表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/23

007 全校生徒の前で告白を受ける!

山田健太やまだ けんた君!」


「はっ。はい」


「はじめまして」


「はっ。はじめまして」


月野姫つきの ひめと申します」


えっ。えーーーーーーっ。日本人の名前じゃんかよ。普通に人間の女の子じゃんかよ。てか、すっげーかわいい。


「やっと会えましたね。来てくれないのかと心配しました」


「・・・」


「ほら。姫の心臓はこんなにドキドキなんです」


彼女は俺の右手を取って自分の胸にやさしくあてた。


トクン、トクン、トクン。


 かわいい心臓の鼓動が手の平に伝わる。おーい。山田健太。しっかりしろ。心臓があるぞ。宇宙人にもちゃんと心臓あるから。


「あ、はい。みんなが見てます」


顔中に火がついたかのように熱い。ヤバイです。死にそうです。いや、既に死んでいるかも。


「あのー。メール見てくれました?ふーぅ。面と向かうとやっぱり恥ずかしいですね。でも、でも勇気を出して言います。私はキミのことが大好きなんです。あのー。良かったら私とつき合ってください」


でたー。人生初の告白。しかも超絶美少女。しかも俺に断る権利無し。ちょーかわいい。ってか喜んでいる場合ではない。見た目は超絶美少女でも中身は宇宙人。確認しなきゃ。


「あのー。月野姫さん。キミって人間ですか?」


「うふ。どう見える?」


「人間の女の子に見えます。とってもかわいい・・・」


「うれしいな。なら今から人間になります。子供だって産めますよ。病院で調べてくれてもいいわ」


月野姫は僕の目の前でクルリと回って見せた。栗色の髪が宙を舞う。テレビCMでよく見るあのシーン。かわいい。と言うかかれんだ。俺の目をくぎ付けにする天使だ。


「そんなに簡単に宇宙人をやめてもいいのですか?」


「簡単じゃないけど、好きな人のためなら」


ドキューン。まいりました。俺のちっぽけな理性は粉々に弾け飛んだ。


「こちらこそ。こんなぼっちですけど喜んで。お付き合いください」


「うぉー」


「キャー」


いつの間に出てきたのか、グラウンドの周りには私立松原高校の生徒、総勢2400名の姿があった。2400名の歓声が俺を取り巻いていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ