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35 お嫁に来てほしいNo1

毎日一緒にいると自然と仲良くなるもので。


「もっと気を利かせなさいよ、トウカ!! こんなところでミアを寝かせるわけにはいかないでしょう!!」


「はあ!? ならお前が作れよ!! どうせ土魔法持ってるやつ俺とミアくらいしかいねえんだから。これ以上は無理だ!!」


「なら少しでも広くするとかできないわけ!? 一応あの子もかわいい女の子よ!! はっ! さては少しでも近くにいたいからこんなに小さくしてるの!? サイテー」


「お前っ……これ以上大きくしたら明日の魔力が持たねえだろうが!!」




……………………。



いつもです。

このやり取りを遠目で見ている私とヴィスタ。


なんか初日以降レーインの態度が急変して少し戸惑ってます。崇めよ、讃えよ、みたいになってる……。私なにかしたっけ……? 嫌われるよりかは全然いいんだけどさ。


普段はヴィスタと私で狩りをして、その日のご飯になる動物たちを料理している。実際は皆は昼間、自分の修行に夢中になってるからお昼ごはんはほぼ私一人で狩ってる。

で、寝床作りはレーインとトウカに任せてるんだけど……正直組分け失敗したと思う。でもでも色々その能力とかで考えたらこの組分けが一番スムーズにいくわけで……。

仲良くしてほしい。


「……明日で終わりだから少し多めに狩っておいたよ」


「ありがと。じゃあ今日は豪華にいこうか」


「ミアって何作れるの?」


「そっ、それは……!!」


うっ!! 痛いとこ質問してくる……。

今まではヴィスタに作ってもらってたんだけど……押し付けているわけじゃないからね!? 本人が「僕がやるよ」っ言ったら「あ、じゃあお願い」ってなるのが普通じゃん!? ……なので何も作ってこなかったわけですが、(ヴィスタはお昼も作ってくれていた)料理ができないわけじゃない。やらないだけ。


だって前世はピッチピチの女子高生よ? やらないで生きていくほうが難しいし、、でもこっちの世界ってグー○ル先生とか無いわけで、味○素っていう最強のアイテムもなく。と、とにかく難しいし訳ですよ!!


そして極めつけには実際料理そんなに好きじゃないっていうね。親から嗜み程度には!! って教わってきたけど正直面倒くさいじゃん? 私にとってはだけど。他の人はわからん。

なので最低限の知識とグー○ル先生があればどうにかなるわーって思ってた結果がこれ。

お城のご飯は美味しいけどいざ自分で作らなければってなると"焼く"しか私の中にない理由なのです。一人で生活していたときは全て動物の皮をはいで焼いたものだけでした。


「……作れないんでしょ」


「ヒト様にお見せする程は作れません」


「じゃあ今日も僕ね〜」


ほわーっ笑ってヴィスタは鹿の下準備に取り掛かった。神かな? 

実際ヴィスタって何処で料理を覚えたのか、物凄く美味しい。どうやったらあんなに野生の肉が柔らかくなるのか教えてほしいが、横で見ててもさっぱりわからん。絶対あれは魔法使ってる。確信した。


何もできることはないけど、とりあえずヴィスタの手伝いをする。


ヴィスタは何者なんだろう。よくよく考えてみたらヴィスタって登場の時から色々おかしかったよね。

いきなり現れて僕も混ぜてーって雰囲気で。コミュ力高えな!! って思ったけど先ず何処で私達を見かけたのか。

ここ数日一緒にいて悪い子ではないっていうことはわかったし、本当に純粋に強くなりたかっただけかもしれない。私の嘘レーダーも探知していないし。


木で作った食器を磨いていると突如、レーインが突進してきた。


「ミアー!! もう聞いて!! トウカって最低なのよ? いくらミアが可愛いからって狭くしようなんて……私だってしたいのに!!」


「おいっ!! お前人のこといえねーじゃねえかよ。……はあ、、ミア、造り終えたぞ」


「あ"りがどう……。レーイン、胸あ"たってる、潰れる……」


「……!!」


「おいこら離せ!!」


ペッとトウカがレーインを引き離してくれた。

はあ、死ぬかと思った……。


「ほらほら、遊んでないで暇ならこっち手伝って。もうすぐできるから」


ヴィスタが日に日にお母さんキャラになってきていると感じるのは私だけだろうか。

普通に料理も上手いし、片付けも上手だしって、、私よりも女子力が物凄く高い。

顔もいいし、料理男子ってモテるだろうな。




そうこうしている間に晩御飯が湯気を立てて私達の前に並んだ。ヴィスタの告知どうり、鹿肉のお刺身、つみれのたっぷり入ったきのこスープ、五目ご飯に魚の塩焼きといった色とりどりのおかず達。

見た目だけでも絶対美味しいじゃん。

と、早く食べたいのは山々何だけど、一応いただきますくらいはする。


「いただき……」


「ミア……今日一応最後だよ? 何か一言言ってあげよう」


えー、何も考えてないけど……。

でもヴィスタお母さんの言うことは私達にとって絶対なのであります。でも早く食べたいので手短に終わらせます。


「えーと、、今日で最後の夜です。皆おつかれ。明日はテストをするので今日はゆっくり休みましょう。では!!」


「「「「いただきます!!」」」」




鹿肉の刺身からいただく。

お、美味しい……!!

やっぱりヴィスタのご飯は間違いありません!! お嫁に来てもらおうか。


皆で和気あいあいと料理を頬張っている。

トウカとレーインはさっき喧嘩してたけど今は普通に楽しそうにお喋りしている。やっぱり根は仲がいいんだよねー。ヴィスタも楽しそうだし、仲間って改めていいなって思う。













そしてそれは急に訪れる。



キーーーーン



!?!?!?




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