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インサイド  作者: けい
21/22

日報15

5月6日。

幸助の死生観。それは我々からすれば、至極単純に思えた。

殺しと殺しと殺しと、そしてたまの葉っぱ。

そのグロテスクで繊細な生き方は彼を不変の物へと変えた。

生きるためのメソッド、死なないための本能(欲望と言うべきか)

幸助は生きるために死んだのだ。適応と順応を繰り返して戦場を生き抜いた。

そして今、彼は試されている。自分自身で変わるか、この狭苦しい社会に変えられるか。

コトミをみて何を思ったのだろう。私は楽しみであり、そこはかとない不安感を抱いている。変わるべきは、この社会、つまりは私たちなのではないかと。

私たちが変わるとすれば、どう変わるべきなのかと。

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