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8 案外皆お年寄りなのかもしれない

こんな服、どこから出してきた……。


私が今身につけているのは、ざ、魔女っ子コスプレの衣装一式。

しかもサイズぴったり……。


上半身だけ隠れるローブに短パン。靴はくるぶし辺りまでで運動靴よりも動きやすい素材でできていた。


何この服……。前世日本人の私にはコスプレにしか見えないんだけど……。

エルフちゃん達と同じような服でいいよ!! わざわざ私特注みたいなんじゃなくても!!


……あ、やっぱりいいです。

エルフちゃんたちの服、よく見たらスタイルがいい人にしか着れないやつだった。幼児体型の今の私には後十年は早いかな……。



そういえば、、この服着てて思ったんだけど私の足に書かれてる古代文字みたいなの何?

今まで足の指先までありそうなブカブカの服しか着なかったから気づかなかったけど、短パン履いてるとよくわかる。


消そうと思っても消えないし、これは痣……?

太もものあたりから足の先まで、右足にだけ書かれてる。

文字というよりも模様だな。


ラノベあるあるで自分にしか見えないものかなとも思ってたんだけどエルフちゃん達にも見えてたため、そうではないことが発覚。


あっ! そうそう、今日起きたら初めてエルフちゃん達喋ったんだよ!! 

今まで私がゲルさんに会ったことがなかったから喋れなかったんだって。なぜかは私にはわからないが。


別に無口なわけじゃなかったんだ。

いやー、初めて心通った感じしたわ。

まあそりゃぁ3年間もお世話されてたら多少の情はわくじゃない? 逆にわかないほうがどうなってんのってなると思うし。


今日のこの格好ももうこっちが恥ずかしくなるくらいべた褒め。

蜘蛛ちゃんのほうがめっちゃ喋るのね。


これでもかっていうくらい私に関しての自慢話を聞かされた。

本人に直接いうか? むっちゃ照れるわ!!


多分それが原因で真っ赤になった私を見てほっぺにちゅっ、ついでに「かわいい〜!!!!」ってテンションバク上がりでギュー。


後ろからのエルフちゃんと狼ちゃんの殺気がえげつなかった。あれ、簡単に人間殺せるよ。

そんな殺気に微動だにしない蜘蛛ちゃんも蜘蛛ちゃんだと思う。




とまあ、朝の説明はこのくらいにして、、

いざ出発です!!

その前にゲルさんにご挨拶です!!


やあ、今日ぶり!! ラスボス部屋!!



こんこんっと控えめなノックをして返事を待つ。

ちなみに扉の両サイドにいるケンタウロスさんたちは微動だにせず。

置物説が私の中で浮上してまいりました。



「誰だ」


「おはようございまーす、ミアです。準備出来ましたよー」


「ああ、今行く」



と、短い返事のあとにゲルさんが出てきた。



昨日とは違い、外出用のシャツ。

真っ青な髪は後ろでゆるく一つに束ねて、全体的にラフな格好だ。


いやー、溢れ出るいいとこのご主人感。


歳いくつくらいなんだろう。

パット見は二十代後半くらいに見えるけど……、特別若そうでもないのよね。

私もなんだけど、魔人って言っても姿形は人間にそっくりだ。

私は前世の面影は微塵も残ってないし、何なら黒髪黒目の超美少女ちゃんになってたんだけど、見た感じここの人たちって顔面偏差値ヤバそうなのよ。

ゲームとかでも不細工はまあ見ないけど実際起こってみたらむっさ怖いよ。

みーんな怖いくらい顔整ってるもん。

まあその中でもゲルさんはダントツだけどね。まだメイドたちと私とゲルさんしか顔見たことないけど。




でも魔王だぞ? 若者に見えても100歳とかとうに超えてると思う。

城下町にはお忍びっすか? みんな顔知ってると思いますけどね。



「なんだ?」


「いや、別に。ゲルさんって今何歳?」


「私を見て第一の疑問がそこか……。まあよいが。確か600歳? くらいだったかな。私が魔王になってから約500年経つからそのくらいであろう」



600歳だと……!?

私の予想のはるか上を越してきよった……!


じゃあゲルさんとは600歳差かー。

多!!



「おじい、ちゃん……?」


「失礼な、爺はまだこれくらいの年ではならんわ。魔王は基本長命なのだぞ。初代魔王は確か1000年と少しくらい生きているはずだ」


なんと!! 1000年って十世紀分じゃないですか!!

すごいね~。語彙力なさすぎてこんな言葉しか出てこないけどねー。



「して、ミア。その服はどうだ? 昨日取り急ぎドワーフに頼んだのだが」


「大丈夫、ぴったり。強いて言えば足がスースーする」


「それは慣れろ。ミアの文様をよく見せるためだ」


文様? 文様ってこの古代文字みたいな模様のこと?


「これってなんなの? 知らない間についてたんだけど」


「それは上位魔人の印だ。この世界で見たら歴代の魔王になった魔人たちと私、そしてミアしかついていない。それが見える限り魔族のものはよっぽど出ない限りミアには近づかないだろ」


そんなヤバそうなものを私につけただと……?

おい神さま。今すぐ説明しろーー!!


でも近寄ってこないったって蜘蛛ちゃん達ばっちばちに抱きついてくるぜ? あれは別として考えていいのか?

……うん。あれは特殊だな。


それにしても昨日(正確には今日)発注して今服が出来上がってるって普通に考えておかしくね?

ドワーフさんたちすごい労力……。

ゲルさん、変な圧力とかかけてないといいけど……。


ま、感謝します!

あんなぶっかぶかの部屋着で流石に外は出れないし。

ありがたく着させていただきますよー。

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