130 意見をまとめたい案
省略した名前、「だけま」にしました。
考えてくださった方や手伝ってくれた方、本当にありがとうございました(_ _)
"私だけ魔人なんですが"の私"だけ魔"人を取りました。
"魔"はひらがなの"ま"でお願いします!!
「あいつらは何なんだ?」
トウカのごもっともな質問の答えに悩む。
あの後ウィスター達に転移してもらって魔王城の私の部屋で私達は一息ついていた。ゲルさんはあと20分遅かったら迎えに行ってたという軽いお叱りを受け、戻ってきたんならいいと軽く心配もされた。
紅茶を一口のみふうっと落ち着く。私コーヒーは飲めないんだよ。あの苦いのがどうも苦手で。てかここでコーヒー飲んでるヒトあんまり見ないから普及してないのかな。あ、でもゲルさんは好きだった。だって明らかに好きそうだもん。
「何、、何ていうんだろう……、あんまり上手くは説明出来ないんだけど、私と美凪みたいな関係かな」
ふーんと言われただけでこれ以上は聞かれなかった。なんともありがたい。流石は私の親友たちだ。
「ねえ、最近攫われるヒト多くない? 正直そろそろいちいち私達が行かなきゃいけないのうざいんだけど。それにさっきの女何? あれ聖女? ほんと腹立つ」
ミルクティーを飲みながら文句をトウカにぶつけるレーイン。よほど何か癪に障ったのだろう。いつにもましてイライラしている。
「根本的な問題、天使族をどうにかしないといけないからね」
そういえば怜央も私の数年前のことも言ってたな。つい先程あったやり取りを思い出す。
◆◆◆
「都、、会ってすぐ悪いし、本当はこんなこと聞きたくないけど、、」
怜央の言葉にやはりかと思う。まあ普通は混沌の魔人っていう名前を知ってるんだからそれくらい聞くよね。私が反対に立場だったら絶対に聞く。
「ここにいる騎士の人達は全員都達がやったの? 大量発生したらしい魔族も見当たらないし、それに何故数年前に人間と天使を虐殺する混沌の魔人になんてなったの?」
そうか。怜央達は知らないんだ。どう返したらいいか判らず、迷いに迷ったため少し時間が空いた。
「…………そうだね。この人達は私達がやったよ。でもまだ息はあるから連れて帰ってあげたら時間もたたないうちに目が覚めると思う。本当はこんなことするはずじゃなかったんだけどね。魔族を魔界に送り返そうとするとこの人たちが邪魔してきて邪魔だったから。それと、、混沌の魔人の件ね。あれは別に私が悪いとは思っていないよ」
「どうして!? だって3万人もの命が……」
なんだかこのやり取りがおかしくなってついつい笑ってしまった。
「それがどうしたの? 怜央は何か勘違いしているみたいだけど、あれ、実際は魔界は奇襲に合うはずだったんだよ。私達魔族が早くに気づいてとめに行ったけど。放っておいたら数百年前の"最悪の日"のようになるところだった。数十万人の命がなんにもやってないのに、ただ生きているというだけで殺される。何故それを私達が見逃すと思うの? 何故そんなことをしてくる奴らに私達が慈悲なんて見せなきゃいけないの?」
私は生まれたときから自分のやりたいように生きている。多少は神様の使徒っていうのもあったりちょっとした使命は負わされてるかもしれないけど別にそれは大した問題じゃない。本当に私が嫌なことだったら死ぬ気でボイコットしてる。
「怜央達はね。まだ知らないことが世界にはいっぱいあるのよ。知ってる? 私達がどうやって暮らしているか、どんな文明が育っているのか、何故こんなにも人間と天使に敵対されなきゃいけないのか。私がもう答えちゃったら意味ないから怜央達が分かったら魔王城に来て。そこからが怜央達のスタート」
私の言葉のあとの怜央と桜子の顔はまだ信じられないといったような顔だった。でもこれ以上話しても意味ないと思うし、、そう思って私は二人と別れた
◆◆◆
怜央達は勇者だ。それなりに国からの使命も受けているだろうし、生半可な気持ちでは勇者や聖女をやってないと思う。でも多分、知らないんだろう。何も。まずはそこからだと思う。
それにあの様子だと人間達は皆知らない。ただ天使族にいい駒にされているだけだ。そこの誤解も解いていかないと。なんだかやることが日に日に増えてる気がする。
「そろそろ天使界に突撃してもいいんじゃない? だって前に戦った天使族の幹部、弱かったわ。あれだと私一人でも5人は余裕で倒せるわ」
レーインの直接攻撃案。
「いや、全員が全員あの強さとは限らんし、正面から乗り込んで失敗したときのリスクが大きい。ここは周りからじわじわ攻めるべきだ」
トウカのじわじわ案。
「僕はまだ様子を見てたほうがいいと思うな。これからどう動くかまだ予測ができない。今は焦って下手に動かない方がいい」
ヴィスタのまだその時ではない案。
わあ。見事に分かれてしまった。
「じゃあさ、人間界の人間たちを味方につけていくのはどう?」
私の人間引き入れ案に信じられないというような目で見られた。何故よ。結構いい線いってるんだと思うんだけど。
「だって向こうは人間・天使の連合軍なんでしょう? それに人間達、なんか洗脳されてるっぽいし、うまく行けば天使VS人間・魔族になるからこっちの数は圧倒的に増える」
皆黙り込んで考える。と、トウカが喋りだした。
誤字報告、いいね、ブックマーク、評価、感想本当にありがとうございます。日々の励みに繋がっています。
これからもよろしくお願いします。




