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80 あの有名なチョコも霞むほどの

「ミアちゃんの力になりそうな本?」


「そんなざっくりとした詳細ではな……。ミアは何を知りたくて図書館を開けようと思ったんだ?」


アイテール様の言葉に考え込む。そういえば私、なんでこんな必死に図書館開けようとしてたんだろう。確かイリアスさんに言われて……、よく考えてみると私の力になる本って何? 何が私の力になるの?

図書館を開けたかった理由。あのときは何を思っていたのだろうか。少しの間考え込む。



…………そうだ。私は知識がなさすぎると思ったんだ。

何故天使族が今でも闇堕ちを作る必要があるのか。

何故人間たちはなんの疑いもなくそれを信じているのか。

何故この世界はこんな半分壊れたような形になってしまっているのか。


私はなにも知らなさすぎる。

おそらくイリアスさんが言っていた私の力になる本っていうのはこの世界の歴史が書いてあるものなんじゃないかな。


「この世界の、どうしてこの世界はこんな形になってしまったのか。その理由、歴史が知りたい。そのことについて書いてある本ってある?」


「あるにはあるが……。どこにおいたか忘れたな」


「忘れた?」


「何百年前だったか? しかも書き足してないから今とは少し違うかもしれんな」


ちょっ、とまて。話しが見えない。


「そんなこと言ってもミアが困るだけだ。1から説明してやれ」


アイテール様ナイス!!

そしておっとそうだったと言うようにエレボス様が話し始めた。


「あれは俺らが書いてるんだよ。いろいろなジャンルを分担して。歴史は基本俺だろ? 魔術はアルタで、哲学的なものはアイテールが書いてるし……。ほかもいろいろあるな。俺たちが世界を作り始めた頃からか? とりあえずなにかに記して外界にいる者たちのも残しておこうと思って蜘蛛の巣に作ったんだ。ただ変な輩に見せるわけにもいかない。ということで俺らが許可した証として俺たちの宝剣を持てっこないと開かないという仕組みにした。そしたら誰にも読まれないのに本がたまるたまる。周期的に新しく入れるから高さも尋常じゃないほどになったな」


ハハハと笑っている場合じゃないですよ、エレボス様。

そりゃ何千年も書き溜めてたらたまるわ。しかも二本の宝剣持ってこないとだめとかほぼ無理ゲーじゃん。やっぱり神様の考えることって少し……いや、だいぶ理解できないのよねー。今の服装に関しても。


「じゃあえっと……ここらへんにある……とかはわからない?」


ひとまず自分で探してみよう。

これまた骨のかかる作業だなと思いつつ、ヒントを貰うべく尋ねた。するとどうでしょう! 


「読むよりも……聞くほうが早いんじゃないか?」


「どういうこと?」


「俺たちが書いてるんだ。全て覚えているさ。それにあれは……俺達の実体験だからな」


そう重々しくエレボス様がつぶやく。

そしてエレボス様の言葉にさっきまで異様に明るかったアルタ様やアイテール様の顔つきも少し険しくなり、空気がピリッと変わるような感じがした。

私も思わず身構えてしまう。


「そう……ね。あれは……忘れたくても忘れられないわ。私達の大きな、とても大きな過ちだもの。それに使徒であり、これから立ち向かっていかなければいけないミアちゃんは知らなくてはならないものだからねえ……」


「立ち話もなんだ。ひとまず座らないか。話しは……長くなるだろうからな」


アイテール様が前と同じテーブルと、椅子を人数分、4つだす。私の左にはエレボス様、右にはアイテール様、真正面にアルタ様が座り、皆私の方を向いた。圧が素晴らしいが今はそういう雰囲気ではない。


一応はお茶会だと建前で出されているお茶や日本にあったかの有名なあのチョコが並んでいるが誰も手をつけようとはしない。




────始めに話し始めたのはアルタ様だった。












♢♢♢


ミアが消えた直後のお話。


先程まで本の虫であったケリスナは突然の光にバッと後ろを向いた。


「あら? ミア様は何処へいかれたのでしょうか? 先程まではその場所にいたはずなのですが……」


「ああ、アイツのことなら……気にしないでください。あいつ……ミアはたまにどっか行くんですよ。それも唐突に」


トウカの言葉にケリスナは余計に分からなくなる。


「突然? なにも告げずにですか?」


「はい。あ、でも帰ってくるときは必ず見慣れないお菓子みたいなのを持ってくるんです」


「あれ美味しいわあ」


「どこに売ってるんだろうね。城下町の市でも見たことがないけど」


いつの間にかどこからかやってきた二人が話に加わる。


「そういうことなんで、気にしなくていいです。遅くても明日の朝には帰ってくるでしょう」


トウカは何でもないようにいいのけ、自分のやっていることに戻っていってしまった。その後ろ姿には何人もの子供たちを育て上げてきたお母さんのようなものを感じさせられる。レーインはミアが消えて喜んでいるようにも見えるが……。おそらくミアが持って帰ってくるお菓子目当てだろう。


そしてこの様子を見てケリスナは思った。


「トウカ様はミア様(あとレーイン様とヴィスタ様かしら?)のおもりに疲れているのね……」と。


疲れているトウカです。

そしてこんな終わり方で非常に申し訳ないのですがまと

たもやテスト週間に入らさせていただきます(_ _)

次の投稿は7月10日頃になるかなと思います! 私が元気ならば来週中にも一話くらい投稿したいところですが……。(ここは自身がないので小声で)


面白いな・続きが気になると思った方は、評価、ブックマーク、感想ぜひぜひお願いします!!

誤字報告非常に助かってます!


面白いなと思っていただけたら、御手数ですが下にある

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