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90 二つ名って恥ずかしいものだね……

「あれ、爺さん帰ってたんだ。今回は数が多いからもっとかかると思ってたけど……て、あれ? そいつらは?」


薄赤茶の腰まである髪を無造作にポニーテールにした少年が、教会では場違いだと言われそうな口調でドアを勢いよくあけ部屋へ入ってきた。

おそらく私達がいるとは知らなかったのだろう。グレイスさんに大きなげんこつを頭に落とされ、横に座らせれていた。


「いってー!! じいさ……いきなりなにすんだよ!! 入られて困る客がいるなら先に言っとけよな!」


少年はげんこつを落とされたところを手でさすりながら、涙が溜まった目でグレイスさんを睨みつけている。

なんだか……見たことある景色だな。


「馬鹿言うんじゃないわい! この御方達にそいつらとかいう言葉遣いをするとは……。わしはそんなふうに育てた覚えはないわい」


あれ、なんでグレイスさんはいきなり私達のことを"御方達"扱いになった? 私達、自己紹介しただけだよね?


「爺さんに育てられるまえ(・・)に俺の性格は出来上がってたんだよ! 爺さんがどう育てようが俺は俺のスタンスで行く。そりゃこの教会に落ちた(・・・)のは良かっと思うけどさ……」


?? 色々と気になる単語がちょろちょろと出ているが……。

違和感が募るだけそれ以外は何もないということは私の勘違いだけか。


「それでもじゃ! 特に真ん中におられるこの御方はお前も前に行ってた"混沌の魔人"様じゃぞ? それを知ってもなおそんな態度でいられるのかの?」


「"混沌の魔人"だと!! なんでそんなやばいやつがこんなとこにいんだよ!!」


グレイスさん、私のこと知ってたんだ。

………………っ、ちょ、ちょっと待て!!

なに、"混沌の魔人"って!? 話の流れからすると私ってこと……だよね?

いらない! そんな厨二病みたいな二つ名、是非返上させていただきたい……!!


「……混沌の、魔人?」


お願い、トウカ。それ以前突っ込むな……。恥ずかしぃ。


「先程のご無礼、誠に申し訳ございませんでした。混沌の魔人様だとはいざ知らず……。どうかこの老いぼれの老人の戯言だと見逃していただきたい。どうぞお許しください」


「いやいやいや、別に私達、微塵も気にしてないからグレイスさんも気にしないでください!! 逆にそんなかしこまった話し方をされるとこちらが困ります!! 是非先程のような喋り方で」


「しかし……」


「お願い」


なかなか使わない私の上目遣い。ゲルさんにしか使ったことないからな、貴重なんだぞ? 


「それなら……仕方ないのう」


よっしゃ、かった!!

さすがは美少女の上目遣い。これに勝るものはこの世になしよ。


「じゃあミア殿も敬語を外してくれんかのう」


「いえ、それは無理です。歳上の方には常に敬意を払わねば……」


さっきま下を向いて暇そうにしていた少年がピクッと反応してこちらを向いた。

仕方ないのう……と、諦めが悪そうにしながらも許してくれることに。優しいお爺さんだ。


「それで、どうして私がその……こ、混沌の魔人だと分かったんですか?」


自分で混沌の魔人とか言うのは気が引ける。ていうかめちゃめちゃ恥ずかしい。横でヴィスタとトウカとレーインが笑いこらえてるの分かってるからね。後で覚えとけよ。


「それはじゃな、ミア殿を見れば一目でわかるわい。ミア殿が暴れたあの日、覚えておるじゃろうか」


私が暴れた日…………、、人間界の人たちが知ってるところで大きな騒ぎを起こしたのは……あ、あの日か!!

人間と天使の連合軍が攻めてきて返り討ちにした日。

え、もしかしてあの日から私、混沌の魔人呼ばわりされてるの? それって結構前だよね。


「あの日、一人の魔人が軍をほぼ全て滅ぼしたということは一部のものしか知られていないんじゃ。"混沌の魔人を中心とした多くの魔族が我らに恐怖をもたらした"と。国民にはそう語られておる」


多くの魔族……か。

たかが一人の少女に何万もの軍がやられたというのは国的に公表するのが恥ずかしかったのか。でもそんな誰でも知らなさそうなことを、言ってしまっては悪いがこんな変哲もない教会が知っているのか。

そのことについて尋ねると、なんでもないかのように返事が返ってきた。


「それは簡単な話じゃの。アナガリス教会、……というかわしは先代の国王の弟なんじゃ。わし自身することがないから教会を1つ建ててな、好きなことをしようとおもうて」


なるほどなるほど。

……って、え!? なんだって!?

ということはグレイスさんは、、王族……?


隣りにいた少年も何故かひどく驚いたような顔をしてグレイスさんを見ている。少年の様子からすると……聞いてなかったようだな。おいおい、そんな大事なことは一応身内(?)にはちゃんというべきだぞ……。


「はっはっは、そんな大層なもんじゃないわい。王族であってもそれは過去の話じゃ。今はガリレイドの名は捨ててアナガリスで生きておるからの。まあちょくちょく現国王と話すくらいで関係のないことじゃよ」


いやいや、関係なくはないだろうよ。


……まあいいや。これ以上突っ込んでもこんな返事しか返ってこないと思う。

それよりも私の二つ名のほうが大事だ!!

なんてったって私の名誉に関わるからね!!

最近更新のペースが遅くなってきて本当にすみません(_ _)

そんなときはだいたい自分は更新した気でいます。


それと非常に申し訳ないのですが、初めの方では"神界"のことを"天界"と書いていました。自分では神界と書いているはずが……。どちらで読んでも別に物語に支障があるわけではありませんが、気持ち悪かった方や意味がわからなかった方は誠にすみません。


直したつもりでいますが、直ってなかったら誤字報告お願いします(_ _;)

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