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姫宮 穂希は異世界に住まう。  作者: ごーや。
1/7

1話 世の中、願っていれば大抵なんとかなる。

よろしくお願いします。


とある12月の寒い夜、1人寂しく歩く青年を、神様は静かに、面白そうに眺めるのであった。






ふぅ……。あ。どうも。姫宮穂希と申します。ちなみに、男です。

女の子と勘違いしたって??

ハハッ!それ友達にもよく言われます。

ま、友達いないんですけどね!?!

ダァーーーハッッハ!!!!

……………………。



ふぅ。やめましょ。辛くなりますわ。

とりあえず、自己紹介の続きしますね。

大学2年生。19歳。童☆帝。

こないだまで、バイトをしていたんですけど、給料の割に忙しかったので辛くてやめました。

ようするに、今は絶賛ニート中ってわけなんですねぇ〜。あ!お金は、パチンコしながら生計を立ててるので心配しないでください。(立てられてるとは言ってない。)


単位はわりかし取得している方だと思う。だが、ここで俺は苦言を呈したい!!それは、人類が長らく問題にし、今もなお愚かな人間は改めようとしない…!

そう!人種差別問題についてである!!!

友達の少ない(いない)俺は、授業に毎日行かなきゃついてけなくなってしまう……!だから、必死に先生の話を聞いて頑張っている。

対して、友達、女、酒、の三拍子が揃っている、通称ウェイ系の大学生は友達のツテで授業サボっても、なんならテスト対策すらしないで単位を取っている。

おかしくないか?

おかしいよなぁぁ???

人種差別だよなぁ!!

マジずるいってぇ。

俺もそういう生き方したかったよぉ。

いつからこうなったん??

わからん。

まぁ、いいや。いいよいいよ。そうなる運命だったんだわ。

そんなわけで、最近、学校もサボり始めている。


あ、童貞とかには触れんなよ?

いや、捨てれるっちゃ捨てれるんだけどね?

やっぱ、最初は好きな人としたいっていうかさ?そんな感じなんよね?

風俗とかそういうのはなんか違うかなーって思っちゃったりするわけよ!

決して、チキってるとかそういうんじゃあない!!断じて違う!!!!

なので、俺はこの童貞を誇りに思っている!

ちなみに俺の顔は中の上だと個人的に思っている。いや、もうちょい上かも。

ま、彼女ができるのも時間の問題だろう!



と、1人オモシロ自己紹介ゲームをしているうちに、お家に着いたようだ。


「ただいまっと……。」


俺の声が、誰もいない6畳の部屋に静かに響く。


さぁてと!今日は2万勝ったし、豪勢にコンビニ飯や!!!うれぴー!!!


コンビニ飯を食い漁り、ひとしきりスマホゲームをやり終えた俺はベッドの上に寝転んだ。

そして、いつものルーティーンを行う。

右手を天井に掲げ、集中力を高める。

そして、隣の部屋に聞こえないであろうボリュームで叫ぶ。


「異世界に行かせちょくりーーーーー!」



………シーーーーーーン。



うん。分かってる。20歳になってそんなことしてて恥ずかしくないの?とか、思ってるだろ?

分かってるってぇ!!そんなん無理なことくらいサァ!!

でも、憧れんじゃん!異世界!

スーパーぶっ壊れ能力もって、美少女とキャッキャウフフしたいやん!!!

最近、転生したら◯◯◯◯だった件とか◯◯ですが、何か?とか流行ってるじゃん!!

そんなん見てたら異世界行きたくなるわぁ!

カッコイイし、ドキドキするし、基本みんな美人だし!!!!

もしかすると、異世界の出会いで、どっかのキ◯ト君みたいな美人彼女ができたりするかもじゃん?

だからいいでしょ!!!

誰にも迷惑かけてないんだから、俺のストレス発散のために叫ばせてよ!!!

夢くらい見させてよ!!!!




ガタンッ!



…え?なんか机の方で音なったような…。

うわっ、これたまにあるやつやん!

物とか勝手に落ちて、すっごい怖くなるやつじゃん!!

マジ無理だから!幽霊とかいないの分かってるけど、そういうの苦手なの!!

心弱いの!!!!



ガタン、ガタンッ!!!



いや待って、明らかに机揺れとるんですけど。超怖いんですけど。



ガタガタガタガタガタガタッ!

ガタガタガタガタガタガタッ!



もうムリィ!!!!きょわい!!!!

死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬぅぅ!!!!


半ベソかきながら、一刻も早く家から飛び出そうとする俺。しかし、部屋のドアがなぜか開かない。ドアノブを壊す勢いで必死にドアを開けようとする。そんな俺をバカにするように、あの国民的アニメの音楽が流れ始めた。


テレレレレレ、テレレレレレ、テレレレレレ、テレレレッ!

テレレレレレ、テレレレレレ、テレレレレレ、テレレレッ!

テテレ、テテレ、テテレ、テテレ、テテレ、テテレ、テテレレッ!

テテレ、テテレ、テテレ、テテレ、テ!

テンッ!!!テンッ!!!


「ぼーくー、カ〜ミ〜サ〜マ〜!!!!」


そんなことを言って、机の引き出しから現れた謎のロリ美少女を、俺はただ呆然と見ることしかできなかった。

そして、この出来事は姫宮穂希の悲願を叶え、運命を変えるビックイベントであった。

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