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46 永遠と続くお説教……。

更新遅くなってしまいました……。

本当にすみませんm(__)m

少し忙しです……。

「……おい。何してるんだ……?」


「あっ、トウカ! それにみんなも!」


そろそろMPが三桁を切り始めたところで、トウカ、レーイン、ヴィスタがやってきた。

もう2時間経ったのか。


「ちょっとまってね…………よしっ、終わりっと」


最後の一欠片を天界に向かって放り投げたところで、3人の方を振り返る。

……あら、皆様揃ってお怒りで……。え? 今から説教タイム? ちょーっと休ませてほしいなー……なんて……。


「ミア!! どうして何も言わずに行っちゃうの!? 私達がどれだけ心配したか……。あなた、仮にも病み上がりなのよ……!!」


「そうだよね。それに僕達、何度も行こうとしたのにゲルディアス様には止められるわ、2時間だけ待てだわでどんなに歯がゆい思いをしたことか」


「それに挙句の果てには迎えに行こうと思っていてもどこにいるのかすらも分からず、結局探し出すのに十分も取ってしまったし……空間ごと壊してたらそりゃあ見つからんわ」


皆かわるがわるに言う。お、落ち着けって……。

まあここの空間は事実上存在してないわけだから探すのも難しいのか。トウカ達が見つけられたのは私がそろそろ全部の空間を引きちぎってほとんど空間が残ってなかったから見つけられたのか。


「で、外に放り出されている大量の死体は何?」


ヴィスタの笑顔が怖い。有無を言わせない顔で迫ってくる。

そうだった、邪魔だったから外に放り出してたんだ!


「に、人間? あと天使かな……?」


はあっと3人とも同時に大きなため息をつく。

もう諦めたのかトウカが今の魔界の様子を教えてくれた。


「お前が行ったあと、、2時間くらい前か。魔界全土に緊急避難速報が流れたんだ。魔界にある全ての軍がそれぞれの地域に派遣されて、少しでも人間界に近いところから遠ざかるように言われた。俺たちも初めはびっくりしたんだが……」


なんか兵が出せないとかなんとか言ってたもんね。全領土に派遣してたんだ。それで足りてるっていうのはそれはそれで凄いことだと思うけど……。

トウカはその続きを話し出す。


「俺たちはミアがいないことに気がついた」


気がついちゃったかー。お、なんか嫌な予感が……。


「それでゲルディアス様に直接聞きに行ったら、案の定ミアがどこかに行ったとのことだった」


…………。仕方ないのだよ……。だって動ける人いなかったじゃん!? 誰だってそうすると思うし……。


「魔界全土に何か発令されることはとても珍しいのだ。それこそ皆人間と天使軍が攻めてきたと悟った。もちろん俺たちもだ」


私の体がどんどん小さくなっていくように感じる。後ろの二人は静かにトウカの話を聞いていた。たぶん自分たちも何か言いたいのだろう。圧が……


「ならミアはどこへ行ったのか。……嫌なことに俺たちはすぐわかってしまった。どうせアイツのことだ。"一人で止めに行ったんだろう"って」


ぐうの音も出ぬ……。

なんとなく予想はね、できてたよ。だってそれを見越しての二時間後のヘルプだったわけだし。

と、言い訳は通じないのが今の現状であって……。

我慢できなかったのか、レーインがだきついてきた。


「心配したんだからね!? つい先日も一人でグレイアム様倒そうとするし、ボロボロになって帰ってくるし、挙句の果てには一週間も目が覚めない……。それに目が覚めたと思った当日にこんなことしちゃうしで、、私達、"仲間"じゃないの!?」


仲間……。

そうか、仲間だ。

こっちの世界に来るときもそうだったけど、ほんとはもっと頼らなきゃいけなかったんじゃなかったのかな。でも危険な目には合わせたくないし……。


「そういうことだよ。もっと僕達を頼ってくれないと僕達は心配して待ってるだけになる。そっちのほうが一緒に危険な目には合うよりもずっと苦しいし、もし何かあったときには僕達の胸には後悔しか残らない」


はっ、と何かに気付かされた。

3人の気持ちは……考えたことなかった……。今まで良かれと思ってしてきたことが、三人を傷つけていたんだ。

猛烈な申し訳無さにますます体が小さくなるように感じる。


「と、言うわけで、一旦魔王城に戻るよ。何もミアのことを心配してるのは僕達だけじゃないんだから」


ヴィスタの保護者ぶりが発揮されている。

こんな状況でこんなに早く切り替えができるって、凄いな……。


これ以上は動くなと釘を差されて、トウカに背負われる。

さっきまで興奮状態にあったのか自分の疲労に気づかなかったらしい。背負われた途端、猛烈なダルけさが体を襲った。


「……魔王城に帰るまで眠っておけ。どうせこれ以上の説教が続くからな」


それは嫌だなあと思いつつもダルけさとともに眠気も襲ってくる。こくりこくりと意識が遠のいていくのを感じた。

トウカってこんなに大きかったっけ……? この約一年でもっと大きくなってるような気がする。


初めてあったときは私よりも身長が小さかったのに今は同じくらいだ。たぶんこれからもっと大きくなるだろうなあ。

あ、レーインもまあまあ高いし、ヴィスタは男の子だからこれ以上に身長は伸びる。……将来私だけ小さいとかないかな……。なんか嫌だ、と思ったところで私の意識は途切れた。



延々と終わらないという説教が続いたのは、これから少し先のお話。

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