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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第三章 勇魔大会狂殺
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処理① 神様の言う通り

かなり短め。次回までお待ちください。



なにぶん最近体調不良が常でして...完全に壊さないように気を使いながら生活しているんですけどね。

「というわけで。この私が来たからには大抵の事はなんとかなるでしょう」

「おお!それは頼もしいですね!」



 旧神最上位級の神様であるクタニド様。



 同様に外なる神の中でも最上位級の神様であるメェーちゃんも結構何とかしてくれたことも多いしね。



 この...2人っていうのは違うな。御二方だな。



 この御二方がいるのであればあの殺人鬼だって...



「あ、そうだ。ミ=ゴ、メアリーさんの死体は回収した?」

「ああ。回収されている。ニャルラトホテプ様がマリア・ヒルドとアナをここに連れてきた時に。アナが自力で連れてきた」

「...大事な、友達だしね」



 そうだったのか。もしかするとまだ事件現場に残っているのではと思っていたんだけど...



 それなら、手間が省けたな。



「アナさん。メアリーさんを見たいのですが、今は大丈夫ですか?」



 最も、彼女がyesと言わなければ省けていないが。



 まあ僕よりも圧倒的に一緒にいた時間が長いのがアナさんだからね、僕よりも深く悲しんでいるのだろう。



「うん...<勇者>達にも?」

「ええ。見た後に説明したいこととか聞きたいことがあるので」



 それはもうたっくさん。心を読まれることで怒る不祥事に備えて、念の為そのことについては考えないけど、少なくともそれらだけで数時間は使える。



「わかった...ちょっと待ってて」



 と言い退出するアナさん。



 数分後、麻袋に包まれたそれを持ってきた。



「し、死体は<インベントリ>に入らないからこういう袋に入れなければならない、というのは知っていましたけど、こうして見ると、なんか、こう...」

「思うところはあるでしょうが、死体は物です。焼却するにせよ埋めるにせよ、ある程度持ち運びやすいように袋に入れているのでしょうが、確かに安っぽい袋ですね」

「あ、いや、そういうことじゃなくて...」

「...まあ、あいつからあの場で買ったものだし、安物なのは仕方ない」

「アナさん!?」



 なんか、メガネの子がクタニド様と話している。



 でもまあ僕には関係ないか。急ぐためにもささっと死体袋の中を確認。



 ...うん、前に見たおそらく同じ殺人が行ったと思われる死体群と同じ感じで、胸に穴が空いて且つ首から上がない状態になってる。



 確か、魂も同時に消滅している状態になってるってマナお姉様は言ってたっけ。



 そのほかに傷は...特にないか。



 そしたら袋を閉めて、と。



「ミ=ゴ、DNA検査みたいなことはしたの?」

「いや。していない。血族かどうか確かめるくらいならできるが。するか?」

「ぜひお願いしたい」



 僕がそう言い切る前に、ミ=ゴは<インベントリ>から注射を取り出して僕の血を少量抜き取った。



 次に死体袋の中で色々やって...皮膚の一部でもゲットしたのだろうか。



 それらを今度は液体の入ってる試験管に入れて、蓋を閉めて振る。



「ふむ。安物だと思っていたが案外しっかりしてるな。あそこの試験管は今後も使うことにしよう」



 メアリーさんも使ってたけど、試験管はこの世界では普通にあるらしい。



 ファンタジー系世界ではポーションが入っている瓶は丸底フラスコが一番多いと思うのだけど、この世界ではなぜか試験管。



 いやまあ、別にいいんだけどね。確かに細くて持ち運びに便利だからさ。






 で、ミ=ゴが混ぜること数秒。



 試験管の中のものは、なんと真っ黒になった。僕の血液を混ぜる前は透明だったように見えたけど、こんなにも色が変わるものなのか。



「強いな。おそらく一世代。つまりは親子の関係だろうという反応は出たぞ」



 ...うん。まあ気付いてたけどさ。



 そっか〜。やっぱり本当に母さんだったかあ。



「いやあ、マジかあ」

「マジって、何がだ?」

「メアリーさん、まあ僕を庇ってくれた人が本当に僕の母親だったってことさ」

「それは......」



 俯く<勇者>。いかに<魔王>とはいえ同情くらいはしてくれるということらしい。



「母親...偶然ですか?」

「まあ必然の方が近いんですかね。殺人鬼からしてみれば、一度殺した相手がなぜか復活していて自分の情報を喋る可能性があるのですから、そもそもいつか殺しに来てもおかしくはなかったんでしょうね...」



 そういうと、アナさんが間に入ってくる。



「少し訂正。復活はしていない、生者から死体が生み出されただけ。あいつはそれにまんまと引っかかっただけだよ」

「う、生み出されただけ?それって、どういう...」



 すると、アナさんは懐から1本の中に液体ありの試験管を取り出した。



 中に入っている液体は、かなり粘性かつラメ状のものだ。



「この液体が黒く染まれば血族。そしてその黒色の強さによってどれくらい世代が離れているかがわかる」



 なるほどね、めちゃめちゃ黒かったから親子と。



 さすが、ミ=ゴの技術は凄まじいなあ。

クタニドというのは、小説内でも言っている通り旧神の中でも最上位に位置する神話生物です。



あの有名なクトゥルフの従兄弟らしいですけど...なんで女性なんですかね。



なぜか女性というイメージが自分にはあったので、女性です。はい。

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