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日報13
5月3日。
コトミにも本をねだられたので自宅からいくつかもってきた。
幸助が自発的に行動し、それをコトミが真似したがる、と言う構図が見えてきた気がする。兄妹のようなこの関係が、私のコトミに対する考えを裏付けてるようでなんとも見ていられない。
コトミも幸助も時代が生み出した怪物なのだと、畏敬の念を持って接してしまっている。
怪物が時代を作ったのか、時代が怪物を作ったのか。そんなものはわかりはしないが、ここにいるコトミと幸助は少なくとも、私達が作り出したと言う事にはかわりないのだ、と思う。