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48 思ってた以上にお金持ちだった

「お呼びですか?」


瞬時に3人が現れる。どこにいたの……? てかそんなすぐに来れるようになってんの……?

私があまりにも逃げそうとするから、すぐに駆けつけられる何かを開発したのか?


「ミアが旅にでたいといっている」


「「「却下です」」」


何故!? そんなに口を揃えて言わなくても……。

ワタシってそんなに信用ないのかなあ。……ちょっと悲しくなってきた。


「私も初めは駄目だといったのだが許した。どうせ駄目だと言っても意地でも行こうとしていたからな」


「何故許してしまったのですか……」


あーあというような顔をしてトウカがため息混じりに呟いた。他の二人も同じような表情をしている。


「"闇堕ち"の件だ。時間が経てば立つほど治すのは困難になってくる」


なるほど、と3人が頷く。

やっぱりゲルさんの心を動かせたのは闇堕ちの件だったか!! 言っといて良かった……。


「それでお前たちにもついていってやってほしいのだ」


「私達がですか?」


ほら、絶対迷惑だって。何年かかるかわからないんだよ? もしかしたら何十年かもしれないし。あとついでに天使族の件もどうにかしなくちゃいけないから、すきを見て人間界にも行こうと思ってたのに……。


「嫌か?」


「いえ、是非行かせてください。むしろ断られてもついていくところでした」


ヴィ、ヴィスタ……!!

私を思ってくれているのが嬉しいのか、信用されていないのが悲しいのかよくわからないけど……。

でもこれで許してくれる!!


「いつ出発ですか?」


「それはミアと相談しろ。私はこの後会議があるから抜けるが、予定が決まり次第すぐに言いに来いよ。でないと行かせないからな」


そう言い残すとゲルさんはどこかへ行ってしまった。

私の部屋には4人だけとなる。


………………。


かすかな沈黙。のあとに3人からの一斉攻撃。


「旅に出るってどういうことだ!?」


「貴方、どうせ一人で行こうとしてたでしょ!! 意地でもついて行っているんだから!!」


「最近は大人しいと思ってたのに……。またろくでもない事考えていたなんて……」


もうあれかな? 私が何かをする前は必ず怒られることがお約束なのかな? 言い返したいが何も言い返せず、、とりあえず話をそらす。


「まあまあ、決まったことだからね? それよりも予定決めないと」


立ったままではなんだから大きめのソファーに座ってもらう。

3人は納得行かないという顔だけど、しぶしぶ話を進めだした。


「実際闇堕ちが増えてるのも事実だ。それに俺たちでも治せるのが分かった。ならば早いほうがいいだろう」


「今からとか?」


「私達にも準備がいるわ。最低でも明日の朝ね。荷物はどうするの?」


「ああ、それなら」


一ヶ月の間で開発した空間収納を出す。異世界には必須かなと思って作っておいて良かった!! これなら軽く魔王城くらいは入るからね。


「…………もう驚かない」


「そうじゃないとこのあとやっていけないぞ、ヴィスタ。よし、じゃあそれで行こう」


一瞬ヴィスタとレーインが固まったような気がしたがすぐに元に戻った。気のせいだったか? まあいいや。

服の問題とかもあるけど……それはメイドズに任せるとして。


「初めはどこに行くつもりなの?」


「魔郷」


魔郷。簡単に言えば魔人の集落だ。魔界の中では一番小さいけど一番壊すことは難しいとされている。


「……どうして?」


「ご飯が美味しそうだから」


はあああぁ、と盛大にため息をつかれた。幸せ逃げてくぞー。


「ミアが楽しそうならいいわ」


「良くないだろ!! お前はご飯のために行くのか!?」


「そんなわけ無いでしょ!! ついでに闇堕ちも治していくもん!!」


「もんじゃないでしょ? 僕達は闇堕ちを治しに行くんだからね? グルメ巡りしにいくわけじゃないよね?」


ぐっ、ヴィスタに言われると何も言い返せない……。


「……ちゃんと魔郷に行くまでに闇堕ち治していくから。それに闇魔法だけでの治し方も調べなくちゃいけないし……」


「ま、魔郷なら何かわかることがあるかもしれないな。仕方ないし、はじめの目的地は魔郷にしよう」


「そうだね……。どうせ一度はよる道だし」


「良かったわねえ、ミア。たくさん食べましょう!」


なんだかんだで私に甘い皆。お金の問題はしなくていいのだよ。なんて言ったってカードがあるからね!!

……ゲルさんのお金じゃないよ!? ちゃんと自分で稼いだやつだから!!

ほら、今までいっぱい仕事してきたじゃん。勿論ただでしてたわけじゃないのだよ。

ただ思ってた以上にもらえて全部カードに入れてたからザックザク。カードがあるっていうことにもびっくりしたけど、これってエルフの里が作ってるんだって。

ぴってかざしたらお金が払えるっていう前世と全く同じの造り。


私のこのカードには一生遊んで暮らせる分のお金は入っているので、ちょっとやそっと使いすぎても問題ない。むしろ使わないと魔界の経済動かないしね。


というわけで、大体の予定も決まったことですしゲルさんに報告しに行きます。

出発は明日の朝にするということなのであるみんなはそれぞれ帰って準備をしにいった。



それからは何も問題なく、着々と準備は進み、ついに出発となった。


これで序章は終わりです!!

最後まで読んでいただき、ありがとうとございましたm(_ _)m

次は第一章なのですが、三部構成にしたいので「真章」とさせていただきます。オリジナルなので章としてはおかしいですがそこは多目に……。


次話から真章です。引き続きどうぞよろしくお願いします(._.)

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