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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第三章 勇魔大会狂殺
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わんわんおハンドレッド

でも犬は出てきません。もちろん猟犬もね。

 <クエスト>。メアリーさんや<勇者>達が受けたようなものを僕も受けろと。



「え、でも僕受けるために必要なこととか全く知りませんよ?」

 "そこに関しては問題ない。メアリーらが貴様に教えるからな"



 そんなことを言われるとは思わなかったのか、苦笑いのメアリーさんと顔が引き攣っているアナさん。



 まあ、普通そうなるよね。何なら怒っても問題ないくらいだよ。



「で、でもメアリーさんとアナさんにも予定とかがあるだろうし」

「「(頷き)」」

 "ところでお前がいる場所はどこだ?"

「へ?え、えっと確か...メッキョだっけ?」

 "メッキョか...ならばなおさらそこでやることなんてないだろう。少し前に魔獣が襲ったという話から考えるに、ほとんどの店は再建途中で早くても街の復旧に4日はかかると予測できるが、大体合っているだろう?"



 まあ、確かに。



 <勇者>が使っていた宿も破壊されていたし、他の建物も倒壊していた。



 前世ではあれくらいなら2日程度で復旧するだろうけど、例え魔法があるとはいえこの世界ではそんな速度でできるわけじゃない。



 校長先生の言う通り、早くて4日遅くて1週間と言ったところだろう。



「はあ...相変わらず人の事情とか考えないのね、あんた」

 "だが<マリア・ヒルドを探して帰させる>という<クエスト>を受けたのはお前達だ"

「...報酬3割乗せ。私たちは教師じゃないから、教えるのにも苦労する」

 "元教師が何を言うか........だがいいだろう。後払いの金額を3割増やしてやる"

「交渉成立。行くよマリア・ヒルド」

「おわあ!?ちょ、ちょっと待っt」

「さ〜て、まずは<ギルド/パーティ会館>にレッツゴー!」



 と言いつつ銀色の鍵を取り出しドアを開けるメアリーさん。



 あんたも持っていたのか!?って言うのはともかくとして!



 メェーちゃん!とりあえずミ=ゴの手術が終わったら伝えt



 ============================================



 そうしてドナドナされていった僕。いつの間にか大通りをメアリーさんと共に歩いていた。



 ...本当はマナお姉様とエリカ先輩に<通話>をしたいのだけど、そんな隙なんて一切ない。



 なんせ右腕と左腕を掴まれて連行されるという、まるで犯罪者みたいな扱いで歩いてるからね。



 ただ、ぶっちゃけそうなるのも無理はない。というかその歩き方さっきはじまったし。



 なんたって...



「あれが噂の...」

「知ってる?あの小さな女の子がシウズ王国の<国立学園>で<ダンジョンボス>の単独撃破に成功した人だって!」

「可愛いし強い。何とかあれを...」

「うちのギルドに引き込めれば戦力アップだけど、あの二人がついているんじゃ無理そうだなあ」



 はい。噂になってます、自分のこと。



 いうて森海王を倒しただけなのだが、入学式での反応と同じくこの世界ではやばいことらしい。



 まあ多分<ダンジョン>に挑む場合、ほとんどの人間が<パーティ>でも組んで挑むからなのだろう。<ダンジョンボス>の単独撃破というのはなんかちょっと違うけど、それがそうそう起こり得ないことは容易に想像がつく。



 そして、それを起こしたものがそこにいる。強いしなんだかんだ容姿もいいし、年齢は6歳で成長途中。これから何が起こるかわからないから、()が成長に関われば...



 とまあ、概ねそんなとこだろう。およそ9割の人間が考えていることは。



 だが、そもそもその女の子を連れている人間。すなわちメアリーさんとアンさんがいるからなのか、口に出すだけで行動をしようとは思わない。



 だから、本来はここまでしなくてもいい。本来は。



 ...さっき、僕は思考した。9割と。



 おそらく、残りの1割がメアリーさんとアナさんを行動させたのだろう。



「...マスター」

「ショゴスか。何だい?」

「尾行されテいます。人数ニして7名」



 まだ接合しきっていない僕の左腕、その隙間から服の内側を通り地面から索敵していたであろうショゴス。



 ...7か。路地裏で倒す、と言うのはちょっと僕の持ちうる戦力じゃ足りないな。



 それにメアリーさん達はあくまでも戦おうとはしていないし...ん?






 大通り。ここは大通りだ。



 当たり前だが、大通りに立ち並ぶ店のほとんどは再建途中。壊れていなかったとしても店の営業は不可能だ。



 だから、異常なまでに店に並んでいる人達と明らかに傷ひとつないその店、もっと言うとその店名に目がいってしまう。



 ...普通に入って、普通に出てくる。まあただただ見てるだけだとそう見える。実際窓から見える中にはお客さんがたくさんいるし、さっき入ったお客さんだって見えるのだ。



 問題はない。誰だってそう判断するだろう。だが。



「メアリーさん、アナさん。ちょっと行きたいところがあるのだけれど」

「ん?どうしたの?」

「あそこがね...気になるの」



 といって指を差す。もちろんメアリーさんとアナさんは目がそっちに行く。



 普通の店、だが周りの店と違い傷ひとつなく営業中。



 明らかにおk



「...<ナイル&ホテップ商店>。この街にも合ったんだ。そしていつも通りなぜか傷ひとつない」



 いつも通りなのかい!というかこの街にもって、他の街にもあるんだ!?



「気になるなあ。入ってみてもいい?」

「んー、でも行列に並ぶことになるし...ってマリアちゃん!?」



 だが今のタイミングだとそれがとてもちょうどいい。



 二人を引っ張って向かう。ちなみに足をショゴスで補強しているので少し力をかけた程度じゃ止まらない。



「うわっ、怪力だ」



 アナさんも驚いているようだが本番はこれからだ。



「ショゴス、今のうちに店内に入って店主に言っといて。言いたいことは...」

「御意」



 言って欲しいことを言う前にドアの向こうにいくショゴス。多分何がしたいか理解しているのだろう、マジ有能。



「メアリーさん、僕の左腕を離して右腕を掴んでもらっても?」

「え?急に何を」

「いいから早く。尾行している人たちに捕まることだけは避けたいんだ」

「っ!わ、わかったわ」



 まさか理解しているとは思わなかったのか、少し驚いた後右腕に掴み直すメアリーさん。



 あとは...



「店主から伝言でス。オーケーとのこトです」

「おっけ」



 それを聞いてドアノブに触る。



 その時点で、僕の意識は消失した。



 ============================================



 起きる。周りを確認。



 やはりというか何というか、みたことのある場所だ。



 若干古くなってボロボロの室内、なのに色々ありすぎる商品棚、天井に空いた穴から見える星空、レジの奥のドア。



 ...そういえばこの世界ってレジが普通に普及しているの何で何だろ。技術の進歩とはやはり謎が深い。



「ん...[耐性]あるのに気絶しちゃった...アナ、そっちは?」

「私も同じ...何でだろう」



 いやほんとに何ででしょうね。神話生物が未知の部屋に連行する時って大抵意識を失っている時か意識を失わせて行かせるもんね。



 やっぱりわかりやすい恐怖があるからなのだろうか。そこらへん暇な時に聞いておくか。



「マリアちゃんは...?」

「起きてますよ。ああ、ここは絶対に安全なので急がなくて大丈夫ですよ」

「「!?」」



 飛び起きるお姉さん方。いやだから危険じゃないって言ったじゃん。



 でもまあ、普通こうだよね。いつの間にか知らない場所に来ていたらさ。



 やっぱ0/1って少ないんじゃないかな。初めてだったら1/1d3位あってもいい気がする。



「ど、どこここ!?」

「..........」



 ほうほう、メアリーさんは慌てる時結構普通に慌てるけど、アナさんは慌てるとさらに無口になるのか。どちらも目がぐるぐるとしていて、まさに僕が初めて神話生物に関わった時と同じ感じだ。



 うんうん。やっぱり神話生物はこうでなくちゃ。



「あなたもそう思いますよね?店主さん」

「もちろん。きっとワ◯トだってそう思っていますよ」

「絶対思ってねえよ」

「「!?!?」」



 狂乱していたところにさらにくる来訪者。しかしその来訪者とマリア・ヒルドが仲良く喋っている。



 それはそれはとても滑稽な姿でメアリーさん達は驚いている。まあそりゃそうだろう



 一体何があったのか...彼女達には知る由もないのだから。



「何があったのかって、何かしら?」

「いや、何もないけど」

「あら釣れない子」



 まあ少なくとも僕があったことのないナイルラトホテップなのはわかったよ。



 店主の方へ振り向く。そこには一人の女性。



 細い体、というか細すぎて骨張っていると表現できるレベル。でもだからと言って痩せているわけではく、よく見るとしっかりと筋肉質な体だ。まあ腕とか足とかが長くてキモいけど。



 顔は普通に美しい。目は赤と緑のオットアイズで耳にはイヤリング。豪華な髪留めに...



「アレキサンd「それ以上はいけない」



 メタい、わけじゃないけどだからって限度がある。



 確かにあんたはニャルラトホテップだけど、やっていいことと悪いことというものはあるのだ。



 いいか、わかったな。



「はぁーい」



 わかったのかわかっていないのか......まあそれはさておくとして、だ。



「「?????」」



 とりあえず、メアリーさんとアナさんを何とかしないとな。

えー、ついに100話です。



いやあ、マジで長い間描き続けていたんですねえ。



最初の投稿、9/1から大体300日は経過しているわけですからね、うん。



...でもなぜか喜びとかそういうのないんですよね。やっぱりまだまだ誤字とか多いし、自分自身まだまだと思っているからそう言うのがないんだと思います。1話が結構短いし、クトゥルフ神話生物もまだまだ出てきていませんからね。



まあとりあえず。



みなさま、ここまで読んでくださりありがとうございます!!



今後とも、「冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる」をよろしくお願いします!!





今後の目標は、誤字を減らすことだああああ

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