表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
失敗の成功  作者: 062


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/21

追憶(3)



職場体験2日目、私はまた、かおるちゃんのお絵描きを眺めていた。朝の会が終わって2時間が過ぎて、ちょうどトイレに行く子が増えてきた。昨日の失敗を繰り返さないために、私はかおるちゃんに声をかけた。

「かおるちゃん、トイレ大丈夫?」

「まだ、いい」

昨日と同じ絵を書きながら、かおるちゃんが答えた。そして、昨日と同じようにその手が止まる。でも昨日と違うのは制服のキュロットは汚れていないのだ。まさかと私は思った。確認のために行動を起こす。

「かおるちゃん、ごめん、1回立って」

かおるちゃんは素直に立ち上がる。

「ちょっとごめんね」

キュロットの隙間から股の方に手を伸ばす。手の感覚でやっぱりと思う。

「かおるちゃん、汚れてるから交換しよう」

「ーうん」

少し間があってかおるちゃんは答えた。


そういえば、保育園のトイレを覚えているだろうか?私はうっすらと覚えている程度だが、便器が大人用の1/2程度のサイズしかない。使うのは幼児なのだから当たり前なのかもしれない。個室になってはいるけどカギもかからないし、高さも天井の半分くらいまでしかないので、大人なら楽に中を覗くことができる。そんな個室の1番奥に洋服売り場の試着室のようなスペースがあった。昨日のかおるちゃんみたいにトイレに失敗した子のための場所だ。昨日に引き続き今日もかおるちゃんを連れてきた。お股を綺麗に拭いて、パンツタイプのオムツを履いてもらう。

「昨日はパンツじゃなかった?」

「うん、でもママが失敗する子は赤ちゃんだから、オムツしなさいって・・・」

少し恥ずかしそうに答えた。私はうつむいた。

(私の不注意のせいで?)

聞けずに飲み込んだ言葉。


なんとなく申し訳なくて、その後は黙って言われた事に集中した。翌日は体調不良を理由にして、職場体験を休んだ。かおるちゃんも同じ思いだったのか休みだったとカンナから聞いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ