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第十一話

−−コーストライン旧式無人機との戦闘後、沿岸基地へ帰還し、分析室にて−−


分析室のモニターには自爆した無人機の破片が映し出されていた。

焦げ付き、バラバラになった外装の一部が変色しているのが見えた。


「あの変色してる部分は?」

俺はその変色が妙に気になった。

「アレは爆発の影響だろ、多分」

阿賀白はいつもの調子で答えた。

そんなことよりも無人機の所属のが気になっているようだ。


「……いや、熱損だけじゃ説明つかないですね」

分析担当の富士川が別の映像を呼び出す。

拡大された断面には、淡く青く光る層のようなものがあった。

「画像で見ても分かる通り、これはただの熱損とはいえないです」


阿賀白が腕を組みながらモニターを睨む。

「爆発したのに?金属が光ってる?ありえねぇだろ」

「スペクトル分析にかけましたけど、既存の元素パターンには一致しません」

富士川の声には僅かに動揺 が混じっていた。

「未知の物質…ってことか」

俺はモニターの青い層を見つめながら呟いた。


「まぁ…未知だろうが何だっていい。とりあえずこいつがどこの所属だって事だ」

阿賀白がいつもの調子を無理にとり戻すように言った。


「所属は少なくともコーストラインではないですね」

富士川がキーボードを叩きながら言った。

「データベース照合の結果、登録なし。かなり旧式で、もう廃棄された型のようです」


「なるほど…なら大体はどこの所属か分かったな」

阿賀白が腕を組み渋い顔をしながら言った。

「大体って…どこの所属だよ?」

俺には皆目見当がつかなかった。

MARINEOBEY(マリーンオベイ)…奴らに決まってる」

阿賀白は強く机を叩いた。


後日、俺はMARINEOBEYについてデータベースを調べ上げた。


組織名「MARINEOBEY」

通称 MO

代表 不明

構成員数 不明

信条・思想 海は誰の物でも無く、地球の物


『海は誰の物でもなく、地球の物』

一見、正しく思えた。

だが、その正しさが一番怖いのかもしれない。

「こんな奴らがいたのか…」

モニターを見て、俺は思わず呟いていた。

(しかし、気になったのは阿賀白の態度だよな…)

あんなに感情を露わにしているのを俺は初めてみた。

もしかすると過去にMOとなにかあったのかもしれない。

(今度やんわりと、阿賀白に聞いてみるか…)

さらに気になったのはあの変色した残骸。

(確か、今日分析の結果が出るんだっけか…)

俺は椅子から立ち上がり、分析室へと向かった。

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