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6 きましたー、魔王様でしたー。

皆様こんにちは、ミアでございます。

この度無事3歳を迎えることができました!!


長かったよ……。

麗しの君は会いにこないし、エルフちゃん達は喋らないし。


寂しかったー。約3年間も人と話さなかったのって初めて。

だがこんな日々もおさらばだ!!

なんとなんと!! ついに私はこの部屋のドアノブに手が届くようになりましたー!!


こんな部屋出てやる!




夜になるのを待ってエルフちゃん達が私が眠ったのを確認して出ていった。


ふっふっふ、甘いな!!


暗殺スキルがあるこの私を舐めるんじゃないぞ!



そーっとドアノブに手をかける。

ギーっと嫌な音がなって扉が開いた。


よっしゃ!! 第一関門突破しました!



初めて部屋の外に出てみる。

以外と綺麗に掃除されていて、どこまでも続く長い廊下が目の前に続いていた。



えー……。

何この私の部屋から溢れ出るラスボス感……。

パタンと扉を閉めて振り返ってみると、いかにもこの先はボスが待ってますよーっていう雰囲気に大変身!!



と、とりあえず進んでみようか。



一応暗殺スキルを常に発動させておく。

しかし驚くほどにひっとこひとりいない。この城死んでない? 


お、ちょっと開けたところに出たな。

ここは……食堂? ものすごく長い机がおいてあってお誕生日席の後ろには大きな絵が飾られてある。が、何の絵なのかは分からない。


ここにも誰もいない。



また歩く。





幸せはっ、あーるいてこない だーから歩いてゆくんだねっ♪

いっち日いーっぽ みーいかでさんぽ

さーんぽ進んでにっほ下がるー♪

人生はワン・ツー



「おい」


はん? 何よー、気持ちよく歌ってたのに

と、自分が暗殺スキルを使っているにも関わらず鼻歌を歌ってしまっていたことには気づかず、声のした方へ振り返る。



…………へ?


おおおーい!! 今再会はまずいんじゃないかしら!?





何で麗しの君がここにいんのよー!!



相変わらずのいい声ですね!!

これはどうするべき? とりあえず逃げる?


「ミア、君はもう歩けるようになったのか?」



あら、思ってた以上に優しそう?

歩けるってもう3年も経ちましたよ? 私もう3歳でございますよ?



「ならちょうどよかった。今から私についてこい」



えー……。

クソめんどじゃん。

ていうか私さっきから一言も言葉発してませんけど大丈夫ですか?


逃げられる雰囲気もないから大人しくついていきますけど!



てくてくと短い足でついていく。

ちょっと小走りになってしまうんですよ。だって麗しの君足長いんだもん!

そうじゃなくても大人と子供っていうだけで差があるのに。どんどんおいていかれる……。


と、麗しの君が私の方に振り返った。

私はというと、止まれなくてどんと麗しの君にタイアタック。

勝手に止まったそっちが悪いのよ。



するとヒョイッと体が持ち上げられた。


????


なんですかー!?


いや、そっちの方が速いけれども! 急に持ち上げられたら心臓止まるわ!!

とかまあぶつくさ心のなかでつぶやきながらもなんにも出来ないから大人しく抱かれていたわけです。



そしてつきました、ラスボスの部屋。

これ見たら私の部屋なんて比じゃないね。これが本物だよ。



「おかえりなさいませ」


門番らしき人が恭しく麗しの君に挨拶をする。

彼らはケンタウロスかな? 上半身人間で下半身馬だ。二人とも筋肉すご!!






「ミア、そこに座れ」



んー、、どういう状況?


抱えられたまま部屋に入って、麗しの君がヒュッと手を降ったらどこから現れたか分らない椅子が出てきて、そこに丁寧に座らされて。何なら膝掛けまで準備してくれた。


あ、ご丁寧にどうも。



「あのー、ここはどこでしょうか」


そう尋ねると彼はひどく驚いたような顔をする。


なんでやねん!! 当然の質問だろう!!

逆に今まで3年間もよく聞かずにこれたわ!

そんなに驚くんだったらなんか喋るメイド置いとけよ!!



「あ、ああ……すまない。ここは魔王城。私は魔界の王、ゲルディアスだ」



マオウジョウ? 


魔王城って最終地点の魔王城だよね?

なーんかそんな感じはしてたけどね、いざ魔王城ですって言われてもあ、ああそうなのね……ここが魔王城……。ってなるよ。


で、魔界の王だって? じゃあ魔王じゃん!!

ゲルディアス……長いからゲルさんでいいや。ゲルさんは私と同じ魔人なのかな。

どこからどう見ても人の形だし耳とかも普通のしかついてない。


「私は答えたぞ。次はミアだ」


えー……、なんで私のこと知らんねん。

てか親って貴方じゃないの?


「私はミア。魔人。たぶん3歳」


「そうなのだが……私が聞きたいのはそうではないのだ……」



何よ、はっきり言いなさいよ。

魔王ってこんなもんなの? まあいいけど。


「ミア、君はどこからきたんだ? 神には会ったことがあるのか?」


「どこから来たかは分らない。強いて言うならば別の世界。神さまとは少しお話をした。それだけ」


「そうか……。ミア、君は約3年前私の部屋で毛布にくるまれて置かれていたんだ。神の印と"令"でミアのことは知っていたが、まさかもう歩けるようになっているとは……。もうそんなに月日が流れていたか」



部屋に入って毛布にくるまれて置かれていた?


神さまー、ちょっと置くとこ間違えてんじゃないですのー?

神の印って何。


ミアさん頭パンクしそう。




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