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黒い塊に手を出した魔王様

魔王様が地球にお越しになりました!

第1話。

魔王様が地球に転送!?

 俺の名はルーファ、魔王だ。

魔族の領土と魔王城の主である。


俺は今、自分の部屋でゴルゴンのスパゲッティーやオーガスライム等のご飯を食べている。


「おおッ!やはりオーガスライムは旨いな!」


特にオーガスライムは格別に旨いんだ!口にいれた瞬間、舌の上でオーガスライムがとけていく、その後に体中からみなぎる力!


オーガスライムは凄腕の調理人にしかさばけない。


料理を食べていた途中に空中で黒い塊が浮いていた。


「何だこれは?料理人のバガスが新しく作った料理か」


バガスが作る料理は旨いからな、過去に2回ほど不味いのはあったが。


「どれ、これもいただこうかな」


 黒い塊に手が触れた瞬間、目も開けられない程の光が俺を包み込んだ。


「ま、眩しい……ここはどこだ?」


 ここはどこなのだ?さっきまで俺は魔王城に居たはずなのだ。

魔族の領土は紫色の雲におおわれており、こんなに眩しくない。


そんなことを思っている俺の目の前を笑いながら通っていく人間。


「ちょーヤバイんだけど!お兄さんどうしたのその格好!あー腹痛いんだけど!」


「今日はハロウィーンじゃないですよぉー?」


 何故だろう、凄く馬鹿にされている気分だ。

魔族や人族や龍族やその他族、にはお互いに手を出さないようにというルールがある。


だが相手から何かやられた場合手を出しても良いことになる。


 恐らくここは人間の領土だろう、どうやら俺が人間の領土に迷い混んだらしい。変装もしていないこの姿だと聖騎士が来ることだろう。


 それに魔王の俺が魔王城からいなくなったことを知ったら、魔族はパニックになるだろう。


「何だあれは……鉄の塊が勝手に動いているではないか!?よーく見ると中に人間が入っている」


 何なのだあの勝手に動く鉄の塊は!人間はこんなものを作っていたのか。俺はあまり人間の領土には行ったことがないからな。


 そんなことはいい、早く魔王城に帰らなければ!今日は魔王軍に稽古をつける約束だったのだ。それにまだ料理も食べかけだ。


「それで……魔王城はどっちだ?」


 あれ?魔王城はどっちにあるのだ。取り敢えず飛んで探せば良いか。


「久しぶりに飛ぶな……んん?飛べないぞ」


 長い間飛んでいなかったから、翼がなまってしまったようだ。

あまり翼に力が入らないな、動かせるが飛べないな。


「まあ、飛ばずに歩いて帰れば良いか」


 それにしてもここの人間は良い服を着ているな、俺の知っている人間の貴族はこの服よりも雑に作られている。かなり腕の良い人間が作っているのだろう。


 まず人間に魔族の領土はどっちか聞くとするか。


「おい人間、魔族の領土がどっちにあるか、知っているか?」


 俺は魔王城で食って、稽古をつけて、食って、鍛えて寝る。そんな日々だ。


「こわ、何この人!」


 やはりこの姿だと怯えられても無理はない。変装玉も魔王城に置いてきてるしな。


 まだ時間はあるし、この国の王に挨拶をしなければな。王ならば分かってくれるだろう。こちらも来たくて来てるわけではないんだからな。


「ああオーガスライム……ん?何だこの食欲をそそられる香りは!」


 ああ、旨そうだ、なんだこの絵は?リッシュポークか?


あれは油か?その中に肉をしずめただと!?そんなことをしたらせっかくの肉がだいなしではないか!人間は何を考えているのだ!


「いや待て…美味しそうだな」


肉のまわりに茶色い物がまとわりついているが旨そうだ。俺も1つ食べて見いたいぞ。


「人間の女、その肉を油でやったやつを1つくれ」


「? お客さん、トンカツでよろしいですか?」


「トンカツ?ああ、それだ、それを1つだ」


「それでは230円です」


「これで良いか?」


「お客さん?からかってるんですか?」


 何を言っているんだこいつは?銅貨3枚であろう?からかってる?貴様が俺をからかっているのだろう!


「銅貨3枚であろう?」


「銅貨?お客さん?日本円でお願いします」


 日本円?聞いたことがないな、この国の名前も知らなかったな。聞いてみるか。


「おい、この国の名前はなんだ?」


「お客さん変な人だね?ここは日本だよ」


「日本?そんな名前の国があったのか、知らなかったぞ」


「やっぱりひやかしでしょ?」


 だが、このトンカツとやらを食べないと後悔するような気がするのだ!こんな美味しそうな物を食えないなんてありえぬ。


「1つだけくれ、銅貨3枚だ、おつりはいらないから早くくれ」


「そろそろ店長に怒られます。分かりました、お客さんカッコいいので今回だけタダで良いですよ」


「かなり、顔が赤いが大丈夫か?」


 この俺が心配するほど顔が急激に赤くなったのだ。


「だ、大丈夫です!」


 こうして俺はトンカツを手にいれた、早速食べてみるとしよう。


 「はむはむ、これは旨い!旨いぞ!この肉の柔らかさ、パリッとなる!人間がこんな旨いものを独り占めしていたとはな!人間のご飯にも興味がでたぞ!」


 他の食べ物も気になる、だがあまり長いこといられないな。

この姿でいると人間も怯えるだろう、それに俺の魔力は上級魔族の何十倍もあるのだから、本気を出せば何百倍もな。

魔王という称号を持っている、その称号の効果をざっくりいうと、ステータスの上がりがはねあがるということだ。


 だが龍族は化け物並みに強い、あまり戦いを好まないやつらだ。中には戦いたくてうずうずしてるやつもいるが。


 俺が産まれる前、俺の両親は人間と良い関係を作ろうと思った。だが人間はそれを強く反対した。


そして俺が産まれた直後に人間は勇者の召喚に成功し、天から数十体の魔物?が降りてきた。


 魔族も人族も龍族もそれを見た。


体に金色のオーラを纏った生き物、確か記録書には麒麟と書かれていたような。


業火を纏った火の大鳥、名を朱雀。


虹色の翼をもつ、鳳凰。


他にも数々天から降りてきた生き物がいる。降りてきた生き物は全員、龍族と互角、それ以上の者もいる。


突如現れたその生き物に皆が驚愕した。


それに並外れた強さを持っている上、人化の術を使うことができるというではないか。


今も人間の世界にいるかもしれない。


まあ相手も賢い、何のために天から来たのかは分からない。



まあ昔にはそんなことがあったのだ。



少し暗くなってきたな、宿でも探して明日考えるとするか。


あまり長いこと人間の場所にいては魔物を生み出してしまうので迷惑になるからな。


 俺の膨大な魔力により、魔物が生み出される。それに人間も俺の魔力に当たり続けると魔力酔いを起こすからな。



それに今日は驚き過ぎて疲れた。



だが宿には泊まることが出来ずホテルの屋上までのぼり、翼を広げて、自分をおおいながら眠りについた。

膨大な魔力が魔物を生み出す!?

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