~

 そして、大体十分くらい経過しただろうか。


「■■■■■■■■■■■■■■■■■」


 という声が聞こえると、前方にあるドアが開かれる。そして、人の流れが動き始めた。


「■■■■■■■■■■」


 母さんも、そう言って動き出した。多分、あのドアの方に向かっているのだと思う。


 少し待つと、僕たちも入れるようになった。そのまま入っていく。


 中はどうやら小部屋になっているらしく、そこにはテーブル1つと椅子が対になる形で2つあった。


 母さんはそのままテーブルを使って僕を下ろすと、椅子に座って膝の上に乗せた。


 すると、


「■■■■■■■■■■」


 と、さっきの透き通った声。どうやら後ろのドアから入ってきたらしいその声の持ち主は、僕たちのテーブルを挟んだ反対側の椅子に座った。


「■■■■■■■」


 と、母さん。


「■■■■■■■■■■」


 と、シスターらしき人はそう言いながら、腕時計(仮)を出した。どうやら母さんだけの特別な能力とかではないらしい。


 そのまま操作するシスター。すると、あの時と同じ青白い光。


 思わず目を瞑る。そして目を開けてみると......




 そこには、赤くて透明な水晶か何かが()()()()()。どうやって浮いてるんだよ、コレ。


 すると、母さんが


「■■■■■■」


 と僕に対して言いながらその水晶体を触る。「こうすればいいんだよ」的なニュアンスだろうか。


 それにならって僕も触ってみる。




 瞬間、世界が深淵に包まれた。意識がなくなった時とは訳が違う、深淵そのもの。


 それは板を吐き出した。大きさは大体スマホと同じくらいだ。


 どうやら何か書いてあるらしいが...読めるだろうか


 ーーーーーーーーーーーー

[名前] マリア

[性別] 女性 [年齢] 3

[職業] 召喚師(サモナー)(クトゥルフ神話)


 HP 10/10 MP 20/20


 ーステータスーーーーーー


 筋力 5

 体力 5

 敏捷 7

 知性 10

 精神 50

 魔力 7


 ースキルーーーーー


 言語理解 Lv5

 召喚 (クトゥルフ神話) LV1 (1)

 魔法の才 Lv3


(<魔王>の因子 Lv100 (MAX))


 ーーーーーーーーーーーー


 読めたわ、というかツッコミしかねえ。いや、でもこんなにも見つめられている環境だと思考することもできないか。


 ひとまずここから出られないだろうか...と思っていたらいつの間にかさっきの小部屋にいるらしい。水晶をまだ触っているので、気絶してたわけではなさそう。


「それで、<鑑定石>の結果はどうなのでしょうか」

「へあっ!?」

「?マリア、どうかしたの?」


 やばい、アンナ母さんの声がわかる。今までの変な声じゃない、しかも自分の声も。


 多分[言語理解]とかいうスキルかな。今まで分からなかったから多分そう。


「そうですね......とりあえず鑑定結果を見せましょうか」


 と言ったのはあのシスター。なるほど、あれが<鑑定石>か。もっとまじまじと見て観察したいけど...迷惑だろうし、やめておこう。


 シスターはそのまま僕たちに<鑑定石>を見せてくれる。どれどれ.........


 ーーーーーーーーーーーー

[名前] マリア

[性別] 女性 [年齢] 3


 ーステータスーーーーーー


 筋力 ×

 体力 ×

 敏捷 青

 知性 橙

 精神 白金

 魔力 紫


 ーーーーーーーーーーーー


 なんという情報の少なさ!いや、情報量自体は多いけれども。


「なるほど...魔法使い系のステータスなんですね」

「そうですね...しかし、精神がすでに白金とはどういうことなのでしょう」


 なんか母さんとシスターが色々話している。おそらく、深淵で見たあのステータスを文字に書き起こしたのが、このステータスなのだろう。

 確か精神の値は、周りが5とか10なのに50とかいう高いと思う数値になっていた。


 白金というのはものすごく高いのかもしれない。


「しかし、そのほかのステータスは低いですね......病弱だったりしますか?」

「いえ、そんなことはないと思うのですが...」


 ということは5とか10が低めということになるわけだ。まあ筋力と体力が×だからをわかっていたことではあるけれども。


「やはり、この子は魔法使い路線ということになるのでしょうか」

「そうですね......あ、そうだ」


 そう言って、シスターは腕時計(仮)を操作する。そしてまた青白い光。


 しかし、青白い光に慣れたのか目を瞑ることはなかった。そして、青白い光が収まったときには...




 何らかの、一冊の本。表紙には......「5歳までの!魔法教本」と()()()()()()()()()()()、そう書かれている


 おそらくだが、言語理解によるものだろう。あくまでも理解だから喋れるのかは微妙だが。


「この本をお渡ししておきますね」

「なるほど...わかりました。ありがとうございます」


 軽くパラパラと本のページをめくりながら母さんはそう言った。


 というか結構な分厚さがあるな、この本。


「それでは私はこれで」


 そういうとシスターは立ち上がった。どうやら帰るようだ。


「シスター、今日はありがとうございました。ほら、マリアも」


 母さんはお礼の言葉をシスターに言うと僕にも言うよう促す。まあ感謝は大事だしね。


()()()()()()()()()()()!」


 ...予想通り、全く喋れなかった。声帯も発達してないし、当たり前だけども......これはこれで恥ずかしいな。


 シスターはニッコリと笑顔でお辞儀をすると、扉を開けて帰っていった。


「さあ、私たちも帰りましょう。まだまだやることはたくさんあるんだから!」


 そうして僕を背負った母さんは扉を出た。


 するとそこは教会の外だった。




 ......待って、あれ魔法の扉か何かだったの!?

ようやくステータス開示ですね


ステータスがわかりやすければいいのですが……

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