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21 それで負ける私ではない!!

今日も今日とて魔物がり。

どんどんゆくぜどこまでも。



はーーー。

ここ数年ずっと同じのばっか狩ってるなー。そろそろ城に戻ってもいい頃かなあ? 絶対はじめの時よりも闇堕ちの数、絶対少なくなってるし。

でもいなくならないんだよね。

いなくならないっていうことはまだまだいるか、もしくは誰かが送り込んできているかだと思う。


なぜ闇堕ちっていう現象が起こるのか、そもそもの根本的な問題から解決して行かなければいけないとこれはなくならない。

かといって一人じゃ何もわからないしなー。

ゲルさんたちに聞いても、"わかってたらすでに対策はしている"、とか言われそうだし……。

どうしようかと珍しく頭を使っていると、、




キーーーン




!?!?!?



急に悪寒が走る。


何事!?!?


久しぶりに頭使ったから? 絶対違う。


本能がすぐに引き返せと叫んでいる。こんなことは……初めてだ。

自分で言うのもなんだけど結構私は強いほうだと思う。そんじょそこらの魔族には負けないし負けるつもりもない。でもこんな急に悪寒が走るなんて起こったことがない。


いや、正確に言うと一度だけあったか。



この世界に落とされた日、ゲルさんとあった日だ。



あの時は落とされて混乱してたのと体がまだ馴染んでいなかったというのもあって、今みたいに正確にやばいとわかっていたわけじゃない。

恐らくは私の持っているスキル、「魔力探知」「魔法探知」「害意探知」「殺気探知」「危機探知」「気配探知」の探知系のスキルが仕事をしたのだろう。ほとんどレベル最高に近いし。


どうする、私。


多分相手は私よりも随分レベルが高いはずだ。しかも強い。だってそうじゃないとこんな悪寒は走らない。

まだむこうは姿を見せていないから逃げるなら今のうち。ここには私しかいないから逃げても何ら支障は出ないだろう。





…………それでいいのか?


今、支障が出なくてもこれだけ大きな力を持っていたら森に張ってある結界を破るかもしれない。なら一番はじめに被害に合うのは森の近くに集落を作っている弱い魔族たちだ。


しかも相手は自分よりも幾分強い。


そうだ。私はこの森に入って、いや、初めて城下町におりた頃から退屈してたんじゃないの?


自分よりも強者と戦いたい。



っっっっっっ!!!!

絶好のチャンスだ!! 今逃げてどうする。

私は強くなる。誰よりも。


神様が私をこの世界に使徒として落とした理由が少しわかった気がする。

私は"イカれてる"んだ。


戦うのが楽しい。自分がどんどん強くなれるのがステータスという物で目で見ることができる。

日本では絶対にわからなかったこと。命を奪うことに何ら抵抗がない。


やってやろうじゃないの。



ウィスターとチェスターを構えてジッと待つ。探知系スキルをフル活用してどこからでも攻撃が飛んできてもいいように戦闘態勢に入る。

周りの木は不自然に揺れて、まるで引き返せと私に語りかけているように感じてしまう。

だがここでは帰らない。

怖い、という感情はある。だが今は、、楽しいといった感情のほうが大きく勝っているだろうか。






……………………いた。





それは、いや、その者は、


人の姿(・・・)をしていた。


〈個体、鬼人(状態:闇堕ち)に遭遇しました。スキル、恐怖耐性を入手〉

〈一定条件をクリアしました。スキル、恐怖耐性がLv1からLv3になりました〉



なんかもらったけど今はそれどころじゃない!!


全身に瘴気をまとい目は爛々と赤く燃えるように光っている。

典型的な闇堕ちの特徴だ。

私の2倍はあるのではないかと思う威圧するような身長に額には二本の長い角。


人型の闇堕ちは初めてあった。

魔族は魔力が高いほど人のような形になる。魔人やエルフ、ヴァンパイア等がいい例だろう。逆に弱ければオーガやゴブリン、獣のような姿をしている獣人など、少し離れた姿になる。

基本的に闇堕ちは上位種族がなるのは珍しい。詳しい理由はよくわかっていないが。

昔のアウルベアーもそうだし、今まで森で狩ってきたのもオーガや鼠みたいなやつばっかりだった。


この者は、特徴からして鬼人族だろう。

鬼人は魔人の次に続く力を持った種族である。普通だったら勝てるんだけど…………闇堕ちしたらなぜかみんな強くなんのよ!!



ごだごだと頭の中で考えているとひゅっと瞬きしない間に刀が振り下ろされる。


刀!?!?


こっちで初めて見た!!

っって、今はそんな場合じゃない! 

とっさに後ろに飛び退いたけど私の頬には薄く傷がついている。


これはマジでやっていかないとまずいな。


とりあえずウィスターとチェスターでの攻撃を試みる。

ガンッ、と両方を一気に鬼人めがけて振り下ろす。

斬れて…………いない!?

頭めがけて振り下ろしたが、すぐさま腕で塞がれてしまっていた。しかも微かに食い込んでいるだけで貫通まではしていない。


まさか大剣で斬れないと……。

いや、力任せが駄目なんだ。もっと頭を使わないと。

6歳だけど一応女子高生の知識があるから。



…………やっぱりあれしかないか。


最終、よっぽどのことがない限りは使わないでおこうと決めていたもの。

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