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9 お菓子食べたい

祝日のためもう一話更新。

休日の日はこの時間くらいに一話更新しようと思っています。

夜にも更新します(._.)

「おおーー!! 広ーい!!」


現在城下町に降りてまいりました!!


広いです!!


そして見渡す限り人、人、人!!

あ、人じゃないか。魔族の皆様か。


色んな種類がいる。

私が知っているのだけでもエルフ、吸血鬼、鬼、オーガ、龍、魔人などなど盛りだくさん!



城下町ってこんなふうになってるんだ! 色んな種族が一緒になって暮らしてる。ああ、これなら私のメイドちゃん達が種族バラバラなのも納得。

これからはエルフちゃんとか呼んでたらわからなくなっちゃいそう。ちゃんと名前で呼ぼ。


それと1つ発見。よーく見てみるとみんな髪の色とか毛の色とかはそれぞれ違うんだけど、目だけは真っ黒なの。

魔族ってみんな目が黒いのかな。これだけ多くのヒトたちがそうだったらそうなのだろう。




ここは……市場かな。いっぱい屋台が並んでて活気が凄い。

あっちは見たこともない、顔みたいなのがついてる人参売ってるし、こっちは怪しそうな魔女さんが占いやってる。カップルに流行ってるのね。

子供たちも沢山いてそこら中を走り回っている。



いいなー。自由に見て回りたいなー。

でもなー、ゲルさんに抱かれてて身動きができないんだよなー。


そのせいかさっきから視線が痛い。

もうっ、ゲルさんモテモテなんだから! 知らないヒトはいない感じね。有・名・人!


でも私とゲルさんって端から見れば完璧な親子じゃない? 

多分直感だけどこれは嫉妬の目じゃないのよ。


畏怖と尊敬。



んー、、やっぱり流石ゲルさんだ。



「ミア、どこから行きたいところはあるか?」


「行きたいところ……。特には……あっ! 私甘いもの食べたい!」


「甘いもの……か」


とゲルさんは考え込んでからどこかへ向かう。


やっぱりあるんだ、お菓子とか!!

えー、何食べよう。

チョコレート? クッキー? あ、マカロンも捨てがたいなー!

久しぶりだからわくわくしちゃう!








うん。わくわくしてた私が馬鹿だった。

そりゃそうだよね。魔界だもん。チョコレートとかあったら逆にびっくりするわ。


ゲルさんが一直線に飛んでいった先は果樹園だった。

果樹園ってね、市場の中にあるわけじゃないんだよ。


いや、途中からおかしいなーって思ったの。

普通甘いものって加工されてるのが多いから市場の中にあると思ったの。

でもさ、明らかここ市場から離れてるし、ちょっとヒトが少なくなってきたあたりでゲルさんが飛んだからあ、失敗したなーって気づいたのよ。


案の定なんかよくわからない形したフルーツくれたし。


これ何? ドライフルーツ? にしては紫だよね。

紫の実って食べたら体がゴムみたいになるんだっけ。

やば、泳げないよになるかもしれないじゃん!


でも見た目的に結構ヤバそうよ。美味しいのこれ?

ゲルさんはというと自分は食べずに疑うなら食べてみろっていう顔でこっち見てる。


うっ、じゃあ、頂きます……。


恐る恐るかじってみる。



おおおぉぉ!! 見た目に反して味はヘルシー!!

あ、甘!!


こんな毒々しい見た目からどうやってこんな甘さを出してるの!?

フルーツには珍しいコリコリした歯ごたえと控えめな果汁。

これは何個でもいける!!


「おいひい!! ゲルさんは食べないの?」


「私はいい。その独特の感触が苦手なのだ。ただ特別甘いことは覚えていたからな。その実はファリーと言う」


へー、覚えておこ。



…………ちょっと待って。


ねえ、ここって誰の果樹園? もしかして今頃だけど他所様の果樹園のフルーツ勝手にむしり取って食べてるわけ!?


やばいじゃん!! あ、でもゲルさんが魔王だから何しても許される感じなのかな。

そうだとしても元日本人の私からしたら罪悪感のほうが勝ってしまう。うう、良心が痛むぜ……。


「……ゲルさん、1つ聞きたいんだけどここは誰の果樹園?」


「? ああ、ここのことか。ここは果樹園じゃないぞ、食料庫だ。どうせミアのことだから人様のを勝手に取ってしまった……とか考えているのだろう。安心しろ。ここは私達が直接管理しているところだから気にする必要はない」


はー、よかったー。

しかししかし、ここ果樹園じゃないの? 食糧庫?

どっからどーみても果樹園でしょ。だって見渡す限り変な実がなってる木しか見当たらないよ?

私の身長くらいの木しかないけど。


とてとてと少し離れた場所にある赤い実のなっている木に近づいてみる。

これは……なんだろう。取ってみてもいいかな。ゲルさんが直接管理してるっていってたから誰も怒らないよね!



ころんと赤い実が手の中におちる。

と、いきなり中が割れ、実が膨張し始めた。


なぜなぜ何故!?

とっただけだよ!? とっていきなり割れるとか聞いてないよ!


涙目で近くにいたゲルさんを見上げる。

そんな呆れたような顔しないでなんか言ってよ!!


パッと自分の手に視線を戻す。



…………なにこれ……。


肉??


自分に手の中には狩たてほやほやのなんの種類かわからない大きな肉が乗っていた。

ちょ、重い重い!!手の中には入りきらないんだけど、どうすればいいの!!

血抜きはされてるっぽいから服に血がべったりつくことはないけど。

てかなんでお肉が木になってんねん!! おかしいだろ!

しかも血抜き済みて……。やっぱり異世界の常識はわからん。いや、魔界だけか?


あー、だからゲルさんここが果樹園じゃなくて食糧庫っていったのか。納得です。



「はーーー…………。それは肉の木だ。取ってしまったらもう戻せん。少し離れたところに広場があるからそこでその肉を焼こう。少し早いが昼ごはんだ」


バーベキュー!?


やったーー!!


そんな喜ぶ私を見て、もう一度ゲルさんは大きなため息をついた。


魔族の言い方がわからなかったので、とりあえずこれからも"ヒト"と表します。



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